駿遠線廃線ラン(その1)
今週、駿遠線の廃線跡を走ってきた。東海道街道走りの準備で袋井近辺の地図を見ていて、廃線跡を転用したと思われる道路を発見。調べてみたら大変長い鉄道の痕跡の一部と判明したため、街道走りとは別の機会に踏破すべく計画していた。
静岡鉄道駿遠線は静岡県藤枝市から御前崎市を経由し、袋井市までをV字形に結んでいた軽便鉄道で、路線総延長64.6キロと日本一長い軽便鉄道であった。元々、藤枝側は藤相鉄道、袋井側は中遠鉄道と、別個の路線であったものが、戦時統合で静岡鉄道に一本化され、その後昭和23年に両線の終点を延伸、直結したものである。
通勤・通学や夏の海水浴など、地元の人々の足として利用され、終戦直後は多くの買い出し客を乗せたが、ご多分に漏れず、モータリゼーションの進展等で経営が悪化。昭和39年以降段階的に廃止され、昭和45年7月末をもって全路線が廃止となった。
軌間762ミリのナローゲージ、単線・非電化の長閑な鉄道だったようで、乗客が多くて坂を上がれない時は乗客が降りて押したとか、ブタと衝突して脱線したという逸話も残っているそうだ。
廃線跡は、藤枝側の一部は県道375号静岡御前崎自転車道として、また袋井側の新岡崎-諸井間は遊歩道として整備されているが、農村部では雑草に覆われて通れなくなった箇所や、市街地では住宅や工場が建って全く痕跡を留めない箇所も多い。
16日午後に藤枝に到着、まずは藤枝市郷土博物館に向かう。入口にB15形機関車が展示されている。
博物館では駿遠線に関するコーナーが設けられ、起点の大手駅の模型などが展示されていた。また、藤枝市が昭和55年に制作した駿遠線の記録ビデオが再生されていて、とても興味深かった。
博物館からほど近い大手駅跡から歩いて探索を開始。駅跡は現在は大型書店などが建っていて、全く面影を留めない。しばらくは何の変哲もない街路を進むと、藤枝本町駅のあった辺りから、明らかに線路跡と思われる遊歩道が現れた。
瀬戸川を越える鉄橋は、現在は歩行者、自転車専用の橋となり、格好の通学路になっている。
新藤枝駅跡付近は再開発が進行中である。写真右手方向にJR藤枝駅がある。
この日は、大手線とも呼ばれる、ここまで約4キロの区間のみで終了、藤枝駅前のホテルに投宿した。
5月17日 LSD33キロ
5月18日 LSD27キロ
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