『アヒルと鴨のコインロッカー』
2006年、製作委員会。中村義洋監督。濱田岳、瑛太他。アマゾンの紹介文。
大学入学のために仙台へ引っ越してきた椎名。新居の片づけをしていると、同じアパートの河崎と名乗る男が声をかけてきた。口ずさんでいたボブ・ディランの曲に興味を持ったらしい。しかし、彼は初対面の椎名に、同じアパートに住むブータン人のドルジという青年に広辞苑を盗んでプレゼントしたいから「本屋を襲わないか?」と誘う。ドルジは河崎の元彼女の琴美と付き合っていたらしい。また買うのではなく盗むのが大切だと奇妙なことを言う河崎。 椎名は逃げ腰だったが河崎の巧みな話術にのり、気づいたら本屋襲撃に加担していた!(引用終わり)
伊坂幸太郎の同名小説を映画化。原作には映像化不可能なトリックがあるけれども、そこは映像上の演出で何とか辻褄を合わせている。同じロケ、セットで倍の尺が撮れるので効率的でもある。(笑)
本屋襲撃の裏に隠された、河崎、琴美、ドルジの不思議な友情、かつて彼らの住む街を荒らしていたペット殺し事件のエピソードが絡まり合って展開し、ついに本屋襲撃事件へと突き進んでいく。途中、上記のトリックを含めていくつか伏線が張られているが、それらは最後には見事に回収される。
瑛太、濱田岳の凸凹コンビの遣り取りはテンポが良く、後半に出てくる松田龍平も含めて、今や若手実力派俳優に成長した彼らの演技が冴えている。全篇でボブ・ディランの「風に吹かれて」がモチーフとして印象的に用いられているが、ラストシーンでは「コインロッカーに不審物あり」とか通報されないだろうか。(笑)
3月18日 ジョグ10キロ
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