『あきない世傳 金と銀 源流篇』
『みをつくし料理帖』の髙田郁による新シリーズ第1作。版元の紹介文。
物がさっぱり売れない享保期に、摂津の津門村に学者の子として生を受けた幸。父から、「商は詐なり」と教えられて育ったはずが、享保の大飢饉や家族との別離を経て、齢九つで大坂天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公へ出されることになる。慣れない商家で「一生、鍋の底を磨いて過ごす」女衆でありながら、番頭・治兵衛に才を認められ、徐々に商いに心を惹かれていく。果たして、商いは詐なのか。あるいは、ひとが生涯を賭けて歩むべき道か――大ベストセラー「みをつくし料理帖」の著者が贈る、商道を見据える新シリーズ、ついに開幕!(引用終わり)
不幸な出来事のせいでそれまでの環境から放り出され、身一つで新たな人生を切り開いていくことになる女主人公。様々な境遇や性格を持つ未知の人々と出会い、係わり合い、そして別れていく中で、主人公は試練に耐えて大きく成長していく。
料理と商売という違いはあれ、基本的な物語の構成は同工異曲と言うべきものであるが、これは決してネガティブな意味ではない。むしろ、著者の紡ぎだす物語に安心して時を委ねられる快感、とでも言おうか。続篇が待ち遠しくてたまらないという、『みをつくし』の時と同じ状態に陥りそうである。
ところで、『みをつくし』のドラマの方は、北川景子主演のテレビ朝日の続篇がなかなか出ないと思っていたら、何と来月からNHKで黒木華主演で連続ドラマ化されることになった。天下のNHKが民放局に遠慮する必要など、さらさらないということだろうか。もちろん、黒木華の関西弁での芝居も今から楽しみではあるが、これで北川景子の澪がもう見られないとすれば大変残念だ。
4月 9日 ジョグ11キロ
4月10日 ジョグ10キロ
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