『県庁おもてなし課』
有川浩は『阪急電車』以来。今月封切された映画とタイアップして売込みをかける角川書店の営業手法は、かつての『人間の証明』を思い出させるが、それほどあざとくはない。ちなみに公式サイトはこちら。版元の紹介文。
とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。若手職員・掛水は、地方振興企画の手始めに、人気作家に観光特使を依頼するが、しかし……!? お役所仕事と民間感覚の狭間で揺れる掛水の奮闘が始まった!(引用終わり)
高知県庁に実在する「おもてなし課」から観光特使の依頼を受けた著者自身の体験から生まれた小説とのことで、郷土愛豊かな彼女の視点が貫かれた、ハートウォーミングでメッセージ性に富んだ小説である。
ただ、ストーリーは単純明快、出てくる人物もいい人ばかりで、小説としてはやや物足りない。主人公を叱り飛ばしていた作家吉門喬介のキャラクターに期待したが、途中から人物が変わったようになってしまい、絵に描いたようなツンデレぶりに笑ってしまった。
映画の方は錦戸亮に堀北真希か。DVDが出たら観てみよう。
6月1日 ジョグ10キロ
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