『バンクーバーの朝日』
2014年、製作委員会、東宝配給。妻夫木聡、亀梨和也他。KINENOTEの紹介文。
20世紀初頭、多くの日本人が胸をふくらませ新天地カナダを目指し海を越えていった。しかし彼らに対する風当たりは厳しく、差別や辛い肉体労働、貧困を耐え忍んでいた。そんな中、日系二世が中心となりバンクーバーを拠点にした野球チーム『バンクーバー朝日』が結成される。フェアプレー精神を貫き巧みな戦術を用いてひたむきに戦う彼らは、やがて日系移民の希望となり、白人社会からも賞賛を得、激動の時代を照らす光となっていく……。(引用終わり)
『アゲイン…』からの野球つながり。これもかつて実在した「バンクーバー朝日」を取り上げ、巨大なオープンセットを組んで当時のバンクーバーの町並みを再現したところまでは良い。ほんのチョイ役にまで有名な俳優をズラリと並べ、カナダ人役に多くの外人俳優、エキストラを投入している。
それにもかかわらず、全体に何とも退屈な作品になってしまっているのはなぜだろう。肝心の「頭脳野球」の中身が十分伝わって来ないせいもあるだろう。選手の顔などのアップ映像が多すぎて、2ランスクイズといった作戦の内容そのものが理解しづらいのだ。テレビの野球中継のアングルも参考にするべきではなかったか。
それよりも、全体に無駄に尺をとり過ぎているのが主な原因だろう。確かに「間」を十分取るべきシーンもあるだろうが、緊迫した場面との対比があってこそ生きる。今の3分の2ぐらいに編集し直せば、もっといい作品になるのではないか。
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