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2016/11/20

耶馬溪鉄道廃線ラン(前半)

先週、耶馬溪鉄道の廃線跡を走って来た。かなり以前にその存在を知って以来、いつか紅葉の時期に合わせて走ろうと考えていたものだ。

大分県の中津-守実(もりざね)温泉間約36キロを結ぶ耶馬渓鉄道(耶鉄)は大正2年に部分開業、同13年に全線開通した。沿線に青の洞門、羅漢寺、守実温泉などの観光地を有し、また戦時中には軍需工場への引込線も敷かれて、昭和19年には300万人の乗客数を記録したという。

しかし、御多分に漏れず1970年代以降は沿線の過疎化、道路網の整備などにより利用客が減少。中津駅の高架化に伴う費用負担を求められたことから、バス転換の方針が打ち出され、昭和50年9月末をもって廃止となった。

廃線跡は県道411号中津山国自転車道線、通称メイプル耶馬渓サイクリングロードとして整備され、中津駅付近の一部を除いて、ほぼ当時の線路の痕跡を辿ることが可能である。

15日午前9時半に中津駅前をスタート。

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耶鉄の線路の痕跡は全く残っていないが、JR日豊本線とドラッグストアの間の細い道がそうかもしれない。

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国道213号と交差する地点から先は、県道675号の歩道部分として廃線跡が真っ直ぐに伸びている。

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最初の古城(こじょう)駅があった場所には記念碑が建てられている。

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古城駅は昭和19年に廃止され、代わって約500メートル先に八幡前(はちまんまえ)駅が開業した。現在は同名のバス停になっていて、ちょうど昨夜来の雨がまた一頻り降り始めたので臨時停車させてもらった。

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大貞(おおさだ)公園駅付近で一旦県道から別れるものの、駅の痕跡は全く見当たらない。国道10号中津バイパスを渡った先に上ノ原駅、東九州自動車道の高架手前に諫山(いさやま)駅があったが、これらもほとんど痕跡を残していない。

単調な道をひたすら進んでいると、家内から電話がかかってきた。申し遅れたが、今回は結婚30周年記念を兼ねて夫婦で旅行していて、家内は路線バスで先回りし、レンタサイクルで途中から合流する計画をしていたのだ。

しかし、聞けばサイクリングターミナルが定休日で、自転車を借りることが出来ないとのこと。想定外の出来事に頭が真っ白になりかけたが、仕方なく家内は徒歩で終点を目指し、そこで落ち合うことにした。気を取り直して再び走り始め、次の駅名がなんと真坂(まさか)駅というから、話が出来すぎている。(苦笑)

その先、国道212号(日田往還)を越える手前で県道から分岐して、ようやく鉄道廃線らしい光景が現れた。

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国道を越えたところに野路(のじ)駅がある。プラットフォームは物置にされてしまっているが、当時の駅付近の写真が掲示されていた(写真右下)。

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間もなく、最初のトンネルである厚ケ瀬トンネルに差し掛かる。補修工事が行なわれていて、粉塵が飛んでいるので立ち止まらないよう言われた。県が設置したサイクリングロードである以上、安全のためメンテナンスが欠かせないのだ。この先でも何箇所か工事が行なわれていた。

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いかにも山あいを縫うように進む鉄道らしい光景だ。

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トンネルを抜けると左側に用水路の痕跡のようなものがある。水の洞門といい、実際、昭和56年まで約300年に亘って農業用水として使われていたそうで、青の洞門を掘った禅海もこれを手本にしたという。

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その先で国道212号に合流し、洞門駅のあった辺りの集落を抜けると、鉄路は第一山国川橋梁を渡るが、少し下流側に別の橋を望むことが出来る。大正年間に造られた耶馬渓橋で、長崎県に多い石積方式によることから、オランダ橋とも呼ばれている。

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反対の上流側の右岸には青の洞門があり、折角なので是非見ておきたい。一旦橋を渡って左岸の国道に沿った廃線ルートを少し先まで進んでから引き返し、再び橋を渡って今度は洞門の中を通り抜けていくことにする。走行距離が約2キロ増えるが、線路跡を可能な限り辿るのが廃線ランというものだ。

左岸側から見た洞門の外観。

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洞門の内部。明治時代の拡幅工事で元の隧道はほとんど原形をとどめないが、一部に禅海の手掘りの跡が残っている。

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禅海の像。小説『恩讐の彼方に』は敵討を絡めた感動的な物語だが、それはあくまで菊池寛の創作であって、実際には第1期工事完成後は通行料を徴収して工事資金に充てるなど、結構ビジネスライクに事業が進んだようである。

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その先の競秀峰(きょうしゅうほう)。9つの岩峰が競い合っているように見えるのがその名の由来という。

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この辺りで正午を過ぎたので、近くの道の駅耶馬トピアで蕎麦を頂く。田舎風の少し太めの麺で素朴な味わいだった。

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後半に続く。

11月20日 ジョグ10キロ

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