2017/04/10

『あきない世傳 金と銀 源流篇』

9784758439817_3『みをつくし料理帖』の髙田郁による新シリーズ第1作。版元の紹介文。

物がさっぱり売れない享保期に、摂津の津門村に学者の子として生を受けた幸。父から、「商は詐なり」と教えられて育ったはずが、享保の大飢饉や家族との別離を経て、齢九つで大坂天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公へ出されることになる。慣れない商家で「一生、鍋の底を磨いて過ごす」女衆でありながら、番頭・治兵衛に才を認められ、徐々に商いに心を惹かれていく。果たして、商いは詐なのか。あるいは、ひとが生涯を賭けて歩むべき道か――大ベストセラー「みをつくし料理帖」の著者が贈る、商道を見据える新シリーズ、ついに開幕!(引用終わり)

不幸な出来事のせいでそれまでの環境から放り出され、身一つで新たな人生を切り開いていくことになる女主人公。様々な境遇や性格を持つ未知の人々と出会い、係わり合い、そして別れていく中で、主人公は試練に耐えて大きく成長していく。

料理と商売という違いはあれ、基本的な物語の構成は同工異曲と言うべきものであるが、これは決してネガティブな意味ではない。むしろ、著者の紡ぎだす物語に安心して時を委ねられる快感、とでも言おうか。続篇が待ち遠しくてたまらないという、『みをつくし』の時と同じ状態に陥りそうである。

ところで、『みをつくし』のドラマの方は、北川景子主演のテレビ朝日の続篇がなかなか出ないと思っていたら、何と来月からNHKで黒木華主演で連続ドラマ化されることになった。天下のNHKが民放局に遠慮する必要など、さらさらないということだろうか。もちろん、黒木華の関西弁での芝居も今から楽しみではあるが、これで北川景子の澪がもう見られないとすれば大変残念だ。

4月 9日 ジョグ11キロ
4月10日 ジョグ10キロ

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2017/01/27

『あなたの本当の人生は』

Holly_2ピエタ』の大島真寿美著。版元の紹介文。

新人作家の國崎真実は、担当編集者・鏡味のすすめで、敬愛するファンタジー作家・森和木ホリーに弟子入り――という名の住み込みお手伝いとなる。ホリー先生の広大で風変わりなお屋敷では、秘書の宇城圭子が日常を取り仕切り、しょっぱなホリー先生は、真実のことを自身の大ベストセラー小説『錦船』シリーズに出てくる両性具有の黒猫〈チャーチル〉と呼ぶことを勝手に決めつける。編集者の鏡味も何を考えているのか分からず、秘書の宇城は何も教えてくれない。何につけても戸惑い、さらにホリー先生が実は何も書けなくなっているという事実を知った真実は屋敷を飛び出してしまう。(以下略。引用終わり)

18世紀ヴェネツィアの『ピエタ』と、舞台設定は全く異なるものの、主要登場人物が3人の女性で、それぞれの生い立ちから現在の境遇、さらには今後の生き方まで俯瞰した、大きな物語が展開していくところは似通っている。

『ピエタ』では音楽を題材にしていたのに対し、本作は小説そのものがテーマである。物語を書くことの「狂おしさ」とも言うべき本質が、登場人物によって生々しく語られている。一方、真実の作るコロッケによって主な登場人物が生まれ変わるかのような後半では、料理もまたこの作品の重要なパーツとなっている。

最後の方はやや話が甘すぎると感じる部分もあったが、爽やかな読後感は『ピエタ』に勝るとも劣らず、それがこの作家の持ち味なのだろう。舞台はどこかの大きな屋敷と、海辺の居酒屋ぐらいなので、映画やドラマにするのも良いと思う。女優陣の顔ぶれも、何となく想像できる。(笑)

