『シザーハンズ』
1990年米。20世紀フォックスのオープニングロゴが雪景色になっている。ティム・バートン監督。ジョニー・デップ他。アマゾンの紹介文。
丘の上の広い屋敷に年老いた発明家が住んでいた。彼はたった一人で人造人間エドワードを作っていたが、完成間近に急死。エドワードはハサミの手のまま取り残されてしまった。化粧品のセールスで屋敷を訪れたペグは気の毒に思い彼を家に連れて帰る。エドワードはそこでペグの娘キムに恋してしまうが……。(引用終わり)
以前は雪など降らなかった町に毎年雪が降るようになった。「どうして雪は降るの?}と孫娘に尋ねられた祖母が、「それは長いお話なんだよ」とその理由を語って聞かせる。おとぎ話のような形で作られているけれども、内容的には大人も楽しめるSFラブロマンスである。
一見グロテスクな外見の主人公が、出会った人々との間に心温まる交流を芽生えさせるが、最後には悲しい別れが待っているというストーリーは、もしかすると『E.T.』(1982)からヒントを得たのかもしれない。
1960年代と思しきアメリカの田舎町の生活が、やや風刺的に描かれているのが印象的だった。住人たちの家や車は悪趣味なくらい色とりどりであるのに、同じ時間に同じように車で出勤していく暮らしは、どうしようもなく似通っている。主婦たちの思考や行動パターンも呆れるほど同じである。そういう俗世間と対置させることによって、人造人間でありながら純真な心を持つエドワードの存在が際立つという計算なのだろう。
8月4、6日 ジョグ10キロ
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