2017/10/07

『ブレードランナー』

Blade_runner1982年、米。リドリー・スコット監督。ハリソン・フォード主演。映画ドットコムの紹介文。

2019年、惑星移住が可能になった未来。レプリカントと呼ばれる人造人間が謀反を起こし、地球に侵入。レプリカント専門の捜査官“ブレードランナー”のデッカードは追跡を開始する。一方、彼は製造元のタイレル社でレイチェルというレプリカントに会い、心を通わせていくが……。熱心なファンによって支持され、カルト化したSFハードボイルド・アクション。(引用終わり)

2019年、近未来のロサンゼルスが舞台というけれど、もう再来年のことになってしまった(笑)。惑星移住も、空飛ぶ乗用車も、酸性雨による都市の荒廃も、まだ現実のものとなっていないが、妙な日本語や中国語の看板が氾濫する、薄暗いロサンゼルスの街並みは独特な世界観を表している。

1982年公開というから、まだCG、VFXの技術はなかったはずだが、特殊撮影でここまでの映像が作られたことは驚嘆に値する。また、文明の進歩で生まれた人造人間の宿命と悲哀を考えさせる内容は、単なるSFアクションの枠を超えた深みをもっている。ラスト近く、ビルの屋上で「TDK」のネオンをバックに、ロイが辞世の詩を語る場面は感動的だ。

当初公開版ではレプリカントの人数に誤りがあったことなどから、「デッカード自身もレプリカントではないのか」という見方が生まれた。スコット監督自身もそのアイデアが気に入っていたそうで、後にそれを示唆するシーンを追加するなど再編集が行われた。今回観た2007年の「ファイナル・カット」版でも当然それらが含まれ、音声解説の中で監督自身が説明を加えている。

さて、そうなると逃走したデッカードとレイチェルのその後が気にかかるが、実は本作を観終わって、この記事を書くためにネットで検索していたら、何と今月末に続篇『ブレードランナー2049』が公開されることを知った。偶然にしても出来過ぎた話である。

10月5、7日 ジョグ10キロ

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2017/10/04

『許されざる者』

Unforgiven_41992年、米。クリント・イーストウッド監督、主演。ジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン他。アマゾンの紹介文。

19世紀末のワイオミング。かつては列車強盗や殺人で悪名を馳せていたウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)も、今は農夫として2人の子供とひっそり暮らしていた。そんな彼のもとに、若いガンマンが賞金稼ぎの話を持ちかける。躊躇したマニーだが、今の生活では子供達を育てることはできない。彼は二度と握らないと誓った銃を手にすることを決意し、昔の相棒ネッド(モーガン・フリーマン)とともに、3人で町へと向かった。だが町では恐るべき保安官ビル・ダゲット(ジーン・ハックマン)が彼らを待ち受けていた――。(引用終わり)

普通の西部劇であれば、主人公マニーがヒーローで、悪役の保安官ビルをやっつける物語…となるところだが、本作はそれほど単純ではない。

マニーにしても、かつては冷血の凶悪犯であったし、丸腰の男を撃ち殺したことで、ビルから「最低の卑怯者」と罵られる始末だ。一方のビルも、町の治安を守るために体を張って頑張っていると言えなくもない。誰が善人で誰が悪人かなど、簡単に色分けできるものではない。

本作は西部劇の体裁を取りながら、単なる勧善懲悪劇の次元を超えて、西部開拓時代の現実を残酷なまでに再現してみせた作品である。度重なる暴力シーンはそれを描写するために不可欠なものだ。しかし、その暴力が生みだすものは人間性の崩壊しかなく、最も許されざるものは暴力だというメッセージが伝わってくる。

マニーが町を立ち去る際の、「女たち(娼婦)をもっと人間らしく扱え!」という最後の台詞ともあわせて、この作品はすぐれて現代的な意義を持っている。一部に言われるような「最後の西部劇」とか、「西部劇を殺した」という評価は、全く当を得ていないように思う。