1月25日 LSD40キロ
1月27日 ジョグ10キロ

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2017/01/09

『ピエタ』

Pieta_2大島真寿美著。この作家は初めて。 某ブログで紹介されていて興味を持った。版元の紹介文。

18世紀、爛熟の時を迎えた水の都ヴェネツィア。『四季』の作曲家ヴィヴァルディは、孤児を養育するピエタ慈善院で〈合奏・合唱の娘たち〉を指導していた。ある日、教え子のエミーリアのもとに、恩師の訃報が届く。一枚の楽譜の謎に導かれ、物語の扉が開かれる――
史実を基に、女性たちの交流と絆を瑞々しく描きだした傑作。(引用終わり)

主要登場人物は語り手のエミーリア、彼女と同じく孤児のアンナ・マリーア(実在の人物らしい)、ピエタに出入りしていた貴族の娘ヴェロニカ、そしてコルティジャーナ(高級娼婦)のクラウディアと女性ばかり。しかも、舞台は18世紀のヴェネツィアということで、果たして物語世界に入って行けるか不安だったが、全くの杞憂に終わった。

巻末に掲載された多数の参考文献をはじめ、綿密な取材を重ねた成果であろう。ヴェネツィアの風景が、風の冷たさとか街のざわめきすら感じさせるほど見事に表現されている。そこを舞台に、生まれも育ちも全く異なる女性たちが出会い、心の交流を深め、そして別れていくまでを、冷静かつ温かい視線で丁寧に描いている。

完全に物語世界に入り込んでしまい、残りの頁が少なくなったときは、読み進むのが辛いと思ったほどである。紛失した楽譜をめぐるエピソードは最後でまたひとつ謎を生むが、全てを白日の下に晒さないことで、余韻のある読後感を残している。

作曲家のヴィヴァルディは冒頭で既に故人になってしまっているが、結果的に登場人物たちを引き合わせる役回りを演じており、影の主人公と言える存在になっている。作中で紹介されている l'estro armonico 「調和の霊感」のCDを聴きながら、この記事を書いている。まとめて聴く機会がなかったが、BGMとしても最適であることがわかった。

1月7、9日 ジョグ10キロ

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2016/09/21

『疫病神』

Yakubyougami_3黒川博行著。版元の紹介文。

建設コンサルタント・二宮啓之が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれた。依頼人の失踪。たび重なる妨害。事件を追う中で見えてきたのは、数十億もの利権に群がる金の亡者たちだ。なりゆきでコンビを組むことになったのは、桑原保彦。だが、二宮の〈相棒〉は、一筋縄でいく男ではなかった――。関西を舞台に、欲望と暴力が蠢く世界を描く、圧倒的長編エンターテインメント!(引用終わり)

『破門』から遡ってシリーズ第1作も読んでみたら、期待に違わぬ面白さだった。『破門』では小清水の逃避行にやや引っ張りすぎの感があったが、本作では間延びするところは全くなく、まさにノンストップのノワール・エンターテインメントが展開する。2作ともカギとなる人物が失踪し、それを複数の暴力団筋が必死で追うという展開で、これは作者お得意のパターンなのかもしれない。

ただ、多くの登場人物が複雑に関わってくるうえに、ほとんどが暴力団関係者と来ている。『破門』のときと同様、自分で相関図を書いて読み進めていたら、終盤になって二宮が頭を整理するという設定で「相関図」が登場した(295頁)。主人公ですら絵を描かないと呑みこめないほど複雑なのである。(笑)

9月19、21日 ジョグ10キロ

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2016/08/31

『破門』

Hamon_2黒川博行著。この作家は初めて読んだ。第151回直木賞受賞。版元公式サイトの紹介文。

映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。失踪した詐欺師を追い、邪魔なゴロツキふたりを病院送りにした桑原だったが、なんと相手は本家筋の構成員だった。組同士の込みあいに発展した修羅場で、ついに桑原も進退窮まり、生き残りを賭けた大勝負に出るが――。疫病神コンビVS詐欺師VS本家筋。予想を裏切る展開の連続で悪党たちがシノギを削る、超弩級のノンストップ・ノワール。(引用終わり)

