『首都消失』
1987年、製作する会。舛田利雄監督。渡瀬恒彦、名取裕子ほか。allcinema の紹介文。
ある日突然、首都・東京を覆った高さ2km、直径50kmの巨大な“雲”。外部から一切の連絡は行えず、中でいったい何が起きているのか想像すらできない。判っている事は2000万人という都民を飲み込んだまま、日本の中枢が突如、機能を停止したということだけだ……。(引用終わり)
小松左京三部作、というのかどうか知らないが、『日本沈没』『復活の日』と並ぶSFパニックものである。しかし、他の2作とはかなり趣きが異なっていて、73年版『日本沈没』が社会派SFだとすれば、本作はSF風メロドラマとでも形容すべきだろうか。
もちろん、「雲」の正体を突き止めるための関係者の奮闘ぶりが、多くの専門用語を交えて描写されているけれど、門外漢には何のことやらチンプンカンプンで、全てスルーしてしまうしかない。
それよりも、名取裕子演じるTVレポーターを巡る、電機会社部長(渡瀬恒彦)と、TVディレクター(山下真司)の三角関係の成り行きの方に、むしろスポットライトが当てられている気がする。
それもひとつの方向かもしれないが、小松左京原作の映画を観に来て、そこに長々と尺を使われると、肩透かしを喰らうというか、鼻白んでしまう。せっかく時間をとって観た映画の批判は極力しない主義だけれど、舛田利雄監督ということで多少期待していただけに残念な作品だ。
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コメント
実は「この作品はチョット?」と思っていましたがWOWOWで放送されるのを知りしっかり観るつもりが途中で寝てしましました。関西弁が変だし財津一郎のキャラが立ちすぎだし娯楽作品としてイマイチだと思います。首都圏を覆う雲の科学的根拠もサッパリ分かりませんでした。
投稿: ブッちゃん | 2021/03/09 21:57
ブッちゃん
熊本出身の財津一郎に怪しげな関西弁と博多弁(?)を
チャンポンで喋らせているところから間違っていますね。
日本の民間企業の一社員が米軍機に搭乗したりとか、
TVディレクターが突然電磁気砲(?)を操作したりとか、
言い出すとキリがないほどツッコミどころ満載で。(苦笑)
投稿: まこてぃん | 2021/03/10 17:56