『セトウツミ』
2016年、製作委員会。大森立嗣監督。池松壮亮、菅田将暉他。公式サイトの紹介文。
高校二年生の内海想(池松壮亮)と瀬戸小吉(菅田将暉)は、放課後をいつも河原でダラダラと喋りながら一緒に過ごす。性格は真逆のような内海と瀬戸だが、くだらない言葉遊びで盛り上がったり、好きな女の子に送るメールの文面で真剣に悩んだり、ときにはちょっと深いことも語り合ったり……二人でいれば中身があるようでないような話も尽きない。そんな二人を影ながら見守っているのは同級生の樫村一期(中条あやみ)だ。瀬戸は樫村のことが好きだけど、樫村は内海が気になっていて、内海はそんな樫村につれない素振り。さらにヤンキーの先輩鳴山(成田瑛基)や謎のバルーンアーティスト(宇野祥平)たちが、二人の日常にちょっとした波風を立てていく。まったりと流れる時間の中で移り行く季節。瀬戸と内海の無駄話は止まらない・・・。(引用終わり)
原作は同名のコミックで、何かの符号みたいなタイトルは、瀬戸君と内海君の名前を繋げたものだ。ちなみに元サッカー部の瀬戸君のチームメイトは大橋君といい、また、樫村一期さんの妹は一会さんという。登場人物の名前からしてひと捻り効いている。(笑)
第0話から第6話までとエピローグ、計8つのショートストーリーからなり、紹介文にあるように、基本的に男子高校生二人が川辺の小公園の石段に腰掛け、他愛もないことを喋っているだけの映画なのだが、その独特の間と絶妙の遣り取りについつい見入ってしまう。そんな不思議な魅力をもった作品だ。
変な連想かもしれないが、同じように絶妙な間合いの脱力系アニメ『紙兎ロペ』に通じるものがあると思う。ロペたちも同じく高校生という設定だし、「フシがある選手権」とか、実際アキラ先輩が言い出しそうな遊びだ。(笑)
WOWOWで解説していた小山薫堂という人も、「朝の3分ぐらいのドラマで毎日見ていきたい感じ。その集大成が映画になるとかね…」と言っていたが、もしかすると彼もロペのことが念頭にあったのかもしれない。
ちなみに、映画のロケ地は堺市内で、自分が小学校卒業まで住んでいた場所から近く、大変懐かしい思いを抱いた。大阪出身の菅田将暉、中条あやみは当然として、福岡出身の池松壮亮の大阪弁も意外にサマになっていた。
6月20日 ジョグ10キロ
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