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2018/11/17

『スマホを落としただけなのに』

Sumahootoshita2018年、製作委員会。東宝配給。北川景子、千葉雄大、成田凌、田中圭ほか。公式サイトの紹介文。

彼氏の富田(田中圭)に電話をかけた麻美(北川景子)は、スマホから聞こえてくる聞き覚えのない男の声に言葉を失った。たまたま落ちていたスマホを拾ったという男から、富田のスマホが無事に戻ってきて安堵した麻美だったが、その日を境に不可解な出来事が起こるようになる。
身に覚えのないクレジットカードの請求や、SNSで繋がっているだけの男からのネットストーキング。落としたスマホから個人情報が流出したのか? ネットセキュリティ会社に勤める浦野(成田凌)に、スマホの安全対策を設定してもらい安心していた麻美だったが、その晩、何者かにアカウントを乗っ取られ、誰にも見られたくなかった写真がSNSにアップされてしまう。
時を同じくして、人里離れた山の中で次々と若い女性の遺体が見つかり、事件を担当する刑事・加賀谷(千葉雄大)は、犯人が長い黒髪の女性ばかりを狙っていたことに気が付く。スマホを拾ったのは誰だったのか。連続殺人事件の真犯人はいったい誰なのか。そして明らかになる“奪われた麻美の秘密”とは?(引用終わり)

スマホも持たず、SNSともほぼ無縁な人間だけれど、「パソコンや携帯電話が乗っ取られたら」と置き換えてみると、とても他人事とは思えない。劇中では暗証番号やパスワードがいとも簡単に見破られ、個人情報が丸裸にされてしまう恐怖が、これでもかと繰り返し描かれている。

セキュリティ対策を取っていれば、たとえスマホを落としても被害を免れる場合も多いだろう。自分自身、暗証番号やパスワードはまず他人が思いつかないものにしているつもりだけれど、絶対に大丈夫という保証はない。長い間同じものを使っているので、定期的に変更しないといけないだろう。

連続猟奇殺人事件との関連とか、いわゆる「麻美の秘密」については、どちらもありがちな設定であるうえ、途中でおおよその想像がつく。一方で、別の人間を真犯人と誤認させるような場面があったりで、サスペンス映画としての出来はそれほど良くない。しかし、スマホに依存した今の日常生活に潜む危険性について警鐘を鳴らした、まことに現代的なホラー映画であると言える。

11月16日 ジョグ10キロ

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