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2021/10/29

証券口座を解約

やがて来る日に向けた準備の一環として、20年近く取引してきた某証券会社のオンライン口座を解約した。元々は株主優待と配当目当てで株を購入するために開設したもので、株式投資で一儲けしようなどという大それた魂胆はなかった。

それでもリーマンショックの一時期を除いて順調に時価は上がり続け、結果的には思わぬキャピタルゲインを得ることができた。もちろん微々たる金額だけれど。(笑)

解約手続きはオンラインでは出来ず、ほとんど足を向けたことのない担当支店に電話せざるを得なかった。きっとあれこれ営業トークを並べて、何とか口座を維持させようと粘られるのではないかと危惧していたが、それは全くの杞憂に終わった。ものの2、3分の電話で解約手続きは全て終了。解約申込書などの提出も一切不要だった。

おそらく、ここ数年売り注文ばかりで、残高がみるみる減少しているのを見て、これは引き留めても仕方がないと一瞬で判断できたのだろう。少し拍子抜けした感はあったが、あっさりと終わったのは何よりだ。

ただ、午前中にその手続きを終えた同じ日の午後、当該支店の別の担当から電話がかかってきたのだ。すわ、やはり引き留める方向に転換したのかと思いきや、その担当氏は午前中に解約されているとは露知らず電話してきたようなのだ。ちゃんと確認してから電話しろよなって。(苦笑)

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2021/10/26

『ノッティングヒルの恋人』

Nottinghill1999年、米。ロジャー・ミッチェル監督。リチャード・カーティス脚本。ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント他。アマゾンの紹介文。

ビバリーヒルズに住む世界一有名な美人女優のアナが、イギリスでロケしている最中、西ロンドンのノッティングヒルで出会った旅行書専門書店主のウィリアムと恋に落ちる。育った環境も、現在の仕事も、まったく違う2人の恋はどう展開するのか? 名作『ローマの休日』を下敷きに、本当の恋を求め合う2人の姿をコミカルにつづる。(引用終わり)

リチャード・カーティス繋がりでもう1本。製作国は一応アメリカとなっているものの、ほぼ全篇ノッティングヒルを含むイギリスの現地でロケ撮影されたそうだ。

「逆シンデレラ」のようなストーリーだけど、上記紹介文のように『ローマの休日』を下敷きにしたものとも言える。出会ってからお約束のハッピーエンドまで二転三転の展開は、結果が分かっていても最後まで観客を飽きさせない。

「こういう人、実際いるよね」という脇役陣の味のある演技。ウィリアムが通りを歩くうちに周りの景色が夏から秋へ、そして冬になりやがて春がやってくるというカメラワークの巧さ。随所に散りばめられたドライなユーモア(現地人のマネをしたがる日本人の習性を皮肉ったシーンは秀逸)など、ラブコメはこうやって作るのだというお手本のような作品だと思う。

ところで、日本人と言えば、ウィリアムの家の玄関から見えるところに、艶やかな振袖姿の日本人女性が微笑む等身大の巨大ポスターが飾られている。クレジットには出て来ないが、スティーブン・セガールの娘の藤谷文子だそうだ。フジカラーの店頭ポスターみたいに見えるけれど、彼女が同社のCMに起用されたことはないようなので、本作のためにわざわざ製作したのだろう。

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2021/10/22

ショパン国際コンクール

ご承知のとおり、昨年から1年延期となった第18回ショパン国際コンクールで、反田恭平が2位、小林愛実が4位入賞を果たした。1970年に内田光子(現英国籍)が2位に入賞して以来の快挙は同慶の至りである。

しかし、例によって(笑)、書きたいのはそのことではない。日本のマスコミの報道内容についてである。2位4位もいいけれど、肝心の優勝者が誰なのか、全く触れていない記事が多いのはどういう了見だろう。さらに、その2位4位についても、実際にはそれぞれ2人ずついることに触れていない記事がほとんどである。結果の詳細はこちら

もちろん、同位入賞が複数いるからと言って、その価値が減ずるものではない。このコンクールではかつて、「1位なしの2位が最高位」という結果が2回連続したこともあり、2位は2位の、4位は4位の価値があると認められてこそのものだ。

しかし、あたかも日本人以外の同位入賞者がいることを無視するかのような報道は、日本人の身内贔屓、島国根性のなせるわざとしか考えられない。

以前にも、先の内田光子がドロテア・レシュマンと組んだ歌曲集のCDが、グラミー賞(最優秀クラシック・ヴォーカル・アルバム部門)を受賞した際、「最優秀ヴォーカル」のレシュマンを差し措いて、「内田光子が二度目のグラミー賞!」という報道が多かったのには心底呆れ返ったものだ。

