特別展「広重-雨、雪、夜」
美術ネタなど初めてかもしれない(笑)。明日香村の奈良県立万葉文化館で現在開催されている標記展覧会を観に行って来た。この施設は飛鳥周遊マラニックなどの機会に何度か訪れているが、いつも外の売店で買い食いするだけで、中に入ったのは実は今回が初めてである。入場料を取る施設には基本的に入らないという一貫したポリシーゆえである。(笑)
しかし、先月奈良県文化会館のコンサートに行った際、配られたチラシの中にこの展覧会の案内が入っていた。街道ファン、広重ファンの自分としては見逃すわけにはいかないので、わざわざ入場料を払って入ることにしたのだ。
昨年から全国各地を回って行われている展覧会のひとつで、「東海道五拾三次」を中心に、実に150点もの広重の風景版画を展示している。東海道街道走りと並行して、近所の図書館所蔵の複製画を鑑賞してきたが、やはり本物は微細な線まで生々しく、大変迫力がある。
また、あまり詳しく知らなかったが、広重の東海道は保永堂版と呼ばれる有名なセット以外にも、行書版、隷書版、狂歌入など、実に20種類以上にも及ぶそうだ。今回はその一部も展示してあり、保永堂版とはまた違った趣の絵を楽しむことが出来た。入場料800円は十分に値打ちがあった。
ところで、この展覧会の版画は亀山市のかめやま美術館所蔵のものである。前々回と前回の街道走りでは、亀山を終点、起点にしていた。広重のコレクションを有する同美術館の存在は知っていたが、交通不便な場所にあるため断念していたのだけれど、仮に実際に訪問していたとしても、この展覧会のため貸出し中で観られなかった可能性が大きい。それが地元の施設で、しかもたまたま配られたチラシで知って観られたのだから、今回は本当にラッキーだった。
6月17日 LSD20キロ
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