10月3日 ジョグ10キロ

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2017/09/25

『盗聴者』

Lombre2016年、ベルギー、フランス。WOWOWの紹介文。

保険会社で働く真面目な男性デュバルは几帳面なために仕事を多く抱え過ぎ、不眠症とアルコール依存症の両方に悩むように。2年後、失業したデュバルは突然、初対面の男クレマンから仕事を頼まれる。それはあるアパルトマンの一室で盗聴された会話音声などをたったひとりで聴き、タイプライターで文字起こしするという不思議な仕事だ。会話音声では政府の関係者らしき人々が話しており、デュバルは自分の仕事が危険だと感じるが…。(引用終わり)

主人公デュバルが引き受けた仕事は、実はフランス政界の闇に繋がっていた…というストーリーなのだが、その内容に関する説明が断片的で、非常に分かりくい。そのため、それがテープ起こしの仕事とどう関係していたのかという、作品のキモのところがモヤモヤしたままで終わってしまった。

お人よしで小心者のデュバルは、政界の黒幕に体よく利用されただけということのようだが、秘密の仕事をしている最中に突然入って来た男を疑うことなく、言われるままにテープを渡してしまう場面は、いかな彼でもあまりにも不自然という気がした。

9月23、25日 ジョグ10キロ

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2017/09/19

『グッドフェローズ』

Goodfellas1990年、米。マーティン・スコセッシ監督。レイ・リオッタ、ロバート・デニーロ他。allcinema の紹介文。

“グッドフェローズ”と呼ばれるマフィアの世界に憧れるニューヨークの少年ヘンリー。そんな彼はある日、地元のボス、ポーリーのもとで働くことになり、ついにその世界へ足を踏み入れる。こうして、先輩のジミーやトミーから仕事のイロハを学び、一端のギャングとして成長していくのだった。やがて、カレンと結婚し、自分の家庭も築くヘンリー。しかし、ジミーらと犯行に及んだ空港での大金強奪事件をきっかけに、ヘンリーの人生に狂いが生じ始める。仲間が事件の証拠を揉み消す中、FBIに目をつけられたヘンリーは、組織に関するあらゆる証言を迫られていくのだが…。(引用終わり)

マフィアものと言えば『ゴッドファーザー』が有名だが、本作は実話に基づき、末端構成員の目から見た現実のマフィアを、ありのままに描いた映画である。エンドロールの最後にコピーライトの警告文はあっても、フィクション性についての断り書きが一切ないところに、この監督の意気込みというか矜持が見て取れる。

車のトランクに押し込んだ、殺したはずの男が息を吹き返したのに気付き、容赦なくとどめを刺すオープニングのシーンから始まり、陰惨な暴力、殺人シーンがこれでもかと続く。試写会では早々に席を立った人が多く、製作会社も暴力シーンのカットを監督に求めたそうだ。

しかし、大半がギャング同士の内部抗争によるそれらの事件がなぜ起きたのか、そこに至るまでの過程を冷徹かつ丁寧に描くことで、客観的でリアルな人間ドラマとしての価値を獲得していると言えるだろう。

ジョー・ペシ演じるトミーが突然キレるシーンも怖いが、何と言っても、ジミー役のデニーロが微笑を浮かべながら、視線の先の仲間を殺す決意を固めるところがゾクゾクする。ジャンプカットを多用したテンポ感良い映像表現に加え、残酷なシーンと不思議にマッチする音楽も印象的だった。

