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2016/06/12

『境遇』

Kyogu2011年12月、テレビ朝日系で放映された2時間ドラマ。湊かなえ原作。松雪泰子、りょう他。公式サイトの紹介文。

物語の主人公は二人の女性。一人は政治家の夫と幸せな家庭を築き、さらに絵本作家としても注目を浴びる主婦・陽子。もう一人は、家族のいない天涯孤独な地方紙記者・晴美。ふたりは親友であり、お互い過去に親に捨てられたという共通点があった。
ある日、陽子の幼い息子・裕太が誘拐され、「世間に真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状が届く。晴美に助けを求める陽子。裕太を救うため、陽子と共に奔走する晴美。すると、陽子の絵本の大ファンだという一人の女性の存在が浮上する。犯人はその女性なのか、それとも!? 犯人の指す「真実」が明らかになるとき、彼女たちの歩んできた人生の意味が改めて浮き彫りになっていく。(引用終わり)

デビュー作の『告白』から3年、湊かなえ初のTVドラマという触れ込みで、朝日放送創立60周年記念として制作されたそうだ。

過去には同じような「境遇」下で育ち、親友だった陽子と晴美だが、現在のそれはあまりに対照的である。その辺りからして仕掛けを感じてしまうが、果たして大方の予想どおりの結末かと思いきや、それで終わってしまう湊かなえではない。

意表を突くドンデン返しで一瞬頭が混乱するものの、それによって単純な推理サスペンスから人間ドラマへと深まっていく終盤の展開が良い。TVドラマ特有の分かりやすいキャラクター設定には苦笑してしまったが、さすがに60周年記念作品として丁寧に作られた作品だと思った。

6月10、12日 ジョグ10キロ

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