『十戒』
1957年、米。チャールトン・ヘストン主演。アマゾンの紹介文。
名匠セシル・B・デミル監督が、かつてサイレント映画時代に演出した旧約聖書劇『十誡』を巨額の製作費でリメイクしたスペクタクル史劇の超大作。
今からおよそ3000年前のエジプト。ナイル川で拾われ、エジプト国王の王子として育てられたモーゼ(チャールトン・ヘストン)は、王の実子ラメシス(ユル・ブリンナー)の罠にはまり、砂漠に追放。しかし、やがて彼は神の啓示を受けて奴隷解放を決意し、彼らを連れてエジプト脱出を企てる。(引用終わり)
旧約聖書「出エジプト記」に基づくが、モーゼがエジプト王家に拾われてから、ヘブライ人の出自を知るまでの間は聖書に記述がなく、その部分についてはフィロンやヨセフスら古代歴史家の著作で補ったという説明が、映画に先立ち幕の前に出て来た監督自身によってなされている。
モーゼの出自から、エジプトでの活躍と逆境、神からの啓示を受けヘブライ人奴隷を引率してエジプトを脱出、約束の地パレスチナに向かうまでの苦難に満ちた道のりを、これぞハリウッドという厖大な物量を投入したスケール豊かな映像で描いている。
映画史上有名な紅海がまっぷたつに割れるシーンをはじめ、CGなど存在しない当時、職人芸的なアニメーションを駆使した特撮なのだろうが、6Kデジタルで修復された映像は今日の鑑賞にも十分堪える。
最近、少しずつ聖書の勉強を始めているけれど、ユダヤ人は神からイスラエルの土地を与えられた民族であるという伝承は、こうやってビジュアルで見ると大変分かりやすく、印象に残る。
映画から少し脱線するが、聖書の記述を信仰のよりどころとする福音派(エヴァンジェリカル)が親ユダヤ、イスラエルであるのはそこから来ているし、彼らを最大の支持基盤とするトランプ政権が、イスラエル寄りの政策を打ち出すのもそこに理由がある。アメリカとは、今も聖書が支配する宗教国家なのである。
そこにいくと、全くの無宗教に加えて、根っから大阪人の私は、『十戒』というタイトルを見るたびに、「十日戎」と勘違いしたりするのだ。(笑)
7月10日 ジョグ10キロ
7月12日 LSD20キロ
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