『永遠の仔』上下
霧の霊峰で一人の少女・久坂優希と二人の少年が起こした聖なる事件。その秘密を抱えたまま別れた三人が、17年後再会した。そして過去を探ろうとする弟の動きと殺人事件の捜査によって優希の平穏な日々は終わりを告げた-。
優希は看護婦、二人の少年は弁護士と刑事になっていたが、再び悲劇が優希を襲う。連続殺人、母の死…。17年前の聖なる事件、その霧に包まれた霊峰に潜んでいた真実とは何か。無垢なる三つの魂に下された恐るべき審判は-。(引用終わり)
上下巻計915頁という長篇。17年前と現在が交互に語られるという構成で、物語が進むほどに両者が分かちがたく関係づけられていく。いずれも大変に辛い過去を抱えた3人は17年前にある「事件」を起こしてしまったが、再びその呪縛に陥ってしまったかのように、また新たな悲劇へと突き進んでいく。
どんでん返しの意外な結末に僅かな救いがあるが、全体に非常に重く、暗いテーマの作品で、読み進めるのにかなりのエネルギーを要した。
3月4~6日 ジョグ10キロ
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