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2014/03/31

『東京難民』

Refugee_3福澤徹三著。この作家は初めて。疋田智氏のメルマガで紹介されていて興味を持った。カバーの紹介文。

時枝修は、東京郊外にある私立大学の三年生。夏休み明けにクラス担任から告げられたのは、学費未納で除籍になるという寝耳に水の事実だった。北九州の実家では、借金を抱えた両親が失踪。貯金はないに等しい。アルバイトを転々とする中、家賃滞納で住居も追い出されてしまう。追いつめられる修。だが、それはまだ、底なしの貧困と孤独への入口に過ぎなかった―。
行き場を失った修は、ホストとして働く決意をする。大金が飛び交うきらびやかな世界。だが、そこは、男と女の色と欲がせめぎあう凄まじい格差社会だった。必死で自分の居場所を作ろうとする彼に、さらに大きなトラブルがふりかかる! 流転を続ける修に、安住の地は見つかるのか? 索漠とした大都会の底辺であがく若者の姿をリアルに描く、異色青春小説の傑作。 (引用終わり)

大都会東京で突然生活基盤を奪われた大学生が、ついにはホームレスにまで転落していく過程を丹念に、かつリアリティいっぱいに描く。コワイもの見たさというのか、「他人の不幸は蜜の味」というのか、ページをめくる手が止まらない経験は久々だ。

肝心なところで脇が甘く、お人よしな主人公・修には感情移入できなかったけれども、東京で一人暮らしする大学生の息子を持つ身としては、ひょっとすると他人事ではない気がするからこその面白さだった。

なお、この小説は最近映画化されて劇場公開中のようだ。内容をかなり切り詰めないと映画の尺には収まらず、監督の佐々部清がその苦心譚を文庫本の「解説」に書いている。

3月29日 ジョグ10キロ
3月30日 休養
3月31日 ジョグ10キロ
月間走行 100キロ(笑)

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2014/03/28

人工芝を貼り替え

ようやく温かくなってきて、今日は降水確率0%の予報が出ていたので、かねて家内から頼まれていたベランダの人工芝の貼り替えを行なった。

以前もこのネタで記事を書いたなと思って調べてみたら、5年前の大型連休中だった。その時は約20年ぶりの貼り替えだったから、今回は当時と比べれば汚れそのものはマシだったが、前回巻物が手に入らず3枚を貼り合わせたため、継ぎ目の部分が捲れかけていたのだ。

Before

今回も剥がした後の掃除が大変で大汗をかいたが、今度は巻物1枚で貼れたのでまずまずの仕上がりだ。前回も次はいつだろうと思ったが、それよりあと何回貼り替えることになるのかが気になってきた。(苦笑)

After

3月24日 ジョグ10キロ
3月25日 ジョグ10キロ
3月26日 休養
3月27日 LSD20キロ
3月28日 休養

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2014/03/23

『舟を編む』

Fune三浦しをん著の同名小説の映画版。アマゾンの紹介文。

出版社・玄武書房に勤める馬締光也(まじめ みつや)は、営業部で変わり者として持て余されていたが、言葉に対する天才的なセンスを見出され、辞書編集部に異動になる。新しい辞書「大渡海(だいとかい)」――見出し語は24万語。完成まで15年。編集方針は「今を生きる辞書」。個性派ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は辞書編纂の世界に没頭する。 そんなある日、出会った運命の女性。しかし言葉のプロでありながら、馬締は彼女に気持ちを伝えるにふさわしい言葉がみつからない。問題が山積みの辞書編集部。果たして「大渡海」は完成するのか? 馬締の思いは伝わるのだろうか?(引用終わり)

まず原作本を読みたくて図書館に予約していたが、順番が回ってくる前に近所のレンタル店で見かけたので、映画の方を先に観ることになった。「辞書作り」というかなり地味なテーマで、映像にして見せるのは難しかろうと思っていたが、それは杞憂に終わった。おそらく三浦しをんの原作がよく出来ているに違いなく、2時間少しの間、全く退屈することはなかった。

松田龍平は、無口で不器用だが名前の通り真面目で一途な青年社員・馬締を好演。そのよき理解者となる香具矢役の宮﨑あおいはさすがの安定感だ。ところで、「馬締」という姓は実在する。ちょっと前のTVニュースでどこかの役所の「馬締さん」が出ていた。

