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2017/12/31

2017年回顧

Sawallisch大晦日は第九を聴きながら、芋ケ峠までの往復LSDを走るのが恒例だったが、今年は左足指ケガのため自嘲、いや自重して(苦笑)、久々に自室でちゃんと構えて聴いた。選んだのはサヴァリッシュ指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、1992年のライヴ録音である。

肩に力を入れず、自然体でいながら味わいのある演奏だ。版は通常のもののようだが、弦のヴィブラートは少なめで、一昨年聴いたヴァント=NDR響盤同様、終楽章歓喜の主題の裏のファゴットは2本で演奏している。

ただ、今回また新たな発見があった。第2楽章195小節以降、ティンパニが突如フォルテで、楽章冒頭と同じ1オクターヴ下がる音型を5回繰り返す箇所があり、それが一段落した後、同じ音型で木管(211小節)、ホルン・トランペット(214小節)がエコーのように続くのだが、後者のトランペットがびっくりするほど大きくて、まるでティンパニの向こうを張っているかのようだ。ダ・カーポの後はそれほどではないので、奏者の勇み足だったのかもしれないが、そのあたりがライヴ演奏の面白いところだ。

さて、これまた恒例の今年の回顧。白内障手術を受けた以外は、毎年相変わらずの内容だが、まずは無事で健康に過ごせたことに感謝したい。ついに還暦を迎える来年も元気に過ごしたいものだ。

 3月 30回目の献血
 4月 東海道を走る(第4回見付-岡崎)
 5月 駿遠線廃線ラン
 6月 初めてダイヤモンドトレールを走る
 8月 右目白内障手術を受け、普段は眼鏡なしに
10月 北陸本線旧線廃線ラン
     東海道を走る(第5回岡崎-亀山)
11月 別府鉄道、高砂線廃線ラン
     遠近両用メガネを初使用
     芋ケ峠LSD600回達成
12月 左足指ケガのため走れず
     古文書講座受講

月間走行    0キロ
年間走行 2207キロ

それでは、皆さま良いお年を!

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2017/12/28

何を今さら糖質オフ

毎晩飲んでいる金麦を、糖質75%オフのものに変えた。何を今さらだけれど、先月末からケガで走っていないためジワジワ増えている体重が、年末年始を迎えて更にヤバいことになりそうだからだ。もちろん、最近読んで糖質制限の正しさを再認識したこの本の影響もある。

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その本の帯にもあったように、ビール、発泡酒、第3ジャンルのいずれを問わず、今や糖質ゼロないしオフの商品は数多いが、ネットで調べてみて評判が良かったのが、いつも飲む金麦の姉妹品だったというわけだ。

「75%オフ」とはいかにも中途半端だが、実はそこがミソなのだろう。それなりにコクや味わいがあり、モルトの香りも感じられる。アルコール分4%というのも、飲み過ぎ防止には良いかもしれない。それをいいことにもう1本おかわりしなければ、だけど。(笑)

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2017/12/24

家飲み忘年会

昨日は毎年恒例、ラン仲間の忘年会。今年はメンバーのひとりの自宅で、最近流行りの(?)家飲みという趣向となった。ビールは冷蔵庫から各自セルフサービス、つまみは近くのスーパーで適当に買ったものを並べた上で、単身赴任歴の長い人が餃子を焼いてくれたりと、至って気楽ながらも十分満足できる内容だ。

飲み放題の時間制限などというものもなく、自由に飲んで食べて喋っての楽しい時間を過ごした。広い一軒家に一人住まいされている方なので、たまに大勢で賑やかに飲む機会はむしろ歓迎されるようだ(たぶん・笑)。

こうやって家飲みが流行り、一方で人手確保が難しくなると、居酒屋経営というのは大変だろうなと、余計な心配をしてしまったのだった。

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2017/12/21

『サバイバルファミリー』

Survival2017年、アルタミラピクチャーズ他。東宝配給。矢口史靖脚本、監督。小日向文世、深津絵里他。KINENOTEの紹介文。

東京に暮らす鈴木家では、お母さん(深津絵里)が話しかけてもお父さん(小日向文世)はテレビに見入り、無口な息子(泉澤祐希)はヘッドホンをつけ音楽に夢中、娘(葵わかな)はスマートフォンを手放せず、一緒にいてもどこかバラバラだった。ある朝、テレビや冷蔵庫の電化製品、スマートフォンにパソコンといった通信機器、さらに電車や自動車、ガス、水道など、乾電池を使うものも含め電気を使うあらゆるものが突如動かなくなってしまう。単なる停電とは言えないこの異常事態は、一週間経っても続いたまま。情報も絶たれ、不自由な生活に困り果てる人々。ついに父は東京脱出を決断。生き残りを賭けたサバイバルライフがはじまる。(引用終わり)

単なる停電ではなく、バッテリー、乾電池から車の点火プラグに至るまで、およそ「電気」を使うもの全てが突然使えなくなるという設定がミソだ。停電だけなら、ガソリンがなくなるまでは車で移動し、車の中で暖を取って生活することも可能だからだ。最近では家に電気を供給できる車だってある

