『光をくれた人』
2016年、米豪ニュージーランド。マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデル他。アマゾンの紹介文。
心を閉ざし孤独だけを求め、オーストラリアの孤島で灯台守となったトム。しかし、美しく快活なイザベルが彼に再び生きる力を与えてくれた。彼らは結ばれ、孤島で幸福に暮らすが、度重なる流産はイザベルの心を傷つける。
ある日、島にボートが流れ着く。乗っていたのは見知らぬ男の死体と泣き叫ぶ女の子の赤ん坊。赤ん坊を娘として育てたいと願うイザベル。それが過ちと知りつつ願いを受け入れるトム。4年後、愛らしく育った娘と幸せの絶頂にいた2人は、偶然にも娘の生みの母親ハナと出遇ってしまう――。(引用終わり)
舞台はオーストラリア西部沖の孤島。赤ん坊と既に死んだその父親がボートに乗って流れ着くことから物語が展開していくが、これと似たような設定で、お隣ニュージーランドの海岸に母子とピアノを乗せた舟が着くところから始まる『ピアノ・レッスン』を思い出した。
直前に二度目の流産を経験し、悲嘆にくれていた灯台守夫妻の子供として、赤ん坊は育てられていくのだが、実は本土にその母親が生存していて、一連の真相が明らかとなり、娘は実の母の家に引き取られていくのだが…というストーリー。
夫婦間の愛情、子供への愛情、人として守るべき道、罪と赦し。主人公夫妻も実の母も、互いに矛盾する大変難しい選択を迫られる。その息詰まるような心理ドラマが、抑制の効いたセリフによって展開し、美しい映像と音楽がそれに静かに寄り添う。
なお、主演の二人はもともと交際中で、本作製作の翌年に実際に結婚したそうである。どうりで迫真の演技だったわけだ。(笑)
月曜から伊勢街道の走り旅に出かけるので、次回更新までしばしご猶予を。
10月11、13日 ジョグ10キロ
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