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2017/09/19

『グッドフェローズ』

Goodfellas1990年、米。マーティン・スコセッシ監督。レイ・リオッタ、ロバート・デニーロ他。allcinema の紹介文。

“グッドフェローズ”と呼ばれるマフィアの世界に憧れるニューヨークの少年ヘンリー。そんな彼はある日、地元のボス、ポーリーのもとで働くことになり、ついにその世界へ足を踏み入れる。こうして、先輩のジミーやトミーから仕事のイロハを学び、一端のギャングとして成長していくのだった。やがて、カレンと結婚し、自分の家庭も築くヘンリー。しかし、ジミーらと犯行に及んだ空港での大金強奪事件をきっかけに、ヘンリーの人生に狂いが生じ始める。仲間が事件の証拠を揉み消す中、FBIに目をつけられたヘンリーは、組織に関するあらゆる証言を迫られていくのだが…。(引用終わり)

マフィアものと言えば『ゴッドファーザー』が有名だが、本作は実話に基づき、末端構成員の目から見た現実のマフィアを、ありのままに描いた映画である。エンドロールの最後にコピーライトの警告文はあっても、フィクション性についての断り書きが一切ないところに、この監督の意気込みというか矜持が見て取れる。

車のトランクに押し込んだ、殺したはずの男が息を吹き返したのに気付き、容赦なくとどめを刺すオープニングのシーンから始まり、陰惨な暴力、殺人シーンがこれでもかと続く。試写会では早々に席を立った人が多く、製作会社も暴力シーンのカットを監督に求めたそうだ。

しかし、大半がギャング同士の内部抗争によるそれらの事件がなぜ起きたのか、そこに至るまでの過程を冷徹かつ丁寧に描くことで、客観的でリアルな人間ドラマとしての価値を獲得していると言えるだろう。

ジョー・ペシ演じるトミーが突然キレるシーンも怖いが、何と言っても、ジミー役のデニーロが微笑を浮かべながら、視線の先の仲間を殺す決意を固めるところがゾクゾクする。ジャンプカットを多用したテンポ感良い映像表現に加え、残酷なシーンと不思議にマッチする音楽も印象的だった。

9月17、19日 ジョグ10キロ

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