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2019/02/26

『嘘八百』

Uso8002017年、製作委員会。中井貴一、佐々木蔵之介他。アマゾンの紹介文。

大阪・堺。千利休を生んだ茶の湯の聖地に、大物狙いで空振りばかりの目利き古物商・小池則夫(中井貴一)がお宝を探しにやってきた。出会ったのは、腕は立つのに落ちぶれくすぶっていた陶芸家・野田佐輔(佐々木蔵之介)。ある大御所鑑定士に一杯食わされ、人生の出端をくじかれた二人は結託し、“幻の利休の茶器"を仕立て、仕返しついでに一攫千金を狙う。それは、家族や仲間、大御所鑑定士、さらには文化庁までも巻き込む、大騒動に――。(引用終わり)

利休と言えば、ちょっと前に観た『花戦さ』を思い出すが、中井貴一、佐々木蔵之介、森川葵と、同じ俳優陣が出演しているのは偶然だろうか。

それはともかく、同じ古美術商と鑑定士に恨みを持つことが分かった主人公2人がコンビを組み、一世一代の「贋物」を拵えることで、その仇を討とうという単純明快なストーリー。騙し騙され、虚々実々の駆け引きの末、最後に笑ったのは意外な人物だったというお話。

役者の多くが関西弁ネイティブで、撮影も堺市内を中心に行われたようで、堺生まれの自分には何だか懐かしいテイストがいっぱいだった。カーラジオから流れる星座占いの声が浜村淳というのは、地元民なら聞けばすぐに分かることで、実際の番組と勘違いしてしまいそうだ。

また、エンドロールの最後の著作権クレジットが最初、「Ⓒ2018 嘘八百製作委員会」となっているのが、BGMの最後の音と同時に、「Ⓒ2018 「嘘八百」製作委員会」に変わる仕掛けなど、最後まで遊び心に満ちていて面白い。そのままだと「大嘘つきの委員会」になってしまうからね。(笑)

なお、2020年新春公開予定の続編の製作が決定したことが、公式サイト上に発表されている。

2月25日 ジョグ10キロ

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2019/02/23

4代目パソコン

先日、日付時刻の設定に異常が出たパソコンがついに寿命を迎えたようで、起動して数分でフリーズし、マウスやキーボードの操作を一切受け付けなくなる症状が繰り返されるようになった。チェックディスクを行っても異常は見当たらず、それ以外のどこかのハードウェア異常が原因ではないかと思われる。

一度 Windows10 に入れ替えようとして失敗、初期化を余儀なくされたことがあったものの、それ以外はこれまで大きな故障もなく使ってきたが、考えてみるとこの3代目を購入したのは8年半も前の2010年7月で、そろそろ買い替えの時期を迎えていたようである。Windows7 のサポートが来年1月で終了することもあり潮時と判断した。

Nj4100ev_64代目はこちら。スペックはかなり向上している。

OS           Windows7 32bit → Windows10 64bit
CPU      Celeron 1.86GHz → Core i3 2.4GHz
メモリ       2.0GB → 4.0GB×2
ストレージ 160GB HDD → 128GB SSD

先代に比べると動きがとてもサクサクしていて気持ちが良い。電源を入れてから @nifty のトップページが表示されるまで、先代が約2分もかかっていたものが、4代目は約45秒と実に半分以下となった。SSDにしたのが相当寄与していると思うが、SSDとはソリッド・ステート・ドライブの略だそうだ。真空管テレビを見て育った世代にとって、「ソリッド・ステート」とはまた何と懐かしい言葉だろう。(笑)

ただ、デフォルトで設定されている Edge というブラウザがとても使いづらくて閉口した。マイクロソフトが一体何を企んでいるのか分からないが、従来の Explorer に慣れ親しんだユーザーの便宜を全く考慮していないのは明らかだ。仕方ないのでまた Explorer に戻しておいたが、そのありかを探すのにまたひと苦労した。「アクセサリ」の中に隠すとは、何と姑息な!

