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2015/12/24

『独裁者』

Dictator_31940年米。チャップリン脚本、監督、主演。Yahoo!映画の紹介文。

1918年の第一次大戦末期、トメニアのユダヤ人一兵卒チャーリーは飛行機事故で記憶を失い入院する。それから数年後のトメニアは独裁者アデノイド・ヒンケルの天下で、ユダヤ人掃討の真っ最中。そんな折、退院したチャーリーは生まれ育ったユダヤ人街で元の床屋の職に戻る。親衛隊の傍若無人ぶり、特にそれが恋人ハンナに及ぶに至り、彼は勇猛果敢かつ抱腹絶倒のレジスタンスを開始。それがどういうわけかヒンケル総統の替え玉を演じさせられることになり……。(引用終わり)

言うまでもなく、ヒトラー率いるナチスの専横、とりわけユダヤ人迫害を強烈に批判した作品である。最後の6分間に及ぶ演説が有名だが、ヒトラーの性格や行状をギャグにして笑い倒すところ、そしてこれがナチス全盛の同時代に制作されたという事実こそ、チャップリンの真骨頂と言えよう。

最初の方にヒンケル総統がデタラメのドイツ語で演説をぶつシーンがあるが、これはチャップリンの完全なアドリブだそうだ。彼は他にも、中国人以外には中国語にしか聞こえないデタラメ中国語も操ったそうで、タモリを彷彿させるような芸を(逆か・笑)、早くも戦前から披露していたわけだ。

また、本作でも音楽が効果的に使われていて、ヒンケルが地球儀の風船と戯れる有名なシーンで流れる「ローエングリン」第1幕への前奏曲が、最後の場面で再び用いられ、総統が描いた夢、否悪夢ではなく、自由と民主主義が勝利することを暗示している。ブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」に合わせて髭を剃るシーンも秀逸だ。

12月22、24日 ジョグ10キロ

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