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2017/01/21

『戦場にかける橋』

Kwai_31957年、米。ウィリアム・ホールデン、アレック・ギネス、早川雪洲ほか。allcinema の紹介文。

タイとビルマの国境近くにある日本軍の捕虜収容所では、連合軍捕虜を使って、国境に流れるクワイ河に橋を架ける準備が進められていた。だが、英軍大佐(ギネス)はジュネーヴ協定に反するとして、所長(早川雪洲)と対立。一方、米軍捕虜の海軍少佐(ホールデン)は脱走を試み、辛くも収容所を後にした。英軍大佐の気骨に共感した所長は、捕虜の恩赦を条件に再度協力を要請。捕虜たちに生きがいを与えようと考えていた大佐はこれを承諾し、こうして建設工事が始まった。だが同時に、生き延びた米海軍少佐の手引きによって、連合軍による架橋爆破作戦も開始されようとしていた……。(引用終わり)

ご存じ、不朽の名作である。苛酷な環境と物理的制約の中で日英両軍の奇跡的な協力関係が生じ、クワイ河にかける橋が見事完成するまでの物語。クライマックスではあの口笛マーチが流れる・・・と勝手に思い込んでいたが、後半から結末への展開は全く違っていた。

今さらネタバレもないとは思うが(笑)…

1月19、21日 ジョグ10キロ

日本軍による橋の建設工事は極めて杜撰なもので、所定の期限に間に合わないことが明らかとなり、斉藤所長は英軍のニコルソン大佐に指揮を委ねざるを得なくなる。我が同胞の名誉のために書いておくと、史実はこれとは異なっていて、日本軍の手で鉄橋がちゃんと完成したそうだ。また、英国人捕虜は日射に弱いため、短時間しか働けなかったという。

それはともかく、映画の中でのニコルソン大佐は、次第に橋が自分の軍人としての記念碑になるとの思いを抱く。完成した橋の上で斉藤所長と一緒に感慨に耽る姿が大変印象的だが、折角完成した橋は渡り初めの列車もろとも、同じ英軍の手によって爆破されてしまうことになる。しかも、爆撃されて瀕死となったニコルソン自身が、その起爆装置のスイッチの上に倒れこんでしまうという、大変皮肉な設定になっている。

おそらくは、戦争の悲惨さ、空しさが主要なテーマであろうと思うが、橋を爆破するミッションを帯びたチームの行動が詳細に描かれており、あくまでこちらの方が連合国軍として正しい行動であり、いわば正史なのだという立場で作られているように思う。

蛮勇をふるって収容所から脱走し、最後まで日本軍に抵抗し続けた、ウィリアム・ホールデン演じるシアーズ米海軍少佐こそが、この映画の真のヒーローなのである。アカデミー賞を7部門も受賞したのは、つまりはそういうことではないだろうか。

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