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2018/04/22

東海道を走る その21(亀山~坂下)

「東海道を走る」シリーズもいよいよ最後の第6回、亀山から京三条大橋まで走った。伊勢から近江、そして山城へ。どんどん地元に近づいて、土地勘が働くようになってきたのは心強い。

快晴に恵まれた4月19日午前8時過ぎ、亀山宿西町問屋場跡を出立。

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亀山城京口門跡からだらだらと坂を下ると、まもなく野村の一里塚がある。江戸から105里。巨大な椋の木は樹齢400年という。

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JR関西本線を跨線橋で越えると、鈴鹿川に沿った大岡寺畷という単調な区間になる。途中、名阪国道の関JCT-亀山IC間の高架橋を潜る。車で名古屋方面に行くときいつも通る道路の真下を走っているわけだ。

再び関西本線を踏切で越えると、間もなく次の関宿に入る。東口がこの東追分で、鳥居の先の伊勢別街道との分岐点に当たる。江戸から106里の一里塚もここにあった。

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関宿の街並み。重要伝統的建造物群保存地区に指定された古い街並みが残され、往時の宿場町にタイムスリップしたかのようだ。宿並みはたいそう狭く、伝統の祭り「関の曳山」の山車が道幅以上に大きくできなかったところから、「関の山」という言葉が生まれたという。

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広重「関」は川北本陣前の早朝の風景を描く。

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川北本陣跡の現在の風景。

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関宿銘菓「志ら玉」を味わってみたいと思っていたが、あいにく店は閉まっていた。まだ開店時間前だったようだ。残念。

宿場西口の西追分は、伊賀から奈良へ向かう大和街道との分岐点である。元禄14年の道標に「南無妙法蓮華経 ひだりハいか(伊賀)やまとみち」とある。左折すれば奈良への近道になるが、まさかそちらを行くわけにはいかない。(笑)

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ここから次の坂下(さかのした)宿までは国道1号と合流、分岐を繰り返しながら、鈴鹿峠に向かってどんどん上っていく。途中、右手に聳える筆捨山を望む場所に藤の茶屋があったそうで、広重「阪之下」はその光景を描く。

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筆捨山の名は、昔狩野元信がこの山を描こうとして筆をとり、翌日描き残し分を続けようとしたところ、雲や霞で景色が全く変わってしまい、ついには諦めて筆を投げ捨てたという故事に由来する。

現在の風景。岩が露出していたらしい筆捨山も山容が変化している。

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107里の一里塚跡の先で旧道に分岐、緩やかな上り坂の旧道を上っていくと、かなたに三子山(みつごやま)が見えてきた。東海道峠越えの二大難所、東の箱根に二子山、西の鈴鹿に三子山と称された。

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この先、鈴鹿馬子唄会館の駐車場に鈴鹿馬子唄発祥之地の碑がある。「坂は照る照る、鈴鹿は曇る、あいの土山雨が降る」と、峠を挟んで天候が大きく異なることを唄っている。「正調鈴鹿馬子唄」はこちらを。

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間もなく坂下宿に入る。かつてはこの先の鈴鹿峠の麓にあったのが、慶安3年の大洪水で流され下流側に移転したものだ。津波で内陸に移転した吉原や白須賀とは逆のパターンである。

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関宿で食べそびれた「志ら玉」の製造元はここにあり、訪ねてみるとご主人が出てきて、今日作った分はついさっき全て関宿の店に運んでしまったという。残念がっていたら、申し訳ないからと言って、「栗小萬」という別のお菓子をひとつ下さった。親に代わって仇を討った烈女小萬にちなんだ、渋皮付の栗が入った饅頭はとても美味しかった。前田製菓さん、ありがとうございました。いずれ志ら玉の仇を討ちに参上仕りまする。(笑)

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間もなく元の宿場があった片山神社下を通り、鈴鹿峠に入る。東の箱根に並び称されるが、標高は378メートルで、同846メートルの箱根に比べれば楽勝だった。

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峠の頂上から脇道を入ると「鏡岩」がある。断層が生じる際の摩擦力で研磨された「鏡肌(スリッケンサイド)」というものらしい。タモリさんならご存じかも(笑)。昔、山賊がこの岩を磨き、身を隠して岩に映った旅人を襲ったという伝説から、「鬼の姿見」とも呼ばれたそうだ。残念ながら明治元年の山火事で岩の輝きは失われてしまっている。

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街道に戻ると急に視界が開け、平坦な道になる。木立を抜けたところに三重と滋賀の県境を示す石碑があり、いよいよ近江国に入る。(続く)

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4月19日 LSD44キロ
4月20日 LSD40キロ
4月22日 ジョグ10キロ

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