マーラー歌曲集
後期交響曲に続いて、これまであまり聴く機会がなかった彼の歌曲集をまとめて聴いたのだ。
マーラーにとって、歌曲は交響曲と並ぶ創作活動の重要な柱で、時には交響曲と表裏一体のような関係にあることは知っているが、ドイツ語歌詞と対訳を見ながら聴くのが面倒なのと、長大な交響曲の2枚組CDの余白に入っていて、つい見過ごしてしまうのだ。(笑)
今回聴いたのは、「さすらう若人の歌」「亡き子をしのぶ歌」「リュッケルト歌曲集」「子供の不思議な角笛」の4作品。大体4、5曲セットで2~30分程度の長さだが、「角笛」だけは全12曲で50分ほどかかるため、コンサートでの実演機会は少ないようだ。
「若人」の旋律を引用した交響曲第1番、「角笛」の一部が移行した交響曲第2、第3、第4番。その本家(?)の歌曲集を聴くことで、交響曲の成立経緯にまで遡った楽曲理解に役立つことは確かだろう。
彼独特の絡みつくようなメロディの背後には常に「歌」があり、つまり「言葉」があるのだ。純粋器楽のはずの交響曲のスコアに、あれほど入念な演奏指示がなされているのも、そこに理由があるのだろう。
4つの作品の中では、実は一度も聴いたことがなかった「リュッケルト歌曲集」が最も興味深かった。今回はピアノ伴奏版だったので、オーケストラ版も聴いてみたいところだ。
7月23日 ジョグ10キロ
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