『眺めのいい部屋』
1986年、英。ジェームズ・アイヴォリー監督。アマゾンの紹介文。
20世紀初頭、イギリス。良家の令嬢ルーシーは、旅先で訪れたフィレンツェで労働者階級の青年と出会う。情熱的な彼にルーシーは強く惹かれるが……。封建的思想の残るイギリスを舞台に、大人の女性へと目覚めてゆく良家の令嬢の姿を描いた名作。ジェームズ・アイヴォリー監督による格調高い映像でアカデミー脚色賞、美術賞ほか数々の賞に輝いた。(引用終わり)
この監督の作品は『日の名残り』以来である。ここでも、貴族や階級といった制度がいまだに残るイギリス社会を背景に、そこで生きる人々の息遣いが感じられる人間ドラマが展開していく。
ストーリーそのものは極めて単純なのだが、主人公ルーシーの内面に踏み込んだ心象風景が、場面展開の際にクラシックな挿絵付きで表現されるのが面白かった。
しかし、何よりも映像の格調高い美しさが、この映画の生命だろう。特にフィレンツェの街の落ち着いた佇まいが、映画の最初と最後で強い印象を残している。
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コメント
昔、ビデオで観ましたがもうほとんど忘れています。
以前頻繁に借りて観てた時期があり、まこてぃんさんの書かれる題名だけで
何だか懐かしさが込みあげてくるという感じです。(^^;
投稿: くー | 2017/06/14 20:11
くーさん
以前観た映画や読んだ本の内容って、
よほど印象的だった箇所は別として、
忘れる方が普通ではないでしょうか?
中には、観た(読んだ)ことすら
忘れてしまう場合があります。(泣)
投稿: まこてぃん | 2017/06/15 13:56