2月21、23日 ジョグ10キロ

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2019/02/20

『15時17分、パリ行き』

15172018年、米。クリント・イーストウッド監督。KINENOTEの紹介文。

2015年8月21日。アムステルダムからパリに向けて高速列車タリスが発車。列車は順調に走行を続け、やがてフランス国内へ。ところが、そこで事件が発生する。乗客に紛れ込んでいたイスラム過激派の男が、自動小銃を発砲したのだ。突然の事態に怯え、混乱をきたす500名以上の乗客たち。その時、犯人に立ち向かったのは、ヨーロッパ旅行中のアメリカ人の若者3人組だった。なぜ彼らは、死の恐怖に直面しながらも、困難な事態に立ち向かうことができたのか……? (引用終わり)

イーストウッド監督作品は『硫黄島からの手紙』『チェンジリング』『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』と観てきたが、いずれも実際にあった出来事を描いたものだ。今回作品は更に踏み込んで、実際に事件に遭遇した若者3人を俳優として起用し、さらに事件発生場所でロケを行ったという意欲作である。

事前にネットのレビューを見ていて、テロ事件そのものの再現はごく短時間であり、それよりもむしろそこに至るまでの主人公たちの過去や、事件に巻き込まれた経緯を丹念に描くという作品構成を把握していたのは正解だった。

学校では落ちこぼれ生徒で転校を余儀なくされ、志願して入った軍隊でも落第生となったスペンサー・ストーンは、それでも腐らずに自分なりの人生を生きていた。幼なじみと3人でヨーロッパ旅行に出かけ、その最中に「大きな目的に向かって 人生に導かれている」という感慨を漏らすが、よもやそれがテロ事件のことを意味しているとは本人も知るよしがなかっただろう。

軍隊で学んだ格闘技術や救急救命が、多くの乗客の生命を救うことになったのだ。彼らはフランスのオランド大統領(当時の記録映像で本人が出演!)からレジオン・ドヌール勲章を授与され、地元サクラメントの英雄となった。小山薫堂が書いた「W座からの招待状」に、「今日これから起こることは いつかきっと何かの糧となる。人生に無駄なことはひとつもない。」という言葉があるが、まさにその通りだと思った。

2月17、19日 ジョグ10キロ

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2019/02/17

複数の作曲家の楽曲がカップリングされたCD

約30年ぶりにスピーカーを買い替え、アンプのメンテをしたことで音楽再生のクオリティが格段に向上し、手持ちのCDを聴き直す機会が増えている。通常は作曲家名アルファベット順、楽曲ジャンルごとに並べている中から探し出すのだが、それが簡単にいかない場合がある。

それがタイトルにあるようなCDである(何かひと言で表せる業界用語があるのかもしれないが)。クラシックのCDでは珍しくなく、例えばメンデルスゾーンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲がカップリングされ、俗に「メンチャイ」と称されるものとか、グリークとシューマンのピアノ協奏曲がカップリングされたCDは数多い。

そういう典型的な組み合わせならまだしも、時には想像もつかないようなカップリングのCDもあって、年々記憶力が低下している自分にはとても覚えきれない。手持ちの全てのCDのリストでも作れば良いのだろうが、そこまで手間をかけるのも面倒だ。

ということで実行したのが、当該CDのジャケットもしくは楽曲リストをコピーしてソフトケースに収め、CD本体とコピーに分けて、それぞれの作曲家の場所に収納しておくという方法である。探してみてコピーだった場合は、カップリングされた作曲家のところに本体があるというわけだ。

該当するCDは全部で50点弱にもなり、「こんな曲のCD、持ってたんや」という意外な発見もあった(笑)。今後、全部を聴くかどうかは分からないが、聴きたくなったときには辿り着け、手持ちのものを無駄にしない仕組みは出来たわけだ。ある意味、「断捨離の逆バージョン」と言えるかもしれない。

2月15日 ジョグ10キロ
2月17日 LSD20キロ

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2019/02/14

『彼女がその名を知らない鳥たち』

Kanotori2017年、製作委員会。蒼井優、阿部サダヲほか。公式サイトの紹介文。

15歳年上の男・陣治(阿部サダヲ)と暮らしながらも、8年前に別れた男・黒崎(竹野内豊)のことが忘れられずにいる女・十和子(蒼井優)。不潔で下品な陣治に嫌悪感を抱きながらも、彼の少ない稼ぎに頼って働きもせずに怠惰な毎日を過ごしていた。ある日、十和子が出会ったのは、どこか黒崎の面影がある妻子持ちの男・水島(松坂桃李)。彼との情事に溺れる十和子は、刑事から黒崎が行方不明だと告げられる。どれほど罵倒されても「十和子のためだったら何でもできる」と言い続ける陣治が執拗に自分を付け回していることを知った彼女は、黒崎の失踪に陣治が関わっていると疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯えはじめる――。(引用終わり)