辞書には私も普段からお世話になっている。言葉の意味や用字を調べる以外にも、時折何気なくパラパラとページをめくって、知らない言葉に出会ったりするのも楽しい。英語辞典の語源の解説を読んでいると、その単語の成り立ちが分かるだけでなく、同じ接頭辞、接尾辞を持つ単語の意味が何となく推測できたりして面白いものだ。

故伊丹十三氏も辞書を愛好されていたようで、エッセー集『再び女たちよ!』(文春文庫刊)の「辞書」という項で、辞書で知った自分の感性に合った漢字で作文を書いて、漢字制限論者の教師に減点された高校時代の思い出などを語っているが、辞書の序文について書かれた次のような指摘は、正に卓見であると思う。

辞書に関して、私が素晴らしいと思うのは、その序文である。(中略)辞典の序文には、労作を成し遂げた時の安堵の情と、誇りやかな自負、そうして、この厖大な労作を貫いた確固としたルール、そういうものが圧縮された形で記されているものなのだ。そうして、言葉を扱う人人が悪い文章を書こう筈がない。辞書の序文というのは、まず間違いなく名文なのである。(中略)手近のどの一冊をとってみても、辞書の序文というものは、男らしく、すがすがしいのである。

3月19日    ジョグ6キロ
3月20、21日 休養
3月22日    ジョグ10キロ
3月23日    休養

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2014/03/19

『熔ける』

Tokeru内容は副題に「大王製紙前会長 井川意高の懺悔録」とある通りである。版元の紹介文。

カジノに入れ込み、注ぎ込んだカネの総額106億8000万円。一部上場企業・大王製紙創業家に生まれ、会長の職にありながら、なぜ男は子会社から莫大な資金を借り入れ、カネの沼にはまり込んだのか。その代償として、塀の中に堕ちた男の懺悔がここに―(引用終わり)

井川氏は会社法の特別背任の罪で懲役4年の刑を受けて現在刑務所で服役中であり、本書は言わば塀の中から届けられた懺悔録ということになる。誰もが知る会社の創業家出身の会長が106億ものカネを博打でスッてしまったという、およそ現実離れしたこの事件のことは報道で知っていたが、「なんでそんなことになったのか?」という根本的な疑問が心に残っていた。

本書を読んでも、その本当のところは分かったような分からないような、としか言いようがない。初めてのカジノでビギナーズ・ラックで勝った成功体験とか、会長の独断で何億ものカネが融通でき、監査法人、監査役会や取締役会といった会社のチェック機能が全く働かなかったことなど、その要因となった事情について詳述されてはいる。

しかし、結局のところは「私は単純にギャンブルが好きだったのだ」としか言いようがないようである。「パチンコやパチスロにハマって破滅する主婦の気持ちがよくわかる」と言い、「金額の多寡はともあれ、ギャンブル依存症に陥る人間の心理はまったく同じだ。たまたま億単位のカネを動かせる立場だったがために、私のギャンブル依存症は数百万円どころかケタをいくつも飛び越えてしまっただけだ」としている。

私自身、独身時代には相当頻繁にパチンコに通っていた時期があるが、数千円も負ければすごすごと退場していた。根っからの小心者ということもあるが、自分のカネではそれぐらいしか遊べなかったのだ。借金してまでギャンブルにのめり込む人間の心理は、やはり自分には分からない。

井川氏は厳しい父の薫陶のおかげもあって会社経営者としては優秀だったようで、担当した検事が「井川さん、おなたは経営者としては本当によく仕事をしていたようですね。大王製紙の関係者から話を聞いても、仕事に関して井川さんにまつわる悪口はほとんど飛び出してこない」との感想を漏らしたという。

また、著名な経営者や芸能人たちと交流を深めていたことが実名入りで語られ、さすがは創業家出身で毛並が違うなと思ったが、ホリエモンこと堀江貴文氏とも交流があったようで、堀江氏から座布団の差し入れをもらって感激したという。拘置所の硬い床を経験した者にしか分からない話で、大変興味深かった。

3月17日 ジョグ6キロ
3月18日 休養

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2014/03/17

『さよならドビュッシー』

Debussyこれも泉沙世子つながり。シネマトゥデイの紹介文。

ピアニストになることを目標にしている16歳の遥(橋本愛)は両親や祖父、いとこらに囲まれ幸せに暮らしていたが、ある日火事に巻き込まれ一人だけ生き残る。全身に大やけどを負い心にも大きな傷を抱えた遥だったが、ピアニストになることを諦めず、コンクール優勝を目指して猛練習を再開。しかし、彼女の周囲で不可解な現象が続発し……。(引用終わり)

