北海道の旅 その3 千歳線旧線サイクリング
千歳線旧線は大正15年に北海道鉄道札幌線として開通、昭和18年に国有化され国鉄千歳線となったが、昭和48年には線形が悪く輸送上のネックであった北広島-苗穂間の線路付け替えと全線複線化が行われ廃止となった。北広島-東札幌間の旧線跡(18.8キロ)は現在、北海道道1148号札幌恵庭自転車道線(愛称「エルフィンロード」「陽だまりロード」「白石こころーど」)となっている。
24日午前9時半、北広島駅前でレンタサイクルを借りて出発、「エルフィンロード」に入ったところ。名前の由来は北広島市の象徴「エルフィン」(妖精)で、街路灯の支柱に妖精の絵が透かし彫りになっている。
しばらく現行線と並行してなだらかな登りが続く。左手前方、新ボールパークの建設現場では多数のクレーンが林立しているのが見えた。やがて現行線を跨線橋で越える箇所があり、旧線はこの付近で現行線とクロスするような位置関係にあったのだろう。
ここからは木立の間を抜ける快適なコースが続く。途中、「自転車の駅」で休憩。案内板には次のような説明があった。
旧千歳線は大正15年8月の営業開始に至るまで、大勢の労働者が過酷な労働のもと、宿舎に寝泊まりしながら鉄道建設に従事しました。何人もの労働者がはやり病などでなくなったり、過酷な労働に耐えきれず逃げ出した人もいたと言い伝えられています。このようにして敷設された旧千歳線は昭和48年まで千歳線沿線住民の重要な交通手段として活躍しておりましたが、千歳線の複線化や切り替え工事に伴いその役割を終えていました。
旧上野幌(かみのっぽろ)駅跡は現在は厚別南公園となっている。自転車で周回できるコースがあり、立体交差やバンクがあったりして楽しそうだったが、ちょっと大人げないのでパス。(笑)
徐々に市街地に入っていくが、地図から想像していたのと違って緑が多く、サイクリングやジョグのみならず、のんびり散歩している人が多かった。大谷地(おおやち)駅跡の白石東冒険公園。ここも何だか楽しそうだったがパス。
月寒(つきさっぷ)駅跡は現在アサヒビールの工場の一部になっている。このように自転車道が一般道をアンダーパスしている箇所が多く、交通安全が図られているけれど、排水溝の蓋などの微妙な段差が気になり、自転車では少々走りづらかった。
ようやく東札幌駅跡に到着。旧千歳線はこの先を左にカーブして函館本線と合流、豊平川を渡って苗穂駅に向かっていたが、現在は痕跡を留めていない。
東札幌駅跡は現在、ラソラ札幌という商業施設になっている。ちょうど昼時になったのでスープカレーなるものを初めて食してみた。具だくさんでしっかり満腹した。
廃線探訪はここで終了となるが、レンタサイクルを返却しないといけない。一時は軽トラックなどレンタカーを借りて運ぶことも考えたが、積み下ろしが面倒そうだし、そのレンタカーも返さないといけない。当然費用もかかるので、来た道をそのまま自転車で引き返すことにした。
往復37キロ余り。後半はさすがに脚に来たが、何とか無事に北広島駅に帰着。同行した家内が意外に健脚で、最後まで付き合ってくれて感謝感謝である。
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