「彼女」つながり(笑)でもう1本。こちらはミステリー仕立てのラブストーリーとでも言おうか。沼田まほかるの同名小説を映画化したもの。一風変わったペンネームから若い作家かと思いきや、実は私より10歳も年上の女性で、僧侶や会社経営なども経験した遅咲きの作家という。湊かなえらと並んで「イヤミスの女王」と称される。

主人公の十和子が百貨店やレンタルビデオ店にネチネチとクレームをつける冒頭からして、まさにイヤーな感じが充満し、最後まで観るのは辛いかもという予感が走る。登場する男は揃いも揃って下品かゲス、さもなくばクズで、十和子を諭す役で唯一まともと思われた姉の美鈴さえ、「死ねばいいのよ 浮気するような男 みんな」と吐き捨てる始末だ。

最後に明かされる真相を踏まえれば、ラブストーリーとしてはアリかと思うが、その肝心の真相のところが弱く、サスペンスものとしては物足りなかった。あまりに不自然な設定が多いし、何より8年前に別れた黒崎のことが忘れられないのに、なぜ「あの日」のことは忘れていたのだろう。

なお、蒼井優は本作で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得した。セリフは全て大阪弁だが、福岡出身のわりには上手に喋っている。両親が大阪出身というから、幼少期の記憶が耳に残っているのだろうか。

2月13日 ジョグ10キロ

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2019/02/11

『彼女の人生は間違いじゃない』

Kanojin2017年、ギャガ、ギャンビット共同製作。瀧内公美、高良健吾ほか。アマゾンの紹介文。

ひとは人生から逃げ出したくなる、運命の変化に向き合えなくなることがある。そんな時、みゆきは、週末に高速バスに乗り、仮設住宅で父親と二人で暮らす福島を離れて東京へと向かう。渋谷でデリヘルのアルバイトをするために。福島と東京を行き来する日々に、みゆきが見たものとは―。戻る場所もなく、進む未来も見えない者たちが、もがきぶつかり合いながらも、光を探し求める。それは、今この時代を生きる私たちに、共通する想いかもしれない。(引用終わり)

ジャケットに「巨人の群れのような鉄塔」が写っている。それを高速バスの車窓から見て、「ここで作った電気は東京へ送られる。すべては東京中心だ」と思うみゆきもまた、何かに惹きつけられるように週末ごとに東京に通う生活を送っている。

渋谷の繁華街の風景とはあまりにも対照的な、震災・原発事故から5年後の福島の現状が、一切の誇張や美化を排してリアルに描かれている。マスコミ報道以外、被災地の実情について知るすべもない自分であるが、たぶんこれが真実の姿なのだろうと思わせる、映像表現の力である。監督の廣木隆一が福島出身と聞いてなるほどと思った。

やるせなく切ないエピソードが続くが、主人公親子にも僅かな光が差して終わるエンディングが救いであり、タイトルの意味するところでもあるだろう。フェリーニの名作『道』のように、石ころだって何かの役に立つ。前を向いて懸命に生きるかぎり、意味のない人生、間違った人生なんてない。そういうメッセージが伝わる。

