『岸辺の旅』
2015年、日仏。黒沢清監督。浅野忠信、深津絵里他。アマゾンの紹介文。
3年間失踪していた夫が突然帰ってきた。だが、夫は「俺、死んだよ」と妻に告げる。そして、夫が過ごした時間をめぐる、夫婦ふたりの旅がはじまった。夫の優介がこれまでにお世話になった人々を訪ねて歩くふたり。旅を続けるうちに、妻の瑞希と優介はそれまで知らずにいた秘密にも触れることになる。お互いへの深い愛を、「一緒にいたい」という純粋な気持ちを感じ合うふたり。だが、瑞希が優介を見送る時は刻一刻と近づいていた--。(引用終わり)
最近観た『ゴースト』に似た設定というべきか、この世に思いを残し、いわば「成仏」しきれない男が、妻とともに最後の清算をやり遂げるまでのストーリーである。ただ、『ゴースト』とは異なり、妻の側からも彼の姿は完全に見えていて、触れ合うことも出来る点がミソである。
この監督の作品は『贖罪』以来だが、ここでも影や色彩の変化の使い方など、映像表現の見事さが目立った。カンヌ国際映画祭で「ある視点部門」監督賞を受賞したそうで、今後も活躍が期待できる作家なのだろう。蒼井優、柄本明など芸達者な脇役陣の演技も良かった。
12月23日 LSD40キロ
12月25日 ジョグ10キロ
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