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2014/08/14

『抱きしめたい-真実の物語-』

Dakishimetai_2北川景子、錦戸亮主演。アマゾンの紹介文。

壮絶な交通事故から奇跡的に生還。左半身と記憶能力に障害がありながらも常に明るく前向きに生きるつかさ(北川景子)。そんな彼女と恋に落ち、一生の愛を誓ったタクシードライバーの雅己(錦戸亮)。思うように動かせないつかさの身体、恋人のことさえ忘れてしまう恐怖。交際に反対する周囲の声・・・。多くの障壁を力を合わせて乗り越え、結ばれたふたり、そんなふたりは小さな命を授かりました。ようやく訪れた、穏やかで満たされた日々。しかし、運命は幸せ絶頂のふたりに、非情過ぎる試練を用意していたのです-。(引用終わり)

8月11日 ジョグ10キロ
8月12日 休養
8月13日 ジョグ10キロ
8月14日 ジョグ10キロ

北川景子主演の最近の作品ということで期待して観たが、大変がっかりさせられた。彼女や錦戸君の演技がどうこうというのではない。映画全体の構成が非常に散漫というのか、様々なエピソードがバラバラに並べられているだけであり、それらが撚り合わさってクライマックスに集約していくというダイナミクスが感じられないのだ。

例えば、当初交際を反対された親とどうやって折り合ったのか不明なまま、出産時点ではもう関係者全員が一体となって誕生を待っている。出産と言えば、そこに至る前に交際が深まって、ある一線を越えたことの示唆でもあって、「つわり」の症状が現れて、といったプロセスを踏むのが普通の演出であると思うが、何の前触れもなくある日突然つかさは産婦人科の外来の前に座っている。

制作側の事情も分からないではない。実際にあった話を映画化したもので、ご遺族等の関係者からヒアリングし、十分に擦り合わせしながら制作したという。「真実の物語」をありのままに再現しようとした意図は分かるが、これは関係者のために作られた記録映画ではない。1本の興行作品として観客が最後まで鑑賞するに耐える作品とするためには、ある程度の脚色は不可欠なはずだ。

雅己が口ずさむ「矢切の渡し」とか(演歌がダメだと言っているのではない)、結局尻切れトンボに終わるだけのヘレン・ケラーの引用とか、意味不明な病院コントとか、深い意味はないのかもしれないが、観る者の集中を殺ぐだけの小細工が多すぎる。その一方で、作品のキモである「非情過ぎる試練」の意味が字幕説明で片づけられたのには呆れてしまった。

主演の二人をはじめ、風吹ジュン、國村隼、斎藤工ら脇役陣も、それぞれのシーンではいい演技をしているだけに、もう少し何とかならなかったのかという思いを禁じ得ない。

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