桑原&二宮の「疫病神コンビ」第5弾だそうだが、単独で読んでも面白かった。登場人物は全て大阪弁、出てくる地名も主に京阪神で、まるで掛け合い漫才のようなノリとテンポ感を持ったハードボイルドというのは、おそらく他に類を見ないだろう。

詐欺師小清水の度重なる逃亡はやや引っ張りすぎの感はあるものの、結果としてマカオまで含めたさまざまな場所で話が展開していくので、最後まで飽きさせない。ヤクザ関係者の面々は言うまでもないが、府警四課の刑事中川、島之内の開業医内藤など、脇役陣もまた一筋縄ではいかないクセモノたちだ。

ところで、なぜシリーズ5作目の本書をいきなり手に取ったのかというと、つまりはこういうことである。(笑)

8月30日 ジョグ10キロ
月間走行 150キロ

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2016/08/28

『暮しの手帖』の記憶

NHKの連続テレビ小説『とと姉ちゃん』に登場する『あなたの暮し』のモチーフとなったのは、『暮しの手帖』という実在の雑誌である。私が中学生の頃だったと思うが、母が購読していて、時々読ませてもらっていた。広告を一切掲載せず、「商品テスト」では大手メーカーの商品でも情け容赦なく欠点を指摘する。その一貫した編集方針には、子供心にも感銘を受けたものである。

それ以外では、確か料亭吉兆が監修した料理の記事があったのと、故黒田恭一氏がお勧めのLPを紹介する連載企画があったのを記憶している。後者はある号で、クリュイタンス指揮ベルリンフィルのベートーヴェン交響曲第7番を取り上げていて、「心が落ち込んだときなどに聴くと元気になる」という趣旨のことが書いてあった。これを読んで早速セラフィムの廉価盤を買い求め、何度も聴いたものだ。

もうひとつだけ覚えているのは、生活の知恵集みたいなコーナーで、バス停でひとりバスを待っていて、自分が乗るのではないバスが来た場合、手を左右に振るなどして「乗らない」という意思表示をしましょう、というのがあった。バスが無駄に停まることを防ぐわけだ。これは素晴らしい知恵で、以後そういう場合は必ず実践することにしている。

8月26、28日 ジョグ10キロ

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2016/08/09

『C級さらりーまん講座・改1』

Class_c_3山科けいすけ著。アマゾンの紹介文。

相も変わらず、ダメでグズでショーもないC級なやつらがところ狭しと大わらわ!! 仕事はできるが中身は変態・二階堂。その二階堂の部下で虚弱&小心者の秋田。毛むくじゃらで女好きの兎田。心臓が止まるほどのコワモテ、鬼頭などなど、お馴染みのキャラクターはもちろん、さらに本巻では一癖も二癖もあるドギツイ新キャラも登場!!
サラリーマンだけにとどまらず、日頃のうっぷんを晴らしたい皆さんにおススメの一冊!! 読んで笑っちゃってください!! 人生楽しくなければ意味ないじゃーん!!(引用終わり)

前作『新C級さらりーまん講座2』から実に約2年半ぶり、待望の新刊である。以前も書いたが、週刊雑誌連載分をそのまま単行本にしたりせず、著者が気に入った作品を厳選しているのだろう。

この業界は詳しくないのでよく分からないが、こういう職人気質の作者は珍しいのかもしれない。前回の「新」シリーズは2回だけで終わり、今回は「改1」として判型を大きくしたのも、彼なりのこだわりがあるのだろう。

そんな穿鑿はさておき、内容は相変わらずのクオリティを保っている。紹介文にあるいつもの面子に加えて、老いてもお盛んな「某大企業会長」が社長をおちょくる「会長社長」シリーズは笑える。もう「さらりーまん」ではなくなった自分でも、いや、だからこそというべきか、十分楽しめた1冊だった。