2月9、11日 ジョグ10キロ

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2019/02/08

『フォルトゥナの瞳』

Fortuna2019年、製作委員会。東宝配給。神木隆之介、有村架純ほか。公式サイトの紹介文。

幼少期に飛行機事故で家族を失った木山慎一郎(神木隆之介)は、友人も恋人も作らず仕事のみに生きてきた。しかしある日、「死を目前にした人間が透けて見える能力」―フォルトゥナの瞳―を持っていることに気づき、生活が一変してしまう。自分の力に苦悩する日々の中、偶然入った携帯ショップで桐生葵(有村架純)に出会う。明るく、自分に夢や自信を与えてくれる彼女に心惹かれていき、孤独だった慎一郎の人生に初めて彩りが生まれる。互いに惹かれ合った2人は幸せな日々を過ごしていくが、それもつかの間、突然街ゆく人々が次々と透け始めてしまう。そして、ついには葵までもが― 
「人は朝起きてから夜寝るまで9000回何かを選択している―」(劇中より)
愛する人の“死の運命”が見えた時、慎一郎は何を選択するのか。心震えるラストが待ち受ける―(引用終わり)

今月15日公開だけれど、試写会の抽選に当選したのでひと足早く観て来た。うちの近所でもロケが行われ、市の広報誌の表紙を飾ったりしているので、公開前から関心があったのだ。

百田尚樹の同名小説を映画化したもの。「フォルトゥナ」とはローマ神話の運命の女神で、英語の fortune の語源である。「瞳」に関する伝説については不明で、百田氏の創作かもしれない。

死が近づいた人が透けて見えるという瞳を持ってしまった青年が、愛する女性の運命を知り、究極の選択を迫られた末に取った行動とは? 微笑ましいラブストーリーから一転して、警察にも追われる破目になった主人公が疾走するクライマックスシーンは手に汗握る。

その結末が明らかになってから、実はもうひとつ隠されていた事実が語られる。もしかして伏線が張られていたのかもしれないが、自分は気がつかなかった。「それはちょっとないだろう」という気もしたが、DVD等でまた観る機会があったら分かるかもしれない。うちの最寄り駅で撮影されたシーンも詳しくチェックしてみたいことだし。(笑)

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2月7日 ジョグ10キロ

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2019/02/05

証明書…が最新ではありません

最近、パソコンを立ち上げてブラウザを起動させると、「証明書または証明書チェーンの証明書の1つが最新ではありません」として、接続が保護されていないので当該サイトを閉じるよう求める警告文がたびたび出ていた。セキュリティソフトの警告なので、詐欺やフィッシングなど怪しいものではあるまい。

「証明書」とは何なのかよく分からないが、それを表示させてみても、今年3月とか4月まで有効となっており、「最新ではない」という指摘は当たらない。どう対処したものか分からないので、「リスクを理解して続行します」をクリックして閲覧していたが、ある時ふと画面右下の時計を見ると、なぜか2010年5月の日付になっている。

なるほど、9年もズレていたらおかしなことが起こるわけだ。ハンドで時計を修正すれば解決するのだろうが、都度修正するわけにもいかないので、定期的に同期するインターネット時計の設定を、「nist」から「windows」に変えてみたら一応問題は解決した。

ネットで検索してみたら、「nist」とは、National Institute of Standars and Technology (国立標準技術研究所)の略で、アメリカ連邦政府の機関とのことである。当方のパソコンとの相性でも悪いのかと思うが、ひょっとするとNISTのサイトがサイバー攻撃に遭っていたりして…。まさかね。狙われるとしたらウィンドウズの方だろうし。(笑)

2月3、5日 ジョグ10キロ

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2019/02/02

父がホームに入居

今月から父を老人ホームに入居させることになった。昨年米寿を迎えた父は、一昨年の暮れに尿が出にくくなる症状で入院し、その後も自宅で療養を続けているが、症状は一向に改善せず、介護に当たる母の負担が限界に達しつつあった。

介護に加えて医療行為を伴う処置が必要なため、看護師が常駐しているという条件で施設を探したものの自宅近辺には全くなく、同じ県内ながら車で40分ほどの場所にようやく見つけた。先月体験入所も済ませて問題ないことが確認できた。

24時間介護&看護がつき、バリアフリーで冷暖房完備、おまけに高台にあるため部屋からの眺望も良く、自宅にいるよりはるかに快適に暮らせると思われるが、しばらくは様子を窺うためにちょくちょく面会に訪れる必要があるだろう。

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先月から息子が転職したのに続き、家族の生活環境が大きく変化した。秋から年末にかけてもう一つ起こりそうで、元号が変わる今年は我が家にとっても大きな転換点となりそうだ。

2月1日 ジョグ10キロ

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