9月17、19日 ジョグ10キロ

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2017/09/16

『超高速!参勤交代 リターンズ』

Returns2016年、製作委員会。佐々木蔵之介、深田恭子、伊原剛志ほか。アマゾンの紹介文。

江戸時代、老中・松平信祝の差し金により幕府から突然参勤交代を命じられた磐城国(現在の福島県いわき市)の湯長谷藩。金も人手も時間も無い中、知恵と工夫でなんとか江戸への参勤を果たすが、故郷へ帰る「交代」までが「参勤交代」。藩主の内藤政醇率いる一行は、湯長谷を目指し江戸を出発する。
あとは帰るだけ、と思ったのも束の間、その道中、湯長谷で一揆が起きたことを耳にする。
政醇たちに打ち負かされた信祝が、さらに大きな権力と最強の刺客を手に入れ、湯長谷藩を壊滅させようと逆襲を始めたのだった。一揆を収めるためには、2日以内に藩に帰らなくてはならず、さらに「交代」には大名行列も必要になる。
彼らは行きの倍の速さで走り、宿役人の目を晦ましながら、命からがら湯長谷に辿り着くが、すでに城は乗っ取られ、田畑は踏み荒らされた後だった――。城を取り巻くおびただしい数の幕府軍、対する湯長谷藩はたったの7人。ふたたび絶対絶命に陥った湯長谷藩。果たして彼らは城を取り戻し、民を守ることができるのか――?(引用終わり)

「リターンズ」は前作の面々が戻って来たというのと、江戸から磐城への帰路での出来事という二つの意味をかけたものだろう。今回は往路の倍速、牛久から湯長谷までの40里を2日で戻るという、ウルトラマラソンを2日連続して走るような強行軍となるが、前作同様の武士たちがただ走っているだけの場面はほとんどカットして、信祝一派との戦いを軸にしたストーリーとしたのは正解だろう。

全体的には平易な勧善懲悪もので、節目節目では迫力あるチャンバラシーンが登場するし、いずれもひと癖ある藩士たちの小ネタも相変わらず面白く、エンターテインメント時代劇としてよく出来ている作品だと思う。ただ、最後の幕府軍対湯長谷藩七人の侍(プラス猿一匹・笑)の合戦シーンの意外な決着には拍子抜けしてしまった。

さて、自分自身の次回街道走りもそろそろ計画しなくては…(笑)

9月15日 ジョグ10キロ

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2017/09/13

『パルプ・フィクション』

Pulpfiction1994年、米。クエンティン・タランティーノ監督。ジョン・トラヴォルタ、ブルース・ウィリス他。Yahoo! 映画の紹介文。

「レザボアドッグス」のQ・タランティーノによる異色のバイオレンス・アクション。強盗の計画を立てているカップルを導入部に、盗まれたトランクを取り戻そうとする二人組のギャング、ビンセントとジュールス。ボスの情婦と一晩のデートをするハメになるビンセント。ボクシングの八百長試合で金を受け取るボクサーのブッチ。誤って人を殺し血塗れになった車の処理に右往左往するビンセントとジュールス。ギャングのボス、マーセルスを軸としたこれらの物語がラストに向けて収束していく……。(引用終わり)

基本的にはギャングのボス、マーセルスを軸としたストーリーなのだが、複数のエピソードが時系列を入れ替えたうえで交錯するような構成となっていて、多少頭の整理をしないと全体の流れが理解できない。

それぞれのエピソード自体、「瓢箪から駒」の連続というか、ほとんど予想もつかない展開ばかりなのに加えて、途中で止まっていた前のシーンの続きが始まったりするので、観客は意表を突かれ続けることになる。ただ、それは決して不愉快なものではなく、この先一体どうなるのかという期待感と、新鮮な驚きをもたらしてくれるところが、多分この作品の最大の魅力なのだろう。

強盗、殺人、暴行と、何でもありの陰惨な内容にもかかわらず、どこか乾いた笑いを誘うところも不思議だ。血塗れになった車と死体の処理に成功するシーンでは、首尾よくいってこちらまで思わずホッとしてしまう。殺人、死体遺棄という重大な犯罪行為であるにもかかわらず、である。

それはもう、タランティーノ監督お得意のマジックと言うしかないだろう。登場人物たちの一見どうでもいいような会話とか、食事や音楽などのディテールもなかなか気が利いている。好き嫌いは分かれるだろうが、結構コアなファンがいるらしいのも頷ける。

