『愚者の連鎖』
堂場瞬一の著書は久々。アマゾンの紹介文。
参事官の後山の指令で、完全黙秘を続ける連続窃盗犯の取り調べを行うことになった刑事総務課の大友鉄。その沈黙に手こずる中、めったに現場には来ないはずの後山と、事件担当の検事まで所轄に姿を現す。背後にはいったい何が? 異色のシングルファーザー刑事の活躍を描き人気を博す「アナザーフェイス」シリーズ長編第七弾。(引用終わり)
黙秘を続けていた窃盗犯が大友の聴取に応じて早々と自供し始め、おやおやと思っていたら、その背後にもっと複雑な事件が潜んでいた。後山参事官や担当検事までが所轄に顔を出した理由も、実はそこにあった。
このシリーズでは引っ張るだけ引っ張って、結末が呆気なかったりする作品もあったが、今回は「一粒で二度おいしい」というのか、中だるみせず最後まで読ませる「当たり作」になった。一方、後山との関係が大きく変化することになり、本シリーズが今後どう展開するのか予想がつかなくなった。
ところで、少し前に朝日新聞夕刊の連載エッセイ「作家の口福」に堂場氏が登場していた。手軽に出来てそこそこ美味い「男の料理」をいくつか紹介しているのだが、最終回で意外な事実が判明した。まず、酒を飲まない人であること。そして、結婚していることである。ともに逆だと思っていたので驚いた。作風と私生活は全く関係ないということか。さすがはプロである。
6月1、3日 ジョグ10キロ
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