『プラチナデータ』
タイトルを聞いて最初は不純異性交遊モノかと思った。「不埒なデート」と聞き間違えていたのだ(寒っ・笑)。東野圭吾原作の同名小説の映画版。アマゾンの紹介文。
プラチナデータ=極秘裏に集められた全日本国民の究極の個人情報・DNAデータ
それは明日かもしれない、近い将来の日本。
[プラチナデータ]から犯人を特定する最先端のDNA捜査が可能になり、検挙率100%、冤罪率0%の社会が訪れようとしていた。神楽龍平(二宮和也)は警察庁の科学捜査機関「特殊解析研究所」に所属する、天才科学者。いくつもの難事件を解決してきた彼は、DNA捜査の重要関係者が殺される連続殺人事件を担当することに。しかし、わずかな証拠からDNA捜査システムが導き出した犯人は、なんと、神楽自身だった―。
まったく身に覚えがない神楽は逃亡を決意。“追う者"だった神楽は自ら作り出したシステムによって“追われる者"に。神楽を追うのは、警視庁捜査一課の辣腕刑事・浅間玲司(豊川悦司)。現場叩き上げとしてのプライドを持つ百戦錬磨の浅間は、逃げる神楽を徹底的に追い詰める。そして、容疑者・神楽がもう一つの人格“リュウ"を持つことを知る―! 神楽は白か黒か? 信じられるのは科学か、自分自身か? それは人類の希望か、絶望か。全てのカギを握るのは、[プラチナデータ]。(引用終わり)
以下、ネタバレはそれほどないけれども・・・
一見して直ちにトム・クルーズ主演の『マイノリティ・リポート』との類似点に気付く。予防と捜査の違いはあるが、最新鋭の犯罪対応システムが出来上がった近未来、システムの中心にいた主人公がなぜか犯人にされてしまい、生体認識技術を駆使した捜査網を掻い潜って必死の逃亡を図るが、ようやく突き止めた事件の真相はシステムを逆手に取った人為的な操作と関わっていた…。
二重人格の主人公・神楽を演じた二宮和也は、アクションシーンは結構サマになっていたものの、性格表現の陰影がもう少し欲しかったところ。神楽を単に追い詰めるのではなく、最後は組織をはみ出してまで心を開かせる刑事・浅間役の豊川悦司が恰好良かった。
あれだけ警官隊が包囲しながら神楽の逃走を許すとか、かなり勝手な行動を取った浅間が最後まで捜査から外されないとか、近未来を演出したと思われる英語字幕もちょっとヘンな表現があるなど、ツッコミどころはあるけれども、まあ娯楽作品としては良く出来ている部類だろう。
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