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2014/03/14

『カラスの親指』

Crows_thumb『二流小説家』のエンディングテーマ曲を歌った泉沙世子つながり。彼女のこれまでのシングル4曲は全て映画タイアップだったのだ。アマゾンの紹介文。

ひとつ屋根の下に集まった5人のカラス。だが、この出会いが導く結末を、まだ誰も知らない―。
悲しい過去を背負いサギ師になったタケ(阿部寛)と、成り行きで相棒となった新米サギ師テツ(村上ショージ)。そんな2人の元に、美人姉妹(石原さとみ、能年玲奈)とノッポ(小柳友)が転がり込む。3人もまた不幸な生い立ちを背負っていた。しかし、タケが過去に起こしたある事件が、彼らを人生を賭けた、一世一代の大勝負へ導こうとしていた…。(引用終わり)

ネタバレはないけれども…

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2014/03/11

すぐそこにある廃線跡(6)

走れないからと言って映画ばかり観ているわけにもいかないので(笑)、リハビリの一環として、かねてから探索したいと思っていた小房線、畝傍線の廃線跡を徒歩で辿った。

Hm027_2_3近鉄『80年のあゆみ』の移設図(クリックで拡大)と宮脇俊三『鉄道廃線跡を歩く』のコピーを頼りに、旧橿原神宮前駅付近からぐるっと反時計方向に回る。

旧橿原神宮前駅は現在駐車場出入口の緑地帯になっている辺りと思われるが、当然何の痕跡も残っていない。そこからJR畝傍方の線路跡も同様だが、前回スポットで確認した小房駅跡の遺構に加え、今回畝傍駅のすぐ東で現在は宅地などになっている廃線跡を確認した。

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新しい住宅や用水路がカーブしながら現在の道路を斜めに横切る形となっていることから、明らかに廃線跡と知れる。さらに畝傍駅に近づくと橋台の跡が残っている。

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畝傍駅構内の廃線跡。ホームの反対側は万葉まほろば線(桜井線)である。

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畝傍駅では年1回の貴賓室公開に合わせて、昭和15年の紀元2600年祭の模様を記録した映画の復刻上映が行われていた。国威発揚を目的に橿原神宮一帯が大規模に整備され、それに合わせて鉄道の線路・駅も移設・統合されたわけである。

八木西口駅から南下していくと、橿原警察署南側の路地に線路の痕跡を発見した。これは宮脇氏の本にはなかったものだ。

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ここから橿原神宮参道脇の緑地帯を通る。大久保神社近くの橋台跡は以前スポットで確認済みであるが、南側にそれと同じ高さの石垣が2か所、道路を挟んで残っている。以前からそうではないかと思っていたのだが、橋台跡の高さから水平に眺めてみて確信を持った。偶然居合わせた近所のご老人に訪ねると、確かに昔ここを電車が通っていたという。

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これも宮脇氏の本には指摘されていなかったものだが、2つの石垣はいずれも線路方向の長さが5メートルほどしかない。これを両脇の基礎にした橋でも架かっていたのだろうか。大正11年の地図では田圃の真ん中になっていてよく分からない。

歩き回ること約4時間。結構な運動になったが、長靴を履いた中年男が緑地帯の中や人家の裏をキョロキョロしながら徘徊する姿は、傍から見ればただの不審者に違いない。(苦笑)

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2014/03/09

『二流小説家』

Serialistタイトルから、売れない小説家が主人公のコメディかと思ったら、これも全く違った。都合7人もの女性が殺され頭部を切断されるというサスペンスものだった(怖っ)。アマゾンの紹介文。

主人公は売れない小説家・赤羽一兵。彼のもとにある日、連続殺人犯の死刑囚・呉井大悟から「告白本を書いて欲しい」という執筆依頼が舞い込む。「この告白本を書けば一流の小説家になれるかもしれない・・・・」。欲望に駆られた赤羽は呉井に会いに行く。しかし、告白本の出版には条件があった。それは呉井を主人公にした小説を書くこと。
しぶしぶ承諾した赤羽は、小説を執筆するために3人の女性の取材をはじめるが、その先々で殺人事件が起きる!  しかも、その手口は12年前の呉井の手口とまったく同じものだった。刑務所にいる呉井に今回の事件の犯行は不可能。ということは、呉井ではない何者かの犯行なのか? 深まる謎。ミステリーファンを唸らせる、満足させる、極上ミステリー『二流小説家』の驚くべき結末とは・・・。(引用終わり)