あらゆるライフラインがストップし、使えるものと言えば自転車、蒸気機関車、井戸水、薪燃料など。100年以上前のライフスタイルへの回帰を余儀なくされることになるが、本作のテーマは反原発でも文明批判でもないだろう。矢口監督自身が公式サイトで述べているとおり、「本筋は家族再生の物語」なのだ。

鈴木一家は、このパニックを通じて否応なしにお互いと真剣に向かい合い、そこからやがて本当の家族の絆が生まれる…。というお話だとすれば、事象発生前の「どこかバラバラだった」家族とは一体何なのか。この一見面白おかしい映画が発する問いかけは、意外に深いものがあると思う。

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2017/12/18

年賀状

そろそろ年賀状を出さないといけない。文面デザインは毎年ほぼ同じで、橿原神宮のジャンボ絵馬の写真を添えることにしている。毎年12月初旬になると、翌年の干支をあしらった絵馬が登場する。

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あとはプリンターで印刷すればOKなのだが、面倒なのは宛名の方だ。住所録を見ながら、出す出さないを判断して、1枚ずつ指定してやらないといけない。現役当時は夫婦合わせて最大200枚近くも出していただろうか。2、3年おきに転勤があり、その都度出す相手が増えたりしていたためだ。

退職後は徐々に減らしていて、今年の当初差出分は70枚ぐらいになった。ただ、当方は出さなくても、頂いた賀状には一応返さないといけない。その分が大体30枚ぐらいあるので、合計100枚といったところか。

来年は還暦を迎え、退職から5年以上経過することになるので、以後年賀状は基本的に出さないことにしようと企んでいる。家内はまだ出し続けるかもしれないが、子供たちは社会人になって数年経つというのに、私の知る限り年賀状は一人5枚もない。近い将来、年賀状などというアナログなメディアは、絶滅危惧種になってしまうのだろう。

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2017/12/15

『探偵はBARにいる3』

Postera2017年、製作委員会。東映配給。大泉洋、松田龍平、北川景子ほか。公式サイトの紹介文。

「恋人の麗子が失踪した」。高田の後輩からのありふれた依頼を安易に引き受けた探偵。早速調査に乗り出すと、探偵は麗子がアルバイトをしていたモデル事務所のオーナー・マリと出会い、かすかな既視感を覚える。しかし周囲を嗅ぎまわる探偵はマリの手下に襲われ、これまで無敗を誇った高田も倒されてしまう。
次第に麗子の失踪の陰に、裏社会で暗躍する札幌経済界のホープ・北城グループの殺人事件が見え隠れする。マリはグループの代表・北城の愛人だった。そんな中、何かを思い出す探偵。なじみの元娼婦・モンローがかわいがっていた、今にも死にそうに震えていた女――「あれか…?あれがマリか…?」
緊張が走る裏社会、巨額の薬物取引、2つの殺人事件――。すべてはマリによる、北城をも欺く作戦であった。そしてマリは、探偵に最後の依頼を託す。その時、探偵と高田の別れへのカウントダウンが始まっていた。(引用終わり)

第1作の小雪、第2作の尾野真千子に続き、本作では北川景子がヒロインを務める。彼女にとって初めての悪女役となったが、凄みを感じさせるほどの迫力はなかった。ファンとしてそれを喜んでいいのかどうかは分からないが、それよりは回想シーンに登場する、ほとんどスッピンの血の気の失せたような表情の方が印象的だった。

ストーリーは前作までと同様、札幌の裏社会を背景とした事件に果敢に切り込む、探偵と高田コンビの冒険活劇である。第1作で指摘したようなエロ・グロ趣味は影を潜め(本作はPG指定なし)、ブラックを含めてユーモラスな場面も多く、安心して観ていられる作品に仕上がっている。

事件の結末はほぼ予想できる範囲内である。詳しくは観てのお楽しみとしか言えないが、ひとつだけ、エンドロールの最後まで席を立たないことをお勧めする。

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2017/12/12

架空の名演

モーツァルトの交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」。あだ名の由来は、もともとハフナー家のために書かれたセレナードを編曲し、交響曲に仕立て直したことによる。

先月末から、NHK-FMでこの曲を立て続けに3回聴く機会があった。11月29日のクラシック・カフェ、12月3日の名演奏ライブラリー、同8日のオペラ・ファンタスティカで、演奏はそれぞれムーティ指揮ウィーンフィル、テイト指揮イギリス室内管、ベーム指揮ロンドン響(ザルツブルク音楽祭ライヴ)である。

それぞれ特徴ある演奏で、同じ曲でもだいぶ違って聞こえるのが面白かったが、自分にとってのこの曲の最高の演奏は、実は空想上のものである。もう30年以上も前の話になるが(その頃はまだタバコを吸っていた)、飛行機に乗っていて実に不思議な体験をした。ちょっと気恥ずかしい部分もあるが、ある所にそれを書いたものを抄録してみる。