8月8日 ジョグ10キロ

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2016/07/22

『ショスタコーヴィチの証言』

Testimonyソロモン・ヴォルコフ編。1986年初版の中公文庫。現在は絶版となっている。アマゾンの紹介文。

レーニン賞など数々の栄誉に輝く世界的作曲家が、死後国外での発表を条件に、スターリン政治に翻弄された芸術家たちのしたたかな抵抗と過酷な状況を語る。晩年に音楽学者ヴォルコフが聞き書きして編んだ、真摯な回想録。(引用終わり)

スターリンを頂点とするソ連の政治体制への痛烈な批判を含む内容だけに、ソ連本国での出版は絶望的で、記録者のヴォルコフはショスタコーヴィチから、自分の死後にソ連国外で発表することを委託された。ショスタコーヴィチが死んだ翌年の1976年、ヴォルコフはアメリカに亡命、1979年に本書が英語で出版された。

当然ながらソ連当局は本書を「偽書」扱いして、ショスタコーヴィチの真意を伝えていないと反駁し、本書の真贋を巡る論争が繰り広げられたが、「訳者あとがき」によれば、本書のロシア語タイプ原稿には、各章ごとにショスタコーヴィチの署名があるそうだ。

スターリンが行なった恐怖政治の実態について、これほど生々しく「証言」した書物は、おそらく他にあるまいと思われる。たとえば、ある夜ラジオ放送でモーツァルトのピアノ協奏曲を聴いたスターリンがそのレコードを欲したため、それが生演奏だったにもかかわらず「無い」とは答えられず、急遽楽員が集められて一夜のうちに録音が行なわれた。指揮者は恐怖のあまり思考が麻痺してしまって自宅に帰され、結局3人目の指揮者でどうにか最後まで録音できた。こうして、世界にたった1枚だけのレコードが作られた。文句なしに記録(レコード)、追従の記録であった。

そんな状況の中、ショスタコーヴィチの音楽は「形式主義的」だとされ、『プラウダ』紙上で厳しい批判を受けたが、その批判について「内省」した後は、「社会主義リアリズム」に沿って体制を賛美した内容とされる作品を生み続け、多数の称号や賞を受けて不動の地位を確立した。しかし、それは表面的なことで、真意は別のところにあったのだ。

例えば第7交響曲について、彼はこのように述べている。

戦争は多くの新しい悲しみと多くの新しい破壊をもたらしたが、それでも、戦前の恐怖にみちた歳月をわたしは忘れることができない。このようなことが、第四番にはじまり、第七番と第八番を含むわたしのすべての交響曲の主題であった。
結局、第七番が《レニングラード交響曲》と呼ばれるのにわたしは反対しないが、それは包囲下のレニングラードではなくて、スターリンが破壊し、ヒトラーがとどめの一撃を加えたレニングラードのことを主題にしていたのである。(318-319頁)

第7交響曲のいわゆる「戦争の主題」の軽薄な感じに違和感をもっていたが、「訳者あとがき」に紹介された柴田南雄氏の指摘によれば、これはレハールの「メリー・ウィドウ」からの引用であって、そこには「彼女たち(酒場の女たち)は親愛なる祖国を忘れさせてくれるのさ!」という、とんでもなく危険な言葉が隠されていたのだ。これを読んではじめて「そうだったのか」と合点がいった。

これ以外にも、ショスタコーヴィチの作品にはこのような仕掛けが随所に施されているようだ。一例を挙げると、第5交響曲終楽章コーダの「ソドレミ」というトランペットの輝かしいファンファーレは、実は「カルメン」の引用で、その歌詞は何と「信用しちゃだめよ!」なのだ。

スターリンには音楽を理解する能力がなく、その取り巻きもまた同様だから、こんな仕掛けには気がつくまいと考えたのだろうが、万が一にも当局に嗅ぎつけられていたら、彼はどうなっていたか分からない。粛清、自殺、亡命…。どんなこともあり得た時代だったのだ。

