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2014/03/09

『二流小説家』

Serialistタイトルから、売れない小説家が主人公のコメディかと思ったら、これも全く違った。都合7人もの女性が殺され頭部を切断されるというサスペンスものだった(怖っ)。アマゾンの紹介文。

主人公は売れない小説家・赤羽一兵。彼のもとにある日、連続殺人犯の死刑囚・呉井大悟から「告白本を書いて欲しい」という執筆依頼が舞い込む。「この告白本を書けば一流の小説家になれるかもしれない・・・・」。欲望に駆られた赤羽は呉井に会いに行く。しかし、告白本の出版には条件があった。それは呉井を主人公にした小説を書くこと。
しぶしぶ承諾した赤羽は、小説を執筆するために3人の女性の取材をはじめるが、その先々で殺人事件が起きる!  しかも、その手口は12年前の呉井の手口とまったく同じものだった。刑務所にいる呉井に今回の事件の犯行は不可能。ということは、呉井ではない何者かの犯行なのか? 深まる謎。ミステリーファンを唸らせる、満足させる、極上ミステリー『二流小説家』の驚くべき結末とは・・・。(引用終わり)

連続女性殺人事件で死刑判決を受け拘置所に収監中の写真家を取材して、主人公の作家(ライター)が彼の本を書くというのは、前に読んだ中村文則の『去年の冬、きみと別れ』とそっくりの設定だ。映画の原作となったデイヴィッド・ゴードンの同名小説(原題 The Serialist )が2010年3月発刊、『去年…』は2013年9月の発刊だから、後者は前者をヒントに書かれたのかもしれない。

アマゾンのレビューではそれほど評判が良くないが、テンポ感の良いカット割の引き締まった画面づくりで、サスペンスものとしてまずまずの出来だと思う。監督の猪崎宣昭は「火曜サスペンスのエース」なのだそうだ。なるほど。

ところで、エンドロールで流れる泉沙世子の「手紙」という歌がとても心に残った。

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