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2015/08/03

『39 刑法第三十九条』

391999年、松竹。森田芳光監督作品。ツタヤの紹介文。

犯行時、犯人が心神耗弱もしくは心神喪失の場合は罪に問わないという刑法第三十九条の規定をめぐって繰り広げられる犯人と鑑定人の虚々実々のやり取りを描いた心理サスペンス。監督は「家族ゲーム」の森田芳光。殺人容疑で逮捕された犯人・柴田真樹には、事件当時の記憶がない。やがて裁判が始まると弁護側は心神喪失を主張、精神鑑定により、被告人が多重人格と認定される。ところが鑑定を行った教授の助手・小川香深は、被告人の精神障害は詐病と直感し、独自の調査で柴田の内面に迫って行くが……。 (引用終わり)

紹介文の冒頭に誤りがあり、「心神耗弱」の場合は刑が減軽されるのであって、全く罪に問われないということではない。それはともかく、新聞やテレビの事件報道などでしばしば見かける「精神鑑定」というものが、実際にどういうふうに行われるのか、一般の人間には知る由もない。

もちろん、精神鑑定に関する専門書などもあるだろうし、その気になって勉強すれば、ある程度の知識は得られるだろう。しかし、普通の人はまずそんなことはしない。まさにそこがこの映画の着眼点と言える。

刑法のこの規定については種々論議のあるところだが、それはそれとして、精神鑑定を題材にしたユニークな犯罪サスペンスとして、十分に楽しめる作品になっている。柴田役の堤真一、香深役の鈴木京香はいずれも迫真の演技で、最後の「公開精神鑑定」のシーンでは、そんなことはあり得ないと思っていても手に汗を握ってしまう。

その他、樹木希林、江守徹、杉浦直樹、岸部一徳といった名優たちが脇を固めていて、森田監督らしい凝った映像作りも、うまく不安感を演出している。『黒い家』よりは格段に成功した作品と言えるだろう。

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