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2014/11/30

米穀通帳

「べいこくつうちょう」って、何のことだかお分かりだろうか? アメリカへの入国に必要な書類ではない。(爆)

百科事典によれば、太平洋戦争中の1942年、米が配給制度になったのに合わせて導入されたもので、生産者以外の人が米を購入するときに必要とされたものである。戦後の食糧難時代には、生活していく上で欠くことのできない書類だった。

その後食糧事情が改善し、1969年に自主流通米制度が導入されてからは、通帳なしでも米を購入することが事実上可能となり、通帳そのものは次第に有名無実化していったが、制度上は1981年の食糧管理法改正まで残存していた。

私自身は1958年生まれなので、米穀通帳を持って米を買ったことも、その現場を見たこともないが、子供時分に親が「昔はこんなものが必要だった」と見せてくれたことがあり、記憶の片隅に残っている。

実は今日、いつもの仲間とLSDに出かけた際、最近のバター不足が話題になり、「そのうちバターは配給制になり、バター通帳が必要になるかも」という私の下らないジョークに対して、他のメンバーがキョトンとした顔をしていたので、米穀通帳なるものを知っているか訊いてみたら、全くあるいはほとんど知らないということだった。

一番若い(相対的に・笑)メンバーでも5歳ほど年下で、ほぼ同年代と思っていたが、こんなところでジェネレーション・ギャップを感じるとは予想もしなかった。逆に言えば、私がほとんど戦後焼け跡世代の人間に見えたかもしれない。(苦笑)

11月27日 休養
11月28日 ジョグ10キロ
11月29日 休養
11月30日 LSD34キロ
月間走行  220キロ

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2014/11/26

『鹿男あをによし』

Deerman_3万城目学著。映画『プリンセス・トヨトミ』は観たことがあるが、この作家の本は初めて。アマゾンの紹介文。

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。ほんの気休めのはずだった。英気を養って研究室に戻るはずだった。渋みをきかせた中年男の声が鹿が話しかけてくるまでは。「さあ、神無月だ―出番だよ、先生」。彼に下された謎の指令とは? 古都を舞台に展開する前代未聞の救国ストーリー。(引用終わり)

鹿が話した指令を守らないと「印」をつけられ、次第に鹿の顔に変えられていく主人公の「おれ」(氏名不詳)は、最初は理不尽と思えた指令を果たし、日本を未曽有の厄災から救うべく、周囲の冷たい視線に耐えながら奔走する…。

とまあ、何とも摩訶不思議なストーリーだが、それが全くの荒唐無稽でもなく、卑弥呼伝説や春日大社の由縁などの歴史を踏まえた、「もしかしたらあり得るかも」と思わせる、スケールの大きな仕掛けが終盤で明らかになっていく。

奈良市内のみならず、飛鳥の観光名所も登場するのは、地元民としては嬉しいところ。今はもうない奈良ビブレに鹿に乗って買い物に行くという文章にはにんまりさせられた。また、「大和杯」剣道の部の描写は、対戦の様子が目に浮かぶようで大変迫力があった。

11月23日 休養
11月24日 LSD20キロ
11月25日 休養
11月26日 ジョグ10キロ

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2014/11/22

『タイタニック』

Titanic_3アカデミー賞11部門を受賞した1997年米作品。あまりにも有名な作品ゆえ、『スター・ウォーズ』同様、これまで敬遠して観る機会がなかった。アマゾンの紹介文。

1912年、処女航海に出た豪華客船タイタニック号。新天地アメリカを目指す画家志望の青年ジャックと上流階級の娘ローズは船上で運命的な出会いを果たす。身分違いの恋を乗り越え強い絆で結ばれていく2人。しかし不沈を誇っていた豪華客船は皮肉な運命に見舞われる……。(引用終わり)

前半は豪華客船の中で展開するラブストーリー、後半は一転してパニック映画の趣で、190分を超える長尺を全く感じさせない。巧みなカット割りやカメラアングル、緩急をつけたテンポ感など、観客の心理とツボを押さえた見事な映画作りで、空前の大ヒットとなったのも頷ける。

沈没したタイタニックのモノトーン画像が、処女航海時のカラー映像に切り替わるところは実に心憎い演出だし、巨大客船が沈没するシーンは、CG映像ながら迫力満点である。ただ、船と衝突する氷山は相当大ざっぱな感じで、ここだけリアリティが薄かった。いや、氷山の実物は見たことがないのだけれど。(笑)

11月20日 ジョグ10キロ
11月21日 休養
11月22日 ジョグ10キロ

 

