町の書店も捨てたものではない
4年前のスタート以来読み継いでいる『あきない世傳』シリーズの第10弾が発売された。毎回楽しく読ませてもらっているが、今回書きたいのはその内容ではなく、その入手方法についてである。
結果から先に言えば、今回初めて近所の小さな書店で購入することになった。実はこれまでの9巻は全て、発売前から図書館に予約しておき、入荷後比較的早い時期に読むことが出来ていた。
しかし、昨年12月から今年3月末まで、図書館が設備改修のため長期休館となっていて、貸出はおろか新刊の予約すら出来ない状況になっているのだ。このままだと、再開した4月早々に予約を入れたとしても、実際に読めるのは早くて6月以降、下手をすると第11弾の発売が予想される9月を過ぎてしまう恐れすらある。
そのため、今回に限っては自腹を切って(笑)1冊購入することにして、いつものようにアマゾンに発注した。当初は発売日ぐらいに到着する予定となっていたが、翌日になって「商品の発送に遅延が生じました」というメールが届いた。最長で3週間も後になるという。アマゾンと版元や取次との間で何かいざこざでも起こったのか、部外者には知る由もないけれど、一日も早く読みたい読者としてちょっと困る。
そこで、ダメで元々と近所の小さな書店を何年かぶりに訪れ、入荷の見通しを尋ねたら、発売日かその翌日ぐらいには入りますよと、あっさり言われてしまった。何となくだけどJ堂とかK屋などの大規模書店が優先で、町の小さな本屋は後回しというイメージがあっただけに意外だった。
早速その場で注文してアマゾンはキャンセル、無事発売日に入手することが出来た次第だが、ネットショッピング全盛の現在でも、従来どおりの取次ルートが健在であることが分かって、ちょっと心強い思いがした。
仕入れや在庫、物流など経営のあらゆる面を極限まで効率化したアマゾンのビジネスモデルに対抗して、今回は取次店を通じた従来のアナログ式の販売ルートが、ささやかな勝利を収めたと言えるかもしれない。
また、書店以外にも、スーパー、銀行、郵便局、コンビニ、定食屋、弁当屋、パン屋、医療モール、そのいずれもが徒歩圏内にある今の生活環境が、今後の加齢を考えるといかに恵まれたものであるかを再認識した。
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コメント
あきない世傳、10巻が出たんですね。
さっそく買いに行かなくては。
結ちゃんはこの後どうするのか、果たして惣次は助けるのか?(^^;)。
個人的には菊栄ファンなんですけどね(笑)。
図書館で順番が回ってくるのが長すぎるので、結果的に買うのが増えてしまいます(;_;)
投稿: AKA | 2021/02/22 09:20
AKAさん
AKAさんも愛読されていたのですね。
結ちゃんを含めて、どの登場人物にも愛着が湧きます。
いつもは版元のサイトをチェックして、発売を察知するや
図書館に速攻で予約を入れ、大体1番か2番でしたが、
今回はその手が通用しませんでした。(苦笑)
投稿: まこてぃん | 2021/02/23 09:06