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2016/07/08

『ラストエンペラー』

Lastemperor1987年伊、中。ベルナルド・ベルトルッチ監督。アマゾンの紹介文。

1950年。5年間にわたるソビエト連邦での抑留を解かれ送還された中国人戦犯の中に、清朝最後の皇帝、ラスト・エンペラ―宣統帝愛新覚羅溥儀がいた。わずか3歳で清朝皇帝の地位につきながらも、近代化の嵐にもまれ、孤独な日々を送らざるを得なかった溥儀。彼が即位してから文化大革命以降に至るまで、文字通り激動の生涯をあますところなく描き出した珠玉の名作!(引用終わり)

これも名作の誉れ高い作品だが、いわゆる歴史認識の問題に加えて、163分という長尺ゆえ、なかなか観る機会を作れずにいた。

前者については、清朝滅亡から満州国建国といった歴史が描かれているものの、それは溥儀の生涯を語る上で欠かせない時代背景としてであって、それ自体がテーマではないこと。また、後者については、見事な映像表現の連続にため息が出るほどで、長さを全く感じなかったことで、ともに杞憂に終わった。

主演のジョン・ローンをはじめ、主として中国系アメリカ人を起用したこともあり、セリフがほぼ全て英語であるのは止むを得ないとしても、本家の中国人が見たら首を捻りたくなるシーンも多いに違いない。しかし、そんな次元を超越した普遍的人間ドラマとして完成度が高く、アカデミー賞9部門を受賞したのも頷ける。

明日から北海道へ旅行するので、しばらく更新されません。悪しからず。

7月7日 ジョグ10キロ

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