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2014/11/19

一年半待て

松本清張の『一年半待て』という短篇推理小説がある(新潮文庫『張込み』所収)。妻が今で言うDVの夫を突発的に殺したものの、情状酌量で執行猶予付きの判決となった事件は、実はその結果を得るために用意周到に仕組まれた計画的犯罪だった▼まだ読んでいない読者のためにそれ以上の詳細は書けないが、一旦判決が確定した者に対しては、後に本人に不利な事実が判明しても再審は行わないとする「一事不再理」の規定まで踏まえた、完璧な犯行だった。その計画が半年単位で、一年半かけて実行されたというのがタイトルの由縁だ▼消費税率10%への引上げが一年半延期されることになったとの報道を見て、昭和32年に発表されたこの古い小説を思い出したわけだが、果たしてその一年半の間に経済情勢を好転させるための「周到な計画」はあるのだろうか▼最初の半年でここまで、次の半年でここまで、と小説の主人公は冷静沈着に夫殺しの計画を実行していった。同列に論じるのはどうかと思うが、国家財政や国民生活に多大の影響を及ぼす税制の運用には、それとは比較にならない「用意周到さ」が求められよう▼ところで、清張の小説は、折角実行した犯罪の目的そのものが問われる、意外な結末となっている。一年半延期された挙句、消費税率引上げの手段と目的がちぐはぐになる結末だけは、読まされたくないものだ。

以上は、朝日新聞「天声人語」の文体を真似て書いた「戯作」である。内容は必ずしも私の主張ではないことをお断りしておく。

11月19日 休養

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2014/11/18

2度目の「還暦」

今日56歳の誕生日を迎えた。なのに「還暦」とはこれ如何に?

実は、今年の誕生日が56年前と同じ火曜日であることから、少し調べてみた結果、ある事実が判明した。

11月18日が火曜日だったのは、生まれ年の1958年より後では1969年、1975年、1980年、1986年、1997年、2003年、2008年、そして今年2014年と、合計8回ある。11月18日がある特定の曜日になるのが7分の1の確率だとすれば、56÷7=8で、一見すると見事に確率どおりになっている。

しかし、話はそれほど単純ではない。1年365日または366日のカレンダーは、それぞれ例えば元日が何曜日かで7通りずつ、合計14通りあり、そのいずれかが一定のパターンで繰り返されることになるのだが、閏年の関係で単純に7年周期とはいかないからだ。

実際には通常28年周期のパターンとなっている。「通常」と言ったのは、閏年は通常4年に1回だが、100で割り切れるがその商が4で割り切れない年(1900年など)は閏年ではないので、この28年周期のパターンが崩れるからだ。ただし、2000年は閏年だから、1901年以降2099年までは28年周期が保たれている。

ともあれ、1901年以降に生を享けた人間にとっては、28年ごとに同じパターンでカレンダーが繰り返されるので、28年がある意味の「還暦」と言える。自分は今年2度目の「還暦」を迎えたわけであるが、振り返って1度目の28年前、1986年と言えば…

11月17日 休養
11月18日 ジョグ10キロ

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2014/11/16

天皇陛下と、くまモンと

この週末、奈良県内で「全国豊かな海づくり大会」というものが開催され、天皇皇后両陛下が来県されている。うちの近所でも大規模な交通規制が行われており、昨日買い物に出かけた際にも迂回を余儀なくされた。今日は吉野まで往復のLSDを走ったが、帰り道にその規制にかかる可能性があった。

帰路、芋ケ峠を越えて近鉄岡寺駅前まで戻ってきたら、案の定国道が封鎖されていて、歩道には人だかりが出来ている。偶然、両陛下が通過する直前に当たったようなので、この際これまでお目にかかれなかった両陛下のお姿を拝見させていただくことにした。

待つこと数分、先導のパトカー、白バイに続いて両陛下の乗られた乗用車が、意外にゆっくりとしたスピードで通り過ぎて行った。それでも一瞬のことなので写真は端から諦め、この目に焼き付けておいた。左側(歩道側)の皇后陛下、右側の天皇陛下のお顔がはっきり確認できた。

それにしても、気温がかなり下がってきた時間帯にもかかわらず、車の窓を半分ほど開けて沿道の人々に微笑みかけておられたのには驚いた。「国民に親しまれる皇室」を身をもって実践されるそのお姿には、本当に頭が下がる思いだ。

一方、市内某所では関連のイベントが開催され、奈良県内のゆるキャラを集めたショーに、前回開催地の熊本県からくまモンが特別ゲストとして招待されていた。こちらの方は時間を調べて、わざわざ家内と一緒に見に行った。(笑)

Kumamon

くまモンの実物は初めて見たが、メインのくまモン体操だけでなく、登場してから退場するまで、ちょっとした仕草にも愛嬌があり、せんとくんを筆頭に奈良県内のゆるキャラが束になってかかっても、彼ひとりに到底敵わない様子であった。

さて、来月には憧れのあのお方にお目にかかれることになり、今から楽しみにしているところだ。(笑)

11月13日 休養
11月14日 ジョグ10キロ
11月15日 休養
11月16日 LSD36キロ

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2014/11/12

『星間商事株式会社社史編纂室』

Hoshima_3三浦しをん著。版元の紹介文。

川田幸代。29歳。会社員。腐女子。社の秘められた過去に挑む――。本間課長は言った。「社史編纂室でも、同人誌を作ろう!」 その真意はいかに? 風雲急を告げる社史編纂室。恋の行方と友情の行方は、五里霧中。さらには、コミケで人気の幸代の小説も、混乱に混乱を!? これでいいのか? わたしの人生。(引用終わり)