9月13日 ジョグ10キロ

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2017/09/07

『チャイナタウン』

Chinatown1974年、米。ロマン・ポランスキー監督。ジャック・ニコルソン、フェイ・ダナウェイ他。Wikipedia の紹介文。

ロサンゼルスの私立探偵ジェイク・ギテスは「モーレイ夫人」と名乗る女性に依頼され、市の水道局幹部であるホリス・モーレイの身辺調査をすることになった。尾行の結果、ジェイクはホリスが若いブロンドの女性と逢っている様子を写真に撮影する。だがホリスのスキャンダルはすぐに新聞にすっぱ抜かれ、更にホリス自身も何者かに殺害されてしまった。しかも最初にモーレイ夫人を名乗って調査依頼してきた女は別人と判明する。ジェイクは独自に事件の真相に迫ろうとするが、そこで見たのはロサンゼルスの水道利権を巡る巨大な陰謀と、ホリスの妻イヴリン、そして彼女の父である影の有力者ノア・クロスを中心とした人々の、愛憎半ばする異常な過去だった。(引用終わり)

1930年代のロサンゼルスを舞台に、全篇に亘ってフィルム・ノワール的な虚無感と退廃感が漂う、ハードボイルド・ミステリーの名作とされる。殺人事件の背景として、ロサンゼルスという都市にとっての生命線である水道を巡る利権争いが描かれ、社会的な奥行きのある作品となっている。

大まかなストーリーはそれほど複雑ではないけれど、意味深長な伏線が数多く仕掛けられ、それらがいずれも後で重要なカギとなって回収されるなど、一度観ただけではなかなか全体の繋がりが理解できない。実際、主人公自身も大きな勘違いをして、それが因縁のチャイナタウンでの悲劇的な結末を招くという、とてもシニカルで、ある意味異様な作品である。

主演のジャック・ニコルソンがニヒルな探偵役を好演している。彼の主演作は『カッコーの巣の上で』『アバウト・シュミット』『恋愛小説家』『最高の人生の見つけ方』等、いろいろと観てきたが、多様な役柄にきっちり対応できる名優である。トランペットのソロに哀愁感が溢れるジェリー・ゴールドスミスの音楽が、映画の内容にぴったり合っている(直前に差し替えたものらしいが)。

9月6日 ジョグ10キロ

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2017/09/04

『二重生活』

Doublelife2016年、製作委員会(フィルムパートナーズ)。門脇麦、長谷川博己他。公式サイトの紹介文。

大学院で哲学を学ぶ平凡な学生、珠。同棲しているゲームデザイナーの恋人、卓也との日々は、穏やかなものだった。ところがそんな毎日は、担当教授から修士論文の題材に“哲学的尾行”の実践を持ちかけられたことで一変する。それは、無作為に選んだ対象を追ういわば“理由なき尾行”。半信半疑ではじめた、隣人、石坂への尾行だったが、彼の秘密が明らかになるにつれ、珠は異常なほどの胸の高鳴りを感じ、やがてその禁断の行為にのめりこんでいく―。(引用終わり)

小池真理子の同名小説の映画化。「哲学的尾行」というのは、フランスの女性アーティスト、ソフィ・カルのアイデアというが、ここでは「尾行」という行為そのものより、むしろ、多かれ少なかれ誰しもが抱えている「秘密」と、その露見がテーマという気がする。珠の修士論文に次のような文章がある。

平凡で穏やかで、裏切りも隠し事も嘘もない、ひたすら公平な愛だけで満たされている人生なんてどこにもない。人は苦しみからも逃れられない。ほんの少し、その苦しみを軽くしてくれるもの。きっとそれが秘密である。

近所でも評判のセレブ一家の主である石坂と、余命2か月の老母を抱える担当教授の篠原が珠の尾行対象となるが、それぞれ意外な秘密を抱えていることが分かる。珠自身もまた、秘密にしていた尾行行為を卓也に知られてしまう。そうした「二重生活」の露見が、珠の生き方に大きな影響を及ぼすことになる。

しかし、それは決してネガティブなものではなく、過去の恋人との経緯を引き摺って、卓也とさえ表面的な付き合いしか出来なかった珠を、一歩前に踏み出させるものとなる。ラスト近くで、至近距離で歩いている卓也に全く気付かず、また尾行していた(?)篠原の姿を一瞥しただけで、微笑みながら再び歩き始めた彼女の姿に、新たな人生のスタートが感じられた。

