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2019/03/10

『gifted/ギフテッド』

Gifted_22017年、米。マーク・ウェブ監督。クリス・エヴァンスほか。KINENOTE の紹介文。

フロリダの小さな町。独身男のフランク(クリス・エヴァンス)は、生意気ざかりの7歳の姪メアリー(マッケナ・グレイス)、片目の猫フレッドと一緒にささやかな生活を送っていた。その小さな幸せは、メアリーの天才的な才能が明らかになったことから揺らぎ始める。メアリーの特別扱いを頑なに拒むフランクの前に母イブリン(リンゼイ・ダンカン)が現れ、孫のメアリーに英才教育を施すため、フランクから引き離そうとする。だが、フランクには亡き姉から託されたある秘密があった。メアリーの幸せは、一体どこにあるのか……? そして、フランクとメアリーはこのまま離れ離れになってしまうのか……?(引用終わり)

原題の gifted は「(才能などに)恵まれた」という意味であるが、周囲を驚嘆させるような才能に恵まれたとしても、それが当の本人にとっての幸運や幸福を意味するとは限らない。

天賦の才と引き換えに、精神のどこかに異常を抱えるという場合もあるだろうし、何より親や教師の過剰な期待に圧し潰されることもあるだろう。感受性を育むべき幼少期や、多感な思春期にあるとすればなおさらだ。

そうした期待をかける側の祖母イブリンと、普通の子供らしく育てたいと考える叔父フランクの対立を軸に物語が展開していく。そこにメアリーが通う学校の女性教師ボニー、メアリーの飼い猫フレッドが、終盤にかけて意外に大きな役割を演じることになる。

さらに、メアリーの母でフランクの姉のダイアンが、既に故人となっていて作中一度も登場しないにもかかわらず、イブリンとフランクの対立に終止符を打ち、メアリーの将来を決定づけることになる、ある業績を遺していたことが明らかになり、観る者に静かな感動をもたらす。

3月8、10日 ジョグ10キロ

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