人工肛門解消は断念
年末の緊急手術と入院の原因となった、直腸縫合部付近の膿瘍(ウミ)は現時点でかなり排出され、抗生剤の効果もあって体温は平熱に戻り、抗癌剤治療を再開したところだ。しかし、直腸縫合部の状態はまだまだ完全ではなく、今後とも膿瘍の出方を経過観察していかなければならない。
現在、回腸に人工肛門(ストーマ)が造設され直腸縫合部に便が達していない状態でもそうなのだから、ストーマを解消して便がそこを通過するようになると大変危険である。また、そのための手術を行なおうとすれば、抗癌剤の投与を一定期間中断しなければならず、肝臓癌の進行が懸念される。
要するに、直腸縫合部付近の膿瘍と、肝臓に転移した癌、その両睨みで経過観察を続け、現在の状態を1日でも長く保つことが最善の対処方法ということになる。ストーマの解消はほぼ絶望的となったのだ。
癌の発覚以来、ほぼ全ての予想が裏切られ続けていて、今回はその最たるものだが、ものは考えようだ。ストーマを装着して既に1年半が経過して、その取扱いには慣れている。もう肚を決めて、死ぬまでこいつと付き合うしかないではないか。
昨秋は北海道や日光に行って、ストーマをつけたままの旅行が可能であることを確認した。念願の最後の海外旅行は、出来ればストーマを解消してから行きたいと考えていたが、現状で何とかするしかない。今はコロナ禍で行きたくても行けない情勢だが、十分な準備期間が与えられたと前向きに考えることにしよう。
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