門脇麦が「本当にどこにでもいそうな平凡な女子大生」を好演。リリー・フランキーの人生を達観したような哲学教授ぶりも良かった。また、背景の雑音でしかなかった隣人の話し声や救急車のサイレンが徐々に大きくなって、次の展開に繋がっていく音声処理が面白かった。

9月4日 ジョグ6キロ

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2017/09/01

『ザ・ウォーク』

The_walk2015年、米。ロバート・ゼメキス監督。アマゾンの紹介文。

1973年、フィリップはストリート・パフォーマーとして日銭を稼いでいた。ある日、歯医者の待合室で見た雑誌記事が彼の運命を変える。完成すれば世界最高層となる、ニューヨーク、ワールド・トレードセンター。そのツインタワーの屋上の間にワイヤーを架けて歩く・・・。フィリップは危険を承知で、この"夢"を実現させようと猛烈な勢いで走り始める。そして1974年8月6日、フィリップは"共犯者"たちと一世一代のパフォーマンスに挑む。だが彼らの行く手には、相次ぐ想定外のトラブルが待ち受けていたのであった。(引用終わり)

高所恐怖症というほどではないけれど、高い場所はやはり苦手である。映画の中では1メートルの高さでもパニックになるという「超」のつく高所恐怖症の数学教師が、「共犯者」として登場していて、これはなかなかシャレが利いている。

そこへ行くと、命綱なしで地上411メートルの綱渡りを敢行し、最後には綱の上に寝そべってみせる主人公の神経は、一体どうなっているのだろう。夢がまさに実現している瞬間には、もはや怖いという感覚など消え失せるのだろうか。

既に失われたWTCの映像は、当然VFXを駆使して合成したものだろうが、スケール感たっぷりで非常に良く出来ている。うちのTVで2D版を観るだけでも手に汗握る迫力があったが、3D版も劇場公開されていたそうで、想像するだけでも足がすくむ。(苦笑)

映画のクライマックスは当然、最後のWTCの綱渡りの場面だが、そこに至るまでの綿密な準備過程や、さらには前史であるパリでの大道芸人時代から、尊敬する師匠との出会いによるフィリップの成長、そして美術学校生アニーとの恋愛など、ドラマとしても見どころ十分で、バランスのとれた良質な娯楽作品に仕上がっている。

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2017/08/26

『明日への遺言』

Yuigon2007年、製作委員会。小泉尭史監督。藤田まこと主演。アマゾンの紹介文。

第二次世界大戦終了後、元東海軍司令官・岡田資(たすく)中将は、名古屋空襲時における一般民衆への無差別爆撃を実行した米軍搭乗員処刑の罪に問われ、B級戦犯として裁判にかけられた。岡田中将の弁護人であるフェザーストーンと相対するバーネット検察官、裁判長のラップ大佐をはじめ、裁判を行うのは戦勝国アメリカ。
そんな中、岡田中将は、自己の信念を曲げることなく、すべての責任は指示を下した自分にあると主張。法廷闘争を法における戦い「法戦」と呼び、あくまで戦い抜こうと立ち向かう。部下を守り全責任を負う覚悟を見せる岡田中将の潔い姿は、次第に、敵国の検事や裁判官をはじめ法廷内にいるすべての人を魅了し心動かしていく…。(引用終わり)

タイトルすら知らなかったけれども、あるところで紹介されていたので観てみた。戦犯裁判という重い内容で、ほとんどが法廷や留置場のシーンであり、多分途中で眠気を催すだろうと予想していた。

しかし、全くそんなことはなく、最後まで集中して観ることが出来た。作中の弁護士、検事、裁判官と同様、観ているこちらまで、岡田中将の強い信念と潔い態度に感銘を受けてしまったのだ。小泉監督が15年かけて構想を練ったというだけのことはある。藤田まことも抑制の効いた良い演技を見せている。

今日の日本で、岡田中将のような人物には滅多にお目にかかれない。とにかく他人に責任をなすりつけ、自分が安全な場所にいると知るや居丈高になる。新聞やテレビのニュースを見ていると、そういう輩ばかりが登場するので、彼の清々しい生き方がとても新鮮に映る。

8月24日 ジョグ10キロ
8月26日 LSD20キロ
月間走行 157キロ

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