N響第九演奏会
月曜夜はNHK交響楽団の第九演奏会を聴いた。第九をナマで聴くのは何年ぶりだろう。山手線を原宿で下りてNHKホールに向かおうとしたら、手前の代々木体育館で安室奈美恵のコンサートが行われていて、駅からの道が大勢の人で溢れ返っていた。
今年の指揮はフランスの新進気鋭フランソワ・グザヴィエ・ロト、独唱は安藤赴美子(S)、山下牧子(A)、福井敬(T)、甲斐栄次郎(Br)、合唱は国立音楽大学、当夜のコンサートマスターは「まろ」こと篠崎史紀である。
演奏は基本的にヴィブラートを排したピリオド奏法で、使用楽譜はベーレンライターの新版と思われる。第1楽章81小節、フルートとオーボエの2音目(八分音符)が、従来版のBではなく、三度高いDになっていたので分かった。詳細はこちら。
全体に速めのテンポで、大変キビキビとした演奏である。もしかすると初演当時の演奏はこれに近かったのではないかという気がした。第3楽章アダージョの清澄で透明な響きは特筆すべきで、特に123、124小節の付点二分音符による何でもないパッセージが、途轍もなく深淵な音楽に聞こえたのには驚いた。
ところで、演奏が終わるや否や飛び出す「ブラボー」の野蛮な声は何とかならないものか。残響が消えていく瞬間も音楽の大事な一部なのだ。また、左前方には指揮マネをするオヤジがいて、視界から完全に締め出すことが出来ず閉口した。お隣のカップルは「『こくりつおんだい』って、どこにあるの?」なんて喋ってるし。(笑)
なお、当夜の演奏はFMで生中継され、大晦日にはEテレで放送される予定である。
12月24日 ジョグ10キロ
12月25日 休養
12月26日 ジョグ10キロ
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コメント
こんにちは!年末年始はこちらなのですか?
フライングブラヴォー&拍手、指揮真似オヤジ..最近は共に多くなってきたように思えます。
「悲愴」ですぐ拍手したオヤジが後ろにいた時があって、あの時は、帰り際に怒鳴ってしまいました。
サントリーホール等では、「指揮者が指揮棒を下ろすまで拍手はお待ちください」なるアナウンスも出るようになりました。嘆かわしい。
第九は定期会員ではない方も多数来ますから、いろいろと起きますね。以前、N響第九で私の近くの方が第1楽章後半で、「これ、第九だよなぁ?」と隣の知人に確認した方もいました(^^;。第4楽章の歓喜主題が出て来る「来た!来た!!」と言うし。
まぁ、本当に...。
ウィーンフィルの来日公演でも、客席で開演前に飲食しようとする方もいるし、なかなか困ったものです。グールドがコンサートをやらなくなった気持が少しわかります(^^;。
投稿: frun 高橋 | 2014/12/28 18:30
frun 高橋さん
今回3泊4日でした。スケジュールの関係で一緒に
走る(飲む・笑)時間は取れませんでした。
NHKホールでも「音楽の余韻をお楽しみ下さい」
云々と、奥歯に物が挟まったようなアナウンスが
流れましたが、当然全く効果がないようです。
昔、朝比奈=大阪フィルの第九で、客席で煎餅を
食べている強者がいました。第3楽章では鼾を
かいて寝ていて、終楽章が始まると飛び起きました。
投稿: まこてぃん | 2014/12/29 08:35
映画館のように、開演前に大型スクリーンでマナーについて説明するしかないかもしれませんね。基本、開演前のアナウンスは聞かない方が多いですからね。しかし、朝比奈さんの第九で煎餅とは!!
もはやドリフのギャグですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0cjNWxKgd38
その昔、朝比奈の第九を聞きに東京から通ったことがありました。蛍の光を最後に演奏、懐かしいです。
投稿: frun 高橋 | 2014/12/29 10:25