ショパン国際コンクール
ご承知のとおり、昨年から1年延期となった第18回ショパン国際コンクールで、反田恭平が2位、小林愛実が4位入賞を果たした。1970年に内田光子(現英国籍)が2位に入賞して以来の快挙は同慶の至りである。
しかし、例によって(笑)、書きたいのはそのことではない。日本のマスコミの報道内容についてである。2位4位もいいけれど、肝心の優勝者が誰なのか、全く触れていない記事が多いのはどういう了見だろう。さらに、その2位4位についても、実際にはそれぞれ2人ずついることに触れていない記事がほとんどである。結果の詳細はこちら。
もちろん、同位入賞が複数いるからと言って、その価値が減ずるものではない。このコンクールではかつて、「1位なしの2位が最高位」という結果が2回連続したこともあり、2位は2位の、4位は4位の価値があると認められてこそのものだ。
しかし、あたかも日本人以外の同位入賞者がいることを無視するかのような報道は、日本人の身内贔屓、島国根性のなせるわざとしか考えられない。
以前にも、先の内田光子がドロテア・レシュマンと組んだ歌曲集のCDが、グラミー賞(最優秀クラシック・ヴォーカル・アルバム部門)を受賞した際、「最優秀ヴォーカル」のレシュマンを差し措いて、「内田光子が二度目のグラミー賞!」という報道が多かったのには心底呆れ返ったものだ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
いやはや、おっしゃる通り。
島国根性は日本人に深く根付いた心性で、仕方ないところでしょうか。
朝刊にはリウさんが載ってましたが、どうせなら反田さんと小林さんがファイナルに残ったところから盛り上げてくれたらよかったのにねぇ。
今回はYouTubeのおかげで、たっぷり楽しめました。
ところで
日本人2人はスタインウェイで、リウさんはファツィオリでした。
ヤマハ、カワイにも頑張ってほしいですね。
おっと、これも島国根性。(^^!
投稿: ケイタロー | 2021/10/22 19:44
ケイタローさん
全く知らなかったのですが、主催者が公式YouTubeや
無料の専用アプリを通じて実況中継していたようですね。
そりゃ、既存メディアが太刀打ちできるわけないか。(笑)
ところで、カワイは意外に健闘(?)していて、
楽器別のファイナル進出者と入賞者は次のとおり
だったそうです。
スタインウェイ 6名→3名
ファツィオリ 3名→3名
カワイ 3名→2名
投稿: まこてぃん | 2021/10/22 21:31
こんにちは。
ご無沙汰しております。
パソなし生活3か月めに入り、先日からスマホのデザリング接続試行中です。(^^;
10月下旬頃?やっと秋がきて夏眠から覚めて動きまくった11月。
近鉄のフリー切符で今年はまこてぃんさんも行かれた高取城跡やらみたらい渓谷へ。
最近寒くなってきたので冬眠へ入りそうです。
私は近場でうろうろしてましたが、まこてぃんさんは遠くへ行かれてたんですねえ。(@_@)
で、毎日のようにYoutubeでピアノを楽しんでますので、ショパンコンクールも結果だけ気にしておりました。(^^;
やっぱり違いなどあまりわからないので、有名な人に目が行きがちでした。(^▽^;)
投稿: くー | 2021/12/03 20:20
くーさん
コロナ禍の影響か、ショパン国際コンクールも
ネット中継を含め大きく様変わりしたようですね。
それが将来ヘンな方向に走らないよう祈るばかりです。
投稿: まこてぃん | 2021/12/04 18:17