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2022/04/20

ショルティ盤「ロ短調ミサ」

Hmollマタイ受難曲に続いて、ショルティが1990年に録音したCDを聴いた。

予想どおり、マタイ受難曲と同じく、楽譜に忠実で真摯な、正統派の演奏である。教会の中にいるような雰囲気に浸れるヘレヴェッヘ盤もいいけれど、楽曲の構成や各声部の動きが手に取るように分かるショルティの演奏は、この曲が宗教から離れても、純粋音楽として十分鑑賞に値する楽曲であることを示している。

ショルティならではの鋭い分析力と、高い統率力の賜物だろう。この曲の演奏に携わる人々や学習者にとって、打ってつけの模範的な演奏ではないかと思う。

名手揃いのオーケストラ(第11曲のホルンソロはクレヴェンジャーか?)、フォン・オッター(A)、ブロホヴィッツ(T)らの独唱陣もさることながら、マーガレット・ヒリス率いるシカゴ交響合唱団が、単なるオケ付属の合唱団とは思えない高度なレヴェルの合唱能力を発揮していて、とりわけppでの息を呑むような絶妙のアンサンブルは大変素晴らしい。

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コメント

僕もこのショルティ盤のロ短調ミサ曲が、とても大好きです!

投稿: エリア467 | 2022/10/01 20:16

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