…離陸したYS11がどんよりとした雨雲を突き破るようにぐんぐん上昇するにつれて、鉛色の東京湾が次第に雲に隠れていく。禁煙のサインが消え、タバコに火を点け、目を閉じる。飛行機の旅で一番好きな瞬間である。瞼の裏が急に明るくなって、とても眩しい。目を開けると、窓の外には真綿のような雲海が果てしなく広がり、陽光に輝いている。この世のものとも思えぬその眺めに見惚れているうち、心と体に纏わりついていた疲れが解き放たれ、不審議な安堵感に満たされる。再び目を閉じる。
 その瞬間である。何の脈絡もなく、モーツァルトのハフナー・シンフォニーの第1楽章 Allegro con spirito が頭の中に響き始めた。それも信じ難いぐらいの完璧なテンポとハーモニーをもって…。冒頭主題の2オクターブにわたる力強い跳躍はまさに魂(spirito)の躍動そのもの。それに対置されたメロディは、対照的に柔和な表情をみせ、それでいて一分の隙もない緊密な音楽。剛と柔の絶妙のバランスの上に立った、奔放自在のようでいて、古典の様式から些かも逸脱しない展開。いくら言葉を尽くしても空しくなるばかりである。この美しさはもはや人間の仕業ではない、と思い始めた時、涙が頬を伝って落ちた。
 冒頭主題が一層の雄々しさで再現され、音楽は終結へ向けて急激にエネルギーを蓄えながら高揚していく。ヴァイオリンが人間ばなれした軽やかさで跳びはねる。その圧倒的な美の前に、もはやそうすることでしか感動を処理することができないかのように、涙は滂沱として流れ続ける。…

文字どおり、「架空」の名演だった。この時のような体験は、それまでもそれ以降もないし、「ハフナー」の、否、モーツァルトの楽曲のそれ以上の演奏にはまだ出会っていない。

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2017/12/09

『アラバマ物語』

Mockingbird_2映画ネタはちょっと久しぶり。1962年、米。グレゴリー・ペック主演。「午前十時の映画祭」の紹介文。

世界恐慌の波が襲った1932年、アメリカ南部のアラバマ州。妻を亡くした弁護士、アティカス・フィンチ(G・ペック)は、幼い息子ジェムと娘のスカウトと共に、静かだが幸福な日々を送っていた。そんなアティカスに地方判事から、白人女性への暴行事件で訴えられた黒人青年・トムの弁護を依頼される。人種偏見が根強い町の人々は、黒人側に付くというアティカスや子供たちに冷たく当たるようになる。だが彼は不正と偏見を嫌い、何よりも正義を重んじ、トムの弁護を引き受ける。(引用終わり)

名作である。物語の主軸となるのは黒人青年トムの裁判であるが、当時の南部に根強かった人種偏見に対して、あくまで公正公平な態度を貫くアティカスの生き方や、子供に対する深い愛情がひしひしと感じられ、大変に感銘深かった。米映画協会が選んだ米映画のヒーロー100人の第1位がアティカスだったというのも頷ける。

グレゴリー・ペック自身、「好きな役柄は?」と問われて、「アティカスだ」と即答する場面が、特典映像の「グレゴリー・ペックとの対話」に収録されている。関係者のインタビューによれば、ペック自身アティカスを地で行くような公明正大な人物だったようで、中でも娘のセシリアのスピーチは父への深い尊敬を窺わせ、大変に感動的だった。

ところで、本作は“To Kill a Mockingbird” という原題で、ハーパー・リーによる同名小説を映画化したものだが、これにはネタバラシを含む説明が必要だ。

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2017/12/06

古文書講座

地元図書館主催の古文書講座第1回を聴講した。「図書館が所蔵する地域古文書を読み解く、初心者向けの講座」ということで、講師は元市職員で図書館に約10年間勤務され、退職後は郷土史家として活躍されている方である。

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街道走りを始めて以来、沿道にある道標や古地図、浮世絵などを通じて、江戸時代の文書や文字に接する機会が増えたが、残念ながら知識が乏しくてほとんど解読出来ない。特に変体仮名は全くお手上げという状態だ。少しでも手がかりを得られるかと思い、今回の講座に参加することにした。

「江戸時代の…」という講座タイトルとは異なり、第1回目は秀吉の太閣検地の記録文書(文禄4年)を解読するという内容だったが、市内の現在も同じ地名が残る場所についての記載であり、400年以上の時の隔たりを超えた、ある種の親しみを感じた。

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2017/12/03

祝、50周年!

「記念」つながりということで(笑)。王将のぎょうざ倶楽部会員カードをようやくゲットした。創業50周年ということで、真ん中に「50」の文字(ゼロは5個の餃子を輪にしたもの)があしらわれている。その他、500円割引券(左上)と天津飯ストラップを貰った。

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今月10日の締切直前になっての獲得となったが、勤めていた頃は夕食時に頻繁に利用して、1か月もかからずにゲットしていたものが、退職したうえに昼食をとらなくなった現在は、利用する機会がさらに減ったためである。

今年は生計費の足しにするため、長年ホールドしていた株式も売却した。学生時代以来おつきあいしてきた王将であるが、生活環境の変化によって、その関わりは次第に薄くなっていくのだろう。

ところで、前の記事に書いた峠ランの翌日、左足指を怪我してしまい、しばらく休養を余儀なくされることになった。好事魔多し、である。

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