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2021/10/20

『ミスター・ビーン』Vol.1,2,3

Mrbean『イエスタデイ』の脚本家リチャード・カーティス繋がりで観てみた。以前にNHKが深夜時間帯に放送していたのを断片的に観た記憶はあるが、これはたぶん同シリーズの総集篇のようなものだろう。というのも、一時世界的な人気を博した『ミスター・ビーン』だけれど、実はTVの30分番組が14本と、劇場版が2本、これらがその全てなのである。

いい歳をした中年男のビーンが行く先々で子供めいた悪戯を繰り返し、大抵の場合自分自身がそのトバッチリを受けて散々な目に遭うのに、性懲りもなくそれを繰り返すコントは、全く肩の凝らない娯楽として気楽に楽しめる。しかし、中には視覚障碍者ネタや、王室を侮辱したと取られかねない相当際どいものもあり、英国らしい風刺、ブラックユーモアの伝統を感じさせる。

英国の伝統ということでは、シェイクスピア以来の芝居、道化の伝統や、チャップリンの影響を色濃く感じさせるし、一方ではアメリカのシチュエーション・コメディ(シットコム)の要素も窺える。

ところで、主演のローワン・アトキンソンとリチャード・カーティスはオックスフォード大学の同窓で、在学中から演劇活動を共にしていたことが、メイキング映像の中で紹介されている。荒唐無稽なコントのように見える『ミスター・ビーン』だが、実は綿密な台本を製作し、細部の演出にもこだわっていて、アドリブは一切ないということだった。さすがはオックスフォードというか、人気の秘密はそんなところにもあることが了解できた。

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2021/10/16

スウィトナーのモーツァルト後期交響曲集

Aa5117村上春樹の著書に触発されて、このところ半ば死蔵していたLP盤を気の向くまま取り出し、改めて聴き直している。

アニー・フィッシャーの記事で書いたとおり、おそらくは再生装置の違いによるものだろう、これまで抱いていた先入観を覆すような音質の良さ、演奏の素晴らしさに改めて気づくことが多い。

最近では、オトマール・スウィトナーがシュターツカペレ・ドレスデンを指揮した、モーツァルトの後期交響曲集を再聴して大きな感銘を受けた。手元にあるのは、第31番「パリ」、第35番「ハフナー」、第36番「リンツ」、第38番「プラハ」といずれもニックネームのついた4曲を集めたセラフィムの2枚組、それに第39番、第40番を収録した徳間エテルナ盤の2点である。

ともにドイツ・シャルプラッテン原盤で、ほぼ同時期の発売なのに、なぜか前者は安っぽいレーベルの廉価盤、片や後者は高級感漂う漆黒のレーベルのレギュラー盤と、扱いが全く違っているのが不思議だ。

そのせいもあってか、特に前者は音質まで手抜きしているような先入観とともに、残響がやたらに多い古くさい録音というイメージが自分の中で定着してしまっていた。

もう二度と聴くことはないだろうと針を落としてみたら、その輝かしく生気に溢れた音響にすっかり魅了された。演奏自体の素晴らしさは改めて言うまでもない。文字通り「快速に」駆け抜けるアレグロ楽章においても、メロディを支える各声部の細かな音の動きまで明瞭に聴こえ、同楽団の抜群の合奏能力を示している。

先入観というのは怖い。この歳になってなお、いやこの歳になったからこそなのか、自らの思い込みや外見に囚われ、本当の価値を見失っていたことを恥じると同時に、また新たな楽しみを発見した悦びを感じている。

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2021/10/13

フライング解散総選挙?

先日、近所のいつもの場所に選挙ポスターの掲示板が設置された。「衆議院小選挙区選出議員選挙」と明記されているものの、選挙期日の記載はない。

それもそのはずで、報道等によれば明日14日に衆議院が解散され、総選挙は19日公示、31日投開票の予定となっているものの、それはあくまで「予定」であって、選挙管理委員会の公式掲示板に記載するわけにはいかなかったのだろう。

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まだ解散もされないうちから掲示板を設置して回らないと間に合わない。それだけ今回の総選挙がタイトな日程の下に行われることを示していると言える。