著者お得意のお仕事小説と期待していたが、ちょっとテイストが違った。よく閑職の代名詞のように言われる社史編纂室に勤務し、文字通りヒマな毎日を過ごしていた主人公が、ふとしたことから会社の暗い過去に触れ、会社の方針に背いて事実を明らかにしようとする…と、大筋ではそうなのだが、社史編纂の仕事のディテールとかやり甲斐といったものがテーマではない。

どちらかと言うと、主人公の趣味である同人誌サークルの内情や、コミケというイベントの様子が詳細に書かれていて興味深かった。それが本筋に絡んでくるというストーリーなのだが、そこはやや強引な感じがした。しかし、「やおい小説」なんていう分野があるのを、今回初めて知った。(笑)

11月10日 ジョグ10キロ
11月11日 休養
11月12日 ジョグ10キロ

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2014/11/09

『最高の人生のはじめ方』

Belle_isle_2原題 The Magic of Belle Isle 。モーガン・フリーマン主演。アマゾンの紹介文。

モンテ・ワイルドホーン(モーガン・フリーマン)は著名な小説家。しかし今はアルコールに溺れ、創作活動への意欲も失い、孤独な日々を過ごしている。このままではいけないと思い悩んだ彼の甥であるヘンリー(キーナン・トンプソン)は、避暑地で夏を過ごし、何とかしてモンテの執筆への意欲を取り戻させようと働きかける。
そして運命とも言えるその場所で、彼は魅力的なシングル・マザーであるシャーロット(ヴァージニア・マドセン)と3人の娘たちと交流を持つようになる。彼女達のひたむきさに触れ合ううちに、創造性、優しい心を徐々に取り戻していくことになるのだが…。(引用終わり)

同じ監督で、ジャック・ニコルソンとフリーマンが共演した『最高の人生の見つけ方』(原題 The Bucket List )を以前に観たことがある。似たようなタイトルをつけて「二匹目の泥鰌」を狙った安易な作品と誤解して、これまで手に取ることがなかった。原題は全然違うのに。

しかし、『ショーシャンク…』からの繋がりで観てみたら、これが思わぬ拾い物だった。大変に心温まり、癒される映画だ。湖畔の避暑地を舞台に、モンテとシャーロットとの大人の恋を軸に、彼女の娘たちや近隣の人々とモンテの心の交流の深まりを描く。

シャーロットの3人の娘は、思春期の難しい年頃、好奇心旺盛な小学生、まだまだ純真な幼女と、それぞれに役割が割り振られ、モンテとのそれぞれ異なる関係性が、ストーリーに奥行きを持たせている。

また、モンテは借りた家で元々飼われていた犬を預かることになったのだが、その白い老犬が白戸家のお父さん顔負けの芸達者で感心した。モンテと犬との会話(?)もなかなか味わいがあった。

11月7日 休養
11月8日 LSD20キロ
11月9日 休養

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2014/11/06

『ショーシャンクの空に』

Shawshank_3ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン他。アマゾンの紹介文。

ショーシャンク刑務所に、若き銀行の副頭取だったアンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)が、妻と間男を殺害した罪で入所してきた。最初は刑務所の「しきたり」にも逆らい孤立していたアンディだったが、刑務所内の古株で“調達係 ”のレッド(モーガン・フリーマン)は彼に他の受刑者達とは違う何かを感じていた。そんなアンディが入所した2年後のある時、アンディは監視役のハドレー刑務主任(クランシー・ブラウン)が抱えていた遺産相続問題を解決する事の報酬として、受刑者仲間たちへのビールを獲得する。この一件を機に、アンディは刑務所職員からも受刑者仲間からも、一目置かれる存在になっていく…。(引用終わり)

原作はスティーヴン・キング。同じ刑務所もの(?)で『グリーン・マイル』という作品を読んだことがある。極限状況に置かれた人間の不安や恐怖、精神の異常といったものを、この作品でも残酷なほど生々しく描く一方で、決して自暴自棄になることなく、最後まで希望を失わない主人公の生き方に感動させられる。

その主人公を演じたティム・ロビンスの抑制のきいた演技も良かったが、ナレーションも担当し、準主役ともいうべきモーガン・フリーマンの大変味のある演技が印象に残った。

11月4日 ジョグ10キロ
11月5日 休養
11月6日 ジョグ10キロ

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2014/11/03

『レオン』

Leonリュック・ベッソン監督、ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン主演。アマゾンの紹介文。

ニューヨークを舞台に、凄腕の殺し屋と家族を殺された少女との心の交流を描いた、リュック・ベッソン監督によるスタイリッシュ・アクション。買い物に行っている間に家族を惨殺された12歳の少女マチルダは、隣人レオンに助けを求める。戸惑いながらもマチルダに救いの手を差し出すレオン。彼が殺し屋だと知ったマチルダは、復讐するために殺し屋になりたいと懇願する。ジャン・レノ、ナタリー・ポートマンほか出演。(引用終わり)

11月1日 休養
11月2日 ジョグ10キロ
11月3日 休養

以下、少しだけネタバレあり。

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