『オデッセイ』
2015年米。リドリー・スコット監督。マット・デイモン主演。アマゾンの紹介文。
人類による有人火星探査ミッション<アレス3>が、荒れ狂う嵐によって中止に追い込まれた。ミッションに参加した6人のクルーは撤収を余儀なくされるが、そのひとりであるマーク・ワトニーは暴風に吹き飛ばされ、死亡したと判断される。しかしワトニーは奇跡的に生きていた。独りぼっちで火星に取り残され、地球との交信手段もなく、次にNASAが有人機を送り込んでくるのは4年後。サバイバルに不可欠な食糧も酸素も水も絶対的に足りない。そのあまりにも過酷な現実を直視しながらも、ワトニーは決して生き延びることを諦めなかった。やがてワトニーの生存を知って衝撃を受けたNASAや同僚のクルーは、地球上のすべての人々が固唾をのんで見守るなか、わずかな可能性を信じて前代未聞の救出プランを実行するのだった……。(引用終わり)
原題 THE MARTIAN は「火星人」という意味で、同名の原作小説は『火星の人』となっているそうだ。『オデッセイ』というかけ離れた邦題にしたのはどういう意図だろうか。映画の中でも「この惑星唯一の植物学者」という表現や、国際法上は火星も公海と同じ扱いになるという話が出て来るだけに、どうも腑に落ちない。
それはともかく、主人公が最後まで諦めず、人知の限りを尽くして生き延びるという単純明快なストーリーが素直な感動を呼ぶ。以前に観た『アポロ13』に通じる展開とも言え、最後はコンピューターによる制御ではなく、人間の直感的判断に委ねられるところも似ている。
ただ、乗組員同士のきついジョークや音楽ネタなど、クスっと笑える箇所も結構あり、絶体絶命の深刻な状況をうまく中和している。NASAの全面協力によるリアリティ溢れる映像といい、大ヒットとなったのも頷ける娯楽大作だ。
12月18日 ジョグ10キロ
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