『引っ越し大名!』
2019年、製作委員会。星野源、高橋一生、高畑充希ほか。アマゾンの紹介文。
江戸時代の姫路藩。書庫にこもって本を読んでばかりの引きこもり侍・片桐春之介(星野源)は、突然【引っ越し奉行】に任命される。引っ越し奉行とは、すべての藩士とその家族全員で別の国に引っ越し(国替え)をする際の総責任者である。突然の大役に怖気づく春之助は、幼馴染で武芸の達人・鷹村源右衛門(高橋一生)や前任の引っ越し奉行の娘である於蘭(高畑充希)に助けを借りることに。こうして前代未聞の引っ越し準備が始まった! 移動人数10,000人! 距離600Km! 予算なし・・・! 果たして春之助は、この超難題プロジェクトを知恵と工夫で無事に成し遂げ、国を救うことができるのか?!(引用終わり)
公式サイトやDVDのジャケットなどから、ドタバタのコメディ作品を予想していたが、いい意味で裏切られた。もちろん笑える場面も少なくないが、それよりも主人公春之助が経験のない大仕事を通じて人間として成長していく様子や、幼馴染の源右衛門との厚い友情関係、引っ越し指南役となった於蘭との恋愛感情など、ヒューマンドラマとしてなかなかよく出来た作品であると思った。
自らの保身しか考えない上司たち、経費削減のためのリストラや断捨離など、今のサラリーマン社会にも通じるものがある。その面では時代劇向きとは思えない星野源が主役でも違和感はさほどなかったし、脇役のベテラン俳優陣がしっかり彼を盛り立てて雰囲気を作っている。姫路城や彦根城などの背景映像(合成かCGかも)は美しく、最後にはチャンバラあり、ホロリとさせる結末も用意されていて、娯楽作品として十分楽しめた。
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