カナダ旅行記 トロントその3
午後からは野球とコンサートの連荘である。そう言えば昔、野球、大相撲、コンサートの三連荘をやったことがある。日生球場で近鉄のオープン戦を観て、府立体育館で大相撲春場所を観て、夜はフェスティバルホールで大フィル定期を聴いた。頭が混乱して、府立体育館の窓口で「1塁側内野席1枚」と言ったり、フェスの窓口で「向う正面椅子席1枚」と言ったりしたものだ。(ウソ)
ちょっと話が脱線した。要するにトロントは大都会で、スポーツ、エンターテインメントに事欠かないのである。ホテル近くには有名ミュージカルがかかっている劇場がいくつもあった。
さて、トロント・ブルージェイズの本拠地ロジャース・センターである。右はCNタワー。
MLBのことを「アメリカの大リーグ」と言ったりするけれど、正確にはカナダの球団も含まれている。以前はモントリオール・エキスポズというのもあったが、こちらは今ではワシントンD.C.に移転してナショナルズになっている。
ロジャース・センター(旧スカイドーム)は開閉式のドーム球場で、快晴のこの日はもちろん屋根を開けていて、明るい陽射しがたっぷり降り注いでいる。2階席から見た場内風景。日本の球場と異なり、グラウンドとスタンドの間にはごく一部を除いて目障りなネットが張られておらず、グラウンドをとても間近に感じることができる。
今回我々が観戦したのは5階席の最上段である。購入が直前になったため空席が残り少なくなっていたのだ。スロープ状の通路を何層も上がっていかなければならないが、そのぶん眺めは抜群である。
巨大な電光掲示板には選手の顔写真に加え、それまでの打席の成績なども表示される。周りに見える白い壁は併設されているホテルである。グラウンドが見える部屋はバカ高い料金にもかかわらず人気があるようだ。
女性シンガーによるアメリカ、カナダ両国国歌の独唱が雰囲気を盛り上げて、いよいよ試合開始。ブルージェイズ・バーリー、レンジャーズ・ダルビッシュ、両先発投手の力投で引き締まった投手戦の様相である。
3回、ブルージェイズがダルビッシュを攻め、2点タイムリー三塁打と中継に入った二塁手の送球エラーで3点を先制。レンジャーズは7回、ソロホームランで1点を返したが、ブルージェイズが優勢に試合を進め、このまま行けば2時間半ぐらいの短いゲームで終わるかと思われたその矢先。
本当に野球は何が起こるか分からない。9回、レンジャーズはタイムリーと犠牲フライで2点を挙げて追いつき、その裏の攻撃も退けて延長戦に突入したのだ。この時点でダルビッシュ、川崎の両日本人選手は既に交代していたので、我々は後の予定もあってスタジアムを去ることにした。
ダルビッシュは7回111球を投げ、5安打3失点(自責点2)、7三振3四球という内容だったが、またもや勝敗がつかなかった。川崎との日本人対決は三振、一ゴロ、遊ゴロでダルビッシュに軍配が上がった。マウンド上のダルビッシュは堂々として凛々しく、本当に格好良かったし、川崎も打撃は振るわなかったが、守備では再三好プレーを見せてくれた。
我々はスタンド最上段で日の丸と「宗則」のうちわを振って応援した。「有」の方は、スタジアム全体がブルージェイズファンで、相手が本塁打を打っても歓声一つ起こらない雰囲気の中ではついに出せずじまいだった。まあ、見ても分からないとは思うが(笑)。NHK-BSの録画はまだチェックしていないけれど、多分映っていないだろう。
ロジャース・センターを出た後、お隣のCNタワーに上ってから、コンサートまでの間休憩しようとホテルに戻ってみたら、何と延長18回までやって、ブルージェイズが4-3でサヨナラ勝ちしたらしい。試合時間5時間28分はブルージェイズ史上最長試合とか。じぇじぇ!
MLBでは基本的に引き分けはなく、勝負がつくまでトコトンやるのだ。翌日、新聞のスポーツ欄を見たら、同じ日のフロリダ・マーリンズ対NYメッツ戦は何と延長20回、試合時間6時間25分だったとか。じぇじぇじぇ!
トロントその4に続く。こちらも延長戦突入だ。(笑)
6月15日 休養
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