『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
1990年、米。ケビン・コスナー監督、主演。allcinema の紹介文。
1863年、南北戦争の激戦地。その自殺的行為から英雄となり、殊勲者として勤務地を選ぶ権利を与えられたジョン・ダンバーは、当時の最西部で、かねてより興味を持っていたダコダにあるセッジウィック砦を望んだ。常人なら孤独に耐え兼ね、精神を病んでしまうような荒野に、次第に魅了されてゆくダンバー。彼は、愛馬シスコとトゥー・ソックスと名付けた野性の狼と共に、不思議に満ち足りた日々を送り始める。ひと月が経った頃、ダンバーはシスコを盗みに来たインディアンを追い払った事から彼らと次第に交流を深めるようになる。やがて、インディアンに育てられた白人女性と恋に落ちたダンバーは、“狼と踊る男”という名をもらい、侵略者である白人から彼らを守ろうと努力するが……。(引用終わり)
馴染みのない西部開拓時代の話に加え、3時間という長尺ゆえこれまで敬遠していた作品だが、観る価値は十分ある映画だった。
何より、白人=善、インディアン(ネイティブ・アメリカン)=悪という、かつてのハリウッド映画のステレオタイプにとらわれず、インディアンの側から西部開拓時代の真相を描いた点は革新的である。その内容から当初は原作小説の出版が拒否されたそうだが、コスナーは私財を擲って製作を敢行、結果的にアカデミー賞7部門を受賞する大成功となった。
無人の砦で次第に自分の存在理由に疑問を持ち始めた主人公が、近隣のスー族と交流を始める中で、自然と同化した彼らの生き方に強く惹かれ、次第に溶け込んでいく様子が丹念に、そして美しい映像を通して描かれる。バファローを狩る場面は大変な迫力があり、また白人ながらスー族の一員となった女性とのラブロマンスありと、長い尺だが全く飽きさせることがない。
レンタルで観たので特典映像は全くなかったが、バファロー狩りや狼の調教など、製作の舞台裏を紹介したメイキング映像があれば観てみたいものだ。いや、もしかしてあれはCGなのかな?(笑)
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