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2015/12/10

『黄金狂時代』

Goldrush1925年米。チャップリン自身のナレーションによる1942年のサウンド版で鑑賞。ウィキペディアの紹介文。

雪深い山に金鉱を捜し求めてきた一人の金鉱探し・チャーリー。猛吹雪に難渋した上、転がり込んだ小屋にはお尋ね者のブラック・ラーセンがいた。やがて、同じく猛吹雪で転がり込んできた金鉱探しのビッグ・ジム・マッケイと避難生活を送ることとなる。寒さと飢えがピークに達し、ビッグ・ジムはチャーリーがニワトリに見える始末。やがて靴を食べる生活まで始めた。
ビッグ・ジムと別れ、麓に出来た新興の街にやってきたチャーリーは酒場で出会ったジョージアに一目ぼれ。最初はチャーリーの単なる片思いであったが、ジョージアも粗暴なジャックに愛想を尽かし、チャーリーに少しずつ思いを寄せるようになる。(以下略、引用終わり)

『街の灯』で少しチャップリンの語法に慣れたこともあるが、彼自身のナレーションのおかげですんなりと作品世界に入り込めた。熊が後ろを歩いていたり、靴を煮て食べたり、寝ていた小屋が崖から落ちそうになったりと、現実なら身の毛もよだつような恐怖を笑いに変えてみせ、まさに「大人の芸」を感じさせる。

ラブストーリーとしてもよく出来ている。大晦日の夜に来るはずのジョージアを待ち続けるチャーリーの姿はいじらしいし、それを目にした彼女の心の動きが、古いモノクロ映像からも十分伝わってくる。

「熊蜂の飛行」「ウィリアム・テル序曲」といった名曲が、まるでこの映画のために作曲されたかのようにピッタリ嵌っているのにも驚く。「ジークフリートの葬送行進曲」みたいな音楽はオリジナルだろうか。

ところで、淀川長治氏はこの作品を全映画中のベストとしているが、自分にはそこまでの良さは理解できなかった。もっと年をとって再度観てみると分かるだろうか。

12月8、10日 ジョグ10キロ

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