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2015/06/25

『(ハル)』

Haru1996年東宝。森田芳光監督作品。ツタヤの紹介文。

「それから」「キッチン」の森田芳光監督が、パソコン通信で出会った男女の恋を描く異色のラブ・ストーリー。速見昇は“ハル”というハンドル名でパソコン通信の映画フォーラムにアクセスする。仕事も恋もうまくいかず鬱屈していた(ハル)に、励ましのメールを送ってきたのは(ほし)という人物だった。互いの実像をわからないまま二人は次第に本音を伝え合うようになる。やがて、(ほし)の住む盛岡に出張することになった(ハル)はそこで会おうと提案するが……。 (引用終わり)

パソコン通信。懐かしい響きだ。ブラウン管ディスプレーのパソコン、モデムの「ピーガー」というノイズ、フロッピーディスク。接続中は電話が使えないので、家族に断ってから使っていたなあ…。

この映画の公開は1996年3月である。パソコン通信で知り合った男女が、メールのやりとりだけで交流を深め、ラストシーンで「はじめまして」と顔を合わせるという設定は、当時としては画期的というか、実験的とでも言うべき内容だろう。

自分自身、ニフティサーブのランニングフォーラム(FRUN)に参加してから、大袈裟でも何でもなく人生が変わった。会社や地域にいるだけではまず出会うことのない様々な人との交流が生まれ、それは今日まで続いている。このブログだってそうだ。

もちろん、今ではインターネットが普及して、スマホやタブレットで常時つながっているし、LINEやSNSなど交流のツールも多様化している。しかし、データ通信を介した人と人との新たな関係のはじまりがパソコン通信であったことは間違いなく、この映画はそういう意味で記念碑的な価値がある。

恋人を交通事故で亡くし、ストーカーから逃れるため職業を転々とする(ほし)の陰影ある内面を深津絵里が好演している。(ハル)の内野聖陽はちょっと生硬な感じがするほど真面目でひたむきな人物造形だ。

この監督の作品らしく、主人公の日常生活などのディテールも徹底している。その辺りのこだわりについて、DVD特典映像のインタビューで監督自身の口から聴くことが出来、大変興味深い。

6月23日    ジョグ10キロ
6月24、25日 休養(右踵痛)

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コメント

これ、映画館ではなかったかもしれませんが観ました。
でも、詳細は覚えておらず。(^^;
主役は深津さんでしたか~。
最後はハッピーエンドですよね。(^^)
ちなみに、『ドライビングMissデイジー』は映画館で観ました。
結構古い映画をセレクトされてますねえ。(^^;

投稿: くー | 2015/06/28 01:43

くーさん
果たしてハッピーエンドと言えるのかどうか。
何せ、「はじめまして」で終わっているので。
古い映画が多いのは、安くて借りやすいからです。(^^)

投稿: まこてぃん | 2015/06/28 17:06

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