そんな危険を冒してまで、彼が文字通り命がけで音楽の中に埋め込んだメッセージを踏まえてこそ、ショスタコーヴィチの音楽の真価が理解できるのだろう。20世紀という人類史上特異な時代をしたたかに生き延び、その確たる証を五線紙に遺した作曲家。それがショスタコーヴィチなのである。

7月21日 ジョグ10キロ

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2016/06/03

『愚者の連鎖』

Gusha堂場瞬一の著書は久々。アマゾンの紹介文。

参事官の後山の指令で、完全黙秘を続ける連続窃盗犯の取り調べを行うことになった刑事総務課の大友鉄。その沈黙に手こずる中、めったに現場には来ないはずの後山と、事件担当の検事まで所轄に姿を現す。背後にはいったい何が? 異色のシングルファーザー刑事の活躍を描き人気を博す「アナザーフェイス」シリーズ長編第七弾。(引用終わり)

黙秘を続けていた窃盗犯が大友の聴取に応じて早々と自供し始め、おやおやと思っていたら、その背後にもっと複雑な事件が潜んでいた。後山参事官や担当検事までが所轄に顔を出した理由も、実はそこにあった。

このシリーズでは引っ張るだけ引っ張って、結末が呆気なかったりする作品もあったが、今回は「一粒で二度おいしい」というのか、中だるみせず最後まで読ませる「当たり作」になった。一方、後山との関係が大きく変化することになり、本シリーズが今後どう展開するのか予想がつかなくなった。

ところで、少し前に朝日新聞夕刊の連載エッセイ「作家の口福」に堂場氏が登場していた。手軽に出来てそこそこ美味い「男の料理」をいくつか紹介しているのだが、最終回で意外な事実が判明した。まず、酒を飲まない人であること。そして、結婚していることである。ともに逆だと思っていたので驚いた。作風と私生活は全く関係ないということか。さすがはプロである。

6月1、3日 ジョグ10キロ

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2016/05/19

『拍手のルール』

Applause副題「秘伝クラシック鑑賞術」。「もぎぎ」こと茂木大輔著。アマゾンの紹介文。

クラシックの敷居は高い? ほかのお客さんは音楽がすごく解っているようだが? 正しい拍手のしかた、指揮者によって何が違う? 楽譜が読めないと音楽は解らないのか? など…。知りたかった疑問にお答えまします。(引用終わり)

ご存じ、N響首席オーボエ奏者にして、「のだめカンタービレ」の音楽監修を担当するなど、クラシック音楽の普及にも力を入れる茂木氏によるクラシック入門書である。ユーモアを交えた、軽妙で肩の凝らない文章ながら、書かれていることはかなり本格的である。

年季だけは入ったクラシックファンである自分としては今更の感もあるが、「フライング拍手」について書かれた部分に興味を抱いた。是正される兆しもないではないが、本当に何とかならないものか。それは演奏者側にとっても同じのようだ。

演奏者にとっても、1時間をこえるような大作交響曲を準備し、集中し、必死で演奏し、ついに最後の美しい瞬間に到達したその達成感、満足感は、この数人、一人の行為でみごとに破壊されてしまう。(112頁)

では、それをやめさせる手立てはないものか。もぎぎ先生が提唱するのは、次のような対策である。演奏会鑑賞免許制度、喝采安全信号機、指揮者の聴衆管理、場内アナウンス。実現性や効果はともかくとして、演奏家にそんなことまで考えさせるほどの迷惑行為ということだ。

ところで、フライング拍手に要注意の楽曲リストも添えられていて、その中で、ドヴォルザークの交響曲第8番ト長調の最後の1小節が、GP(ゲネラルパウゼ=全楽器休止)となっているとの指摘があった。知らなかったなあ。当時もフライング拍手する聴衆がいて、ドヴォルザークは業を煮やしていたとか。まさかね。

5月17日 LSD40キロ
5月19日 ジョグ10キロ

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