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2014/03/06

『プラチナデータ』

Platinumdata_3タイトルを聞いて最初は不純異性交遊モノかと思った。「不埒なデート」と聞き間違えていたのだ(寒っ・笑)。東野圭吾原作の同名小説の映画版。アマゾンの紹介文。

プラチナデータ=極秘裏に集められた全日本国民の究極の個人情報・DNAデータ
それは明日かもしれない、近い将来の日本。
[プラチナデータ]から犯人を特定する最先端のDNA捜査が可能になり、検挙率100%、冤罪率0%の社会が訪れようとしていた。神楽龍平(二宮和也)は警察庁の科学捜査機関「特殊解析研究所」に所属する、天才科学者。いくつもの難事件を解決してきた彼は、DNA捜査の重要関係者が殺される連続殺人事件を担当することに。しかし、わずかな証拠からDNA捜査システムが導き出した犯人は、なんと、神楽自身だった―。
まったく身に覚えがない神楽は逃亡を決意。“追う者"だった神楽は自ら作り出したシステムによって“追われる者"に。神楽を追うのは、警視庁捜査一課の辣腕刑事・浅間玲司(豊川悦司)。現場叩き上げとしてのプライドを持つ百戦錬磨の浅間は、逃げる神楽を徹底的に追い詰める。そして、容疑者・神楽がもう一つの人格“リュウ"を持つことを知る―! 神楽は白か黒か? 信じられるのは科学か、自分自身か? それは人類の希望か、絶望か。全てのカギを握るのは、[プラチナデータ]。(引用終わり)

以下、ネタバレはそれほどないけれども・・・

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2014/03/03

篠山ABCマラソン

昨日の標記大会で、自身初めてとなる途中棄権をしてしまった。

先週水曜日、いつものようにジョギングをしていたら右ふくらはぎに違和感が生じ、いつもは4周する周回コースを2周で打ち切って帰ってきた。一昨年秋に肉離れを起こしたのと同じ箇所で、一瞬出場断念も頭をよぎったが、3日間安静に努めて何とか少しは走れそうな状態にはなった。

今回は久々に一緒にレースを走ろうとラン仲間たちと約束した経緯や、行きのJR特急券を自分が手配して手元にあることから、少なくとも会場まで同行してスタートラインに立たないわけにはいかない。

完走はまず不可能と思われる。無理してまた肉離れしたのでは何をしているのか分からない。97年秋の吉野川ハーフ以来、出場したレースは全て完走してきたが、ここに至って初めての途中棄権も止むを得ない。というより、もう実人生の方をリタイアした身にしてみれば、マラソンのリタイアなど怖くも何ともないのである。(笑)

ということで、18.2キロの関門を過ぎ、スタート/フィニッシュ地点に最も近づく辺りでリタイアすることにして、そこまでは何とか脚が持つようなペースで刻んで行くことにする。幸い、仲間のKさんが付き合ってくれて、何とかリタイアポイントまで辿り着くことが出来た。やはり持つべきものは友なのだ。でも、最後は右ふくらはぎはパンパン、それを庇ったせいか左まで痙攣の兆候が出始めていた。

ランニング人生初のリタイアの感想? 案外サバサバしたものだった。初めから覚悟していたということもあるが、記録を狙って走っていた頃のような執着心がなくなったためだろう。景色や沿道の応援の人たちの表情などを見る心のゆとりもあった。そういうランニングも悪くないと、柄にもなく殊勝な感想を抱いた。

その後、仲間を待つ間を利用して「ささやま荘」で入浴し、昼食を摂った。あと1、2時間もすれば大混雑となるそうだが、風呂も食堂もほぼ貸切状態だった。途中までだったけど、よく頑張った自分にご褒美。つまみは名産の猪肉ソーセージと黒豆豆腐である。

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3月1日 休養
3月2日 篠山ABCマラソン 18キロ(DNF)
3月3日 以降当分休養(全治2週間か?)

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