『パトリオット・デイ』
2016年、米。ピーター・バーグ監督。マーク・ウォールバーグ、ケヴィン・ベーコン他。公式サイトの紹介文。
2013年4月15日。殺人課の刑事トミー(マーク・ウォールバーグ)は朝からボストンマラソンの警備に駆り出されていた。オリンピックの次に歴史の古いこのマラソン大会は、毎年祝日である“愛国者の日”に開催され、117回目を迎えるこの日も50万人の観衆で賑わっていた。
次々と走者がゴールインする最中、トミーの背後で突如大爆発が起こる。歓声は悲鳴に変わり、逃げ惑う人々と折り重なって倒れる負傷者で現場はパニックとなった。到着したFBIのリック(ケヴィン・ベーコン)は現場に散乱した金属片を見ると「これはテロだ」と断言。テロだとFBIに管轄が移る。犯人逮捕に燃えるトミーは歯ぎしりをするが、病院を回って負傷者たちの話を丁寧に聞いてまわるのだった。
やがて監視カメラに映る不審な“黒い帽子の男”と“白い帽子の男”が容疑者として浮上し、事件はアメリカ全土を揺るがす緊迫の事態へと発展していくのだった……。(引用終わり)
劇場で映画を観るのは久しぶりだ。ボストンマラソンは2005年の第109回大会に参加し、また、事情が許せばこの2013年の大会にも参加していたかもしれなかった。それだけに、この事件はとても他人事とは思えず、大きな関心をもって事態の推移を見ていた。
当時感じたとおり、犯人逮捕に向けた警察、FBIの文字通り総力を挙げた捜査が、非常にリアルにかつ詳細に描かれている。巨大な倉庫か何かを借り切って設営された捜査本部の規模といい、その徹底ぶりは想像をはるかに超えていた。他方、犯人の抵抗ぶりも想像以上で、そのまま逃亡していたらNYのタイムズスクエアでも同様の事件を企てていたと知り、背筋が寒くなる思いだった。
もう1点、日本なら後ろ向きの話ばかりになるところを、事件を契機にかえってボストンの人々の団結心、故郷愛が強まり、前を向いて進んで行こうという機運が生じたことに改めて感銘を受けた。ただ、エンディングの「それは愛の力だ」とかいうナレーションはいかにも余計だ。それまでの様々なシーンを通じて、それはもう十分に語られているのだから。
6月14日 ジョグ10キロ
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