ただ、衆議院の解散と総選挙の公示は、いずれも憲法第7条で天皇の国事行為とされている。それを先回りするかのような運用は問題にならないだろうか。

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2021/10/11

高取城跡ハイキング

昨日はいつもの仲間4名で高取城跡ハイキングに出かけた。かつては明日香-吉野往復のLSDによく行ったものだが、もうマラソンで記録を追求する歳でもなくなり、また自分自身の病気のこともあって、最近は低山ハイキングに出かけたり、それもなしでいきなり飲み会(笑)というパターンになってしまった。

今回はHさんの希望で、日本三大山城のひとつ高取城跡を目指すことになった。車道で壺阪寺を越えて行けば城跡のすぐ近くまで行けるのは分かっていたが、そこはかつて吉野まで往復した面々だけに、城下町の高取町土佐から城の大手門を目指して約1時間登る大手道ルートを選択した。

全員60歳前後の「アラ還」世代だけれど、そこは(元)マラソンランナーだけに、以前は山道を苦手にしていた筈のHさんを含め、軽い足取りでズンズン登っていく。途中の国見櫓跡からは奈良盆地が一望でき、その絶景にそれまでの疲れが癒された。画面右手市街地の中に畝傍山、中央左手に二上山、その奥に大阪平野や六甲の山並みを望むことが出来る。

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最も高い本丸跡に三等三角点があったので記念撮影。標高583メートル、麓からの高低差390メートルにも及ぶ、日本でも屈指の難攻不落の山城だったそうだ。ひとりだけ半パンで汚い脛を見せているのが最年長の自分である。(苦笑)

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2021/10/08

チプカシを新調

Kimg1386_20211007090901カシオ製のチープな腕時計の話である。約5年前にバンドを買い替えたF-84Wは今も健在で、十分役に立っているのだけれど、この先のとある必要から、F-201Wという型番を新たに購入した。

チプカシは店頭から姿を消して既に相当経っているが、根強い需要があるのかネット通販では今も取扱いがあり、今回も千円強という有難い価格で入手することが出来た。

装着してみた感想は、ウレタンのバンドが柔らかく感じられる以外、現用品とさして変わらない。機能的にもほぼ同じなのだが、1点だけF-84Wにはないものがあって、わざわざ新調したという訳だ。それが何なのかは、「とある必要」が生じる時が来れば書くつもりでいるが、製品仕様から推測することは可能だ。ま、そんなヒマな人はいないと思うが。(苦笑)

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2021/10/05

保護色モール

ケーブルモールとか配線モールと呼ばれる電材部品がある。壁や床に沿わせてケーブルを設置する場合に、断線防止や美観上の観点からケーブルを隠蔽しておくために使用されるものだ。

我が家では有線LANやBDレコーダー出力などのケーブルを方々に引き回しているため、この部材は欠かせないアイテムとなっているが、部材自体や固定用の両面テープの経年劣化により、何年かおきに交換する必要が生じてくる。

こちらの壁用モールは、収納限界ギリギリの太いケーブルを押し込んでいることもあって壁から剥離してしまい、みすぼらしい状態になっていた。

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先日ホームセンターに行ったついでに物色してみたら、「壁紙モール織目調」というのが売られていた。現用品がただの真っ白なプラスチックなのに対して、壁紙を貼り付けたようなザラっとした感じのカバーとなっている。

取替えの後の状態はご覧の通り。まるで壁紙の一部が迫り出したような感じで、周囲と違和感なく溶け込んでいる。思わず、ある種の動物の「保護色」とか「擬態」という言葉が頭に浮かんだ。(笑)

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2021/10/02

新しい薬に移行

3月から投与されてきた薬の効果で、肝臓に転移した癌の進行速度は抑えられているものの、徐々に広がりつつあるのは事実で、肺に転移していることも明らかになった。

連続投薬の目安とされる半年を既に超えていて、副作用である手足の指の痺れが慢性化してきたことから、新しい抗癌剤での治療に切り替えることになった。自分にとっては3種類目となるが、現時点で適用可能な抗癌剤は、今回のを含めてもう2種類しかないという。

いずれも副作用がきついため、途中で治療を断念するケースが多いらしい。ここまで来たら、副作用とトコトン闘う覚悟はあるけれど、日々体力の衰えを実感する局面が増え、どこまで辛抱できるか定かではない。

ところで、今回の薬剤はもちろん保険適用であるけれど大変高価で、薬局で請求された額を見て我が目を疑った。支払いは現金のみで、手持ちでは足りなかったので、近くのATMを検索して走る破目になってしまった。

いまどき現金以外お断りという業種は、調剤薬局ぐらいのものではないか。病院ですらクレジットカードが使える時代に、いつまでも旧態依然とした商売を続けていられるのが不思議だ。(怒)

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