『波止場』
1954年、米。マーロン・ブランド主演、エリア・カザン監督。アマゾンの紹介文。
ボクサーくずれのテリー(マーロン・ブランド)は、兄チャーリー(ロッド・スタイガー)が波止場を仕切るボスのジョニー(リー・J・コッブ)の命令で仲間を殺す現場を目撃。その妹イディ(エヴァ・マリー・セイント)の嘆き悲しむ姿に心動かされ、バリー神父(カール・マルデン)に真相を告白するが、やがてチャーリーも殺害されるに及び、ついに法廷に立つ決意をする…。(引用終わり)
マーロン・ブランドの出世作とされ、アカデミー賞8部門を受賞した名作だが、わが国ではそれほど人気のある作品ではないようだ。自分自身、寡聞にしてタイトルすら聞いたことがなかった。
最後は正義が勝つという、古き良きアメリカ的価値観を具現化したストーリーのせいかもしれないが、どうもそれだけではないかもしれない。漠然とではあるけれど、そこにキリスト教精神の裏打ちがあるような気がするのだ。作中、バリー神父が大きな役割を演じるが、罵声を浴びせられ、生卵を投げつけられても、人としての正しい生き方を説く彼の姿は、日本人の目からするとほとんど理解不能だ。
さらには、チャーリーとテリー兄弟の対立や確執といったことも、本作の大きなテーマと言えるが、これももしかすると、カインとアベルの他にも聖書に何組か登場する兄弟たちの物語を下敷きにしているのかもしれない。やはり聖書の勉強は必要だと、改めて思う。
なお、音楽はレナード・バーンスタイン。『ウエスト・サイド物語』を彷彿とさせるような音楽作りで、ストーリー展開を巧みに盛り上げている。
2月6、8日